Sign in

奇妙な世界

@kimyonasekai.bsky.social
1.4K followers 1K following 7.3K posts

短篇小説・翻訳小説・怪奇幻想小説大好きアカウントです。ファンタスティックなものが好み。読書ブログ「奇妙な世界の片隅で」をやってます。怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。ブックガイド系同人誌も作ってます。#日本怪奇幻想読者クラブを主宰しています。

PostsRepliesMedia
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 01/10/2026
芦花公園『終わった町の話をしよう』(双葉社)を読了。 文具メーカー・みつば文具に務める千家彩音は、急な転勤の辞令を受け取ります。以前の職で記者をしていた経歴から、さつき町なる地方都市で現地の人の話の聞き取りと資料の編纂の仕事をするようにとの指示を受けていたのです。 現地の住人・金栗からの案内で、人々に話を聞くことになりますが、さつき町では以前から奇妙な出来事が相次いでいることを知ります。その中心となるのは、住民の間で囁かれる声の無い神の存在、そして神の代理人と恐れられる一人の少年でした…。
1161
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 30/09/2026
ジェラルド・カーシュ『廃墟の歌声』(好野理恵他訳 創元推理文庫)を読了。奇想が冴えるイギリスの異色作家カーシュの短篇集です。 「廃墟の歌声」 原住民からも恐れられる『悪しき地』に向かった「私」。その土地には生命の気配がまったくなく、妖精がいると言われていました。滅んだ都の残骸を調べていたところ、小柄で背骨の曲がった人間のような生き物に遭遇しますが…。 人間の近寄らない土地で「妖精」のような生物と遭遇した男の体験を描く奇談です。失われた種族なのか、超自然的な生命体なのか…? 幻想的な雰囲気で進みながら、ひどく現実的な結末を迎えるところも異色です。
1454
Reposted by 奇妙な世界
線のあっち側 @gekiban0131.bsky.social · 27/09/2026
芦沢央 著 「火のないところに煙は」 読了 モキュメンタリーホラー風な作品。 何が怖いのかよくわかんないけどなんか怖い、と思わせてくれるのが凄い。 文章自体が「良い」のでどんどん読んでしまう。
0221
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 29/09/2026
タニス・リー『死の王』(室住信子訳 ハヤカワ文庫FT)を読了。 呪いによって女王と死者との間に生まれた両性具有のシミュは、魔女の妖術によって不死身になった少年ジレムに恋をします。シミュに肩入れする妖魔の王アズュラーンによってジレムと引き離されたシミュは、死の王ウールムと対立することになりますが…。 『平たい地球シリーズ』第二作です。第一作『闇の公子』が実質アズュラーンを主人公としたオムニバス連作であったのに対し、本作は超自然的な存在たちが絡むものの、基本は人間たちの物語となっています。
1297
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 27/09/2026
タニス・リー作品のポストをすると結構反響があって、根強いファンがいるんだな、と実感します。 今読んでも全然古くなっていないので、いろいろ復刊するといいのですけどね…。
0244
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 27/09/2026
ブログを更新しました。 E・T・A・ホフマン編『クリスマスに捧げるドイツ綺譚集』(遠山明子訳 創元推理文庫)を紹介しています。ドイツ・ロマン派の作家ホフマンが友人のコンテッサとフケーを誘って、1816年と17年のクリスマスに刊行した短編集の邦訳です。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
知られざるメルヘン  E・T・A・ホフマン編『クリスマスに捧げるドイツ綺譚集』
E・T・A・ホフマン編『クリスマスに捧げるドイツ綺譚集』(遠山明子訳 創元推理文庫)は、ドイツ・ロマン派の作家ホフマンが友人のコンテッサとフケーを誘って、1816年と17年のクリスマスに『子どものメルヘン』と題した短編集を刊行しました。そのラインナップをアンソロジーとして翻訳した本です。K・W・ザリーツェ=コンテッサ「別れの宴(うたげ)」 破産して家を出ていかなければいかなくなったアルノルト一家。...
0164
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 27/09/2026
ブログを更新しました。 綾辻行人の『館シリーズ』九作、『十角館の殺人』『水車館の殺人』『迷路館の殺人』『人形館の殺人』『時計館の殺人』『黒猫館の殺人』『暗黒館の殺人』『びっくり館の殺人』『奇面館の殺人』及び『霧越邸殺人事件』を紹介しています。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
幻想と論理の館  綾辻行人『館シリーズ』を読む
綾辻行人の『館シリーズ』は、謎の建築家・中村青司によって建築された建物を舞台に殺人事件が起き、その謎が解かれていくというミステリシリーズ。奇怪な「館」そのものの存在感が強く、本格ミステリでありながら、多分に幻想的な要素を含んでいます。もともとが幻想性の強いミステリといえるのですが、時折幻想小説側に大きく傾くこともあり、それが極端に振れたのが『暗黒館の殺人』といえるでしょうか。 作者は全十作を公言....
0151
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 26/09/2026
オクテイヴィア・E・バトラー『血を分けた子ども』(藤井光訳 河出書房新社)を読了。問題意識の強いSF作品を集めた短篇集です。 異星人の繁殖に利用される人類を描いた「血を分けた子ども」、遺伝性の病を抱えた男女が自分たちの未来のビジョンを見出す「夕方と、朝と、夜と」、母の死をきっかけに家族の真実を知る女性を描いた「近親者」、病により人類の言語機能が破壊されてしまった社会を描く「話す音」、薬にはまり破滅的な行為を繰り返す女性の物語「交差点」、子供の頃に異星人に拉致された女性が人類との橋渡し役となる「恩赦」、
1243
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 25/09/2026
タニス・リー『闇の公子』(浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT)を読了。 まだ世界が平らだったころ、地底では妖魔の都が栄えていました。絶大な魔力と美貌を持つ妖魔の王アズュラーンは、たびたび人間界を訪れ、人間たちを誘惑しては愉しんでいましたが…。 絶大な力を持つ妖魔の王が、気まぐれで人間たちの運命を弄ぶ…というダークファンタジー連作です。いくつかのエピソードが連作となっていて、人間たちの人生に妖魔の王アズュラーンが介入することによって悲劇的な運命が訪れていきます。
13110
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 24/09/2026
J・ロバート・レノンの掌篇集『静かにしてくれないか』(李春喜訳 関西大学出版部)を読了。ジャンル不定の掌篇が集められていますが、全体に「奇妙な味」に近い味わいでしょうか。71編が収録されています。 面白く読んだのは、赤ん坊を心配するあまり家の警備体制を確認しようとする少年を描いた「青いライト、赤いライト」、無理やりピアノのレッスンに通わされる多指症の少年を描いた「多指症」、とある本の紛失を描く「紛失と喪失」、本来の呼び名を失ったガソリンスタンドを描く「スーパーアメリカ」、いらなくなった家具を引き取り希望者に引き渡すボランティアを始めた女性を描いた「反復」、
1263
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 24/09/2026
東京創元社さんより、ジェラルド・カーシュ『廃墟の歌声』(創元推理文庫)をご恵贈いただきました。ありがとうございます。 奇想が冴える異色作家カーシュの短篇集です。旧単行本版に初訳作品を多数増補しているので、旧版を持っている人も買いですね。
0398
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 23/09/2026
綾辻行人『黄昏の囁き〈新装改訂版〉』(講談社文庫)を読了。 医大生の津久見翔二は、一人暮らしをしていた兄の伸一が突然事故死したことを知らされます。マンションのベランダから転落死したというのですが、翔二はその死に不審なものを感じていました。 伸一の予備校時代の講師で友人でもあった占部直毅と知り合った翔二は、二人で伸一に何があったのかを調べ始めます。翔二は、かっての伸一の遊び友達で幼い自分も一緒に遊んでもらっていた三人、畑中志郎、一ノ瀬史雄、榎田勝巳と再会します。その直後、畑中が変死体で発見されますが…。
1161
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 22/09/2026
綾辻行人『暗闇の囁き〈新装改訂版〉』(講談社文庫)を読了。 大学生の悠木拓也は、卒論を仕上げるため、作家である伯父が持つ別荘を訪れます。東京から遠く離れた烏裂野(うさきの)にあるその別荘に向かって車で走っていたところ、少年が飛び出すのに遭遇します。それは美しい容姿の二人の兄弟、円城寺実矢(みや)と麻堵(まど)でした。「あっちゃん」を含め、三人で遊んでいたらしいといいますが、そちらの少年は見当たりません。 実矢と麻堵、そして彼らの家庭教師となった女性・滝川遙佳と仲良くなった拓也でしたが、遙佳がのっぴきならない事態に巻き込まれたことをきっかけに、彼らを悲劇が襲うことになります…。
1161
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 21/09/2026
綾辻行人『緋色の囁き』(講談社文庫)を読了。 和泉冴子は、ある日突然現れた叔母・宗像千代によって、全寮制の女子高・聖真女学園への転校を余儀なくされます。冴子は聖真女学園を経営する富裕な宗像家の血族であり、家庭の事情から和泉夫妻に預けられていたというのです。 冴子は、ルームメイトとなった高取恵と仲良くなろうとしますが、恵は自分は「魔女」だという言葉を残して、ある日焼身自殺を遂げてしまいます。学園では数十年前にも同じような変死事件があったというのです。 冴子には、たびたび悪夢に悩まされたり夢遊病の癖がありました。自分の行動に不安を抱き始める冴子でしたが…。
1201
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 21/09/2026
貴志祐介『罪人の選択』(文春文庫)を読了。著者のSF・ミステリ作品を収録した短篇集です。 異星の海で生きる水生生物が、かって人間だった時の記憶を思い出す「夜の記憶」、貧しい植民惑星で諸悪根源神信仰を調べていた男が災厄に出会う「呪文」、他人の妻を寝取った男が生死をかけた究極の選択を求められる「罪人の選択」、近未来、遺伝子を改造されたチミドロによって生物が絶滅の危機に瀕するなか、病気の治療法を探る研究者の姿を描く「赤い雨」の四篇を収録しています。 特に印象に残ったのは「呪文」と「罪人の選択」。
1152
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 21/09/2026
J・ロバート・レノンの掌篇集『静かにしてくれないか』(李春喜訳 関西大学出版部)を読んでます。ジャンル不定の掌篇(「奇妙な味」に近い味わいでしょうか)が集められていますが、この中の「紛失と喪失」がすごく良いです。 「彼女」は、必要な本を本棚に取りにいきますが、その本はそこに見当たりません。お気に入りであり、表紙のデザインや本の状態まで記憶しているはずの本なのです。家中を探し回り、友人たちに貸していないか確認するも見つからないのです。 記憶の中の一文を確かめたいだけだったのですが、「彼女」はネットで新しい物を買おうとしますが、
1141
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 21/09/2026
一ケ月ぐらいかけて、綾辻行人『館シリーズ』(と番外的な『霧越邸殺人事件』)を読み終えました。もともと『殺人鬼』『深泥丘奇談』『Another』『眼球綺譚』といった、著者のホラー・幻想系作品は読んでいたのですが、本業の方のミステリ作品は手を出していませんでした。 結果的に、この『館シリーズ』、どれも面白く読めました。作品によりますが、全体にどれも幻想性が強いのと、本格ミステリとしての仕掛けも凝っていて、こちらにも驚かされました。毎回趣向も語り口も新しいものを出してきて、騙されまいと思っても騙されてしまいます。
1292
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 21/09/2026
綾辻行人『奇面館の殺人』(講談社文庫)を読了。 推理作家の鹿谷門実は、知り合いになった怪奇幻想小説家・日向京助からある頼みごとをされます。体調不良のため参加できなくなりそうな、富豪の影山逸史による集まりに代わりに参加してくれないかというのです。鹿谷と日向とは容姿が非常に似ていました。さらに多額の報酬を山分けすることを話しますが、影山逸史が住む館「奇面館」が、伝説的な建築家・中村青司による建築だということを聞いて、鹿谷は依頼を引き受けます。 「奇面館」には、館の主人である影山逸史と同じ年齢や近い生年月日と言う共通性を持った人物たちが六人招待されていました。
1130
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 20/09/2026
10月刊行予定の気になるホラー小説はこのあたり。
0121
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 20/09/2026
綾辻行人『びっくり館の殺人』(講談社文庫)を読了。 兄の死を原因として父母が別れることとなり、父親と共に引っ越してきた小学校六年生の永沢三知也。町には「びっくり館」と呼ばれる洋館がありましたが、そこは子供たちの間でいろいろ噂が流れている怪しい屋敷でした。三知也は、ふとしたことから「びっくり館」に祖父と住む少年・古屋敷俊生と友達になります。 俊生には亡くなった「リリカ」という姉がいたというのですが、祖父の龍平は、腹話術の少女人形にリリカと名付けて可愛がっているというのです。やがて屋敷で殺人事件が発生しますが…。
1150
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 19/09/2026
綾辻行人『暗黒館の殺人』(講談社文庫)を読了。 編集者の江南孝明は、熊本県の山の中、外界から隔絶された場所に建つ漆黒の館・暗黒館に建築家・中村青司が関わっていたことを知り、一人館を訪れることになりますが、塔から誤って落下し意識を失ってしまいます。 一方、大学生の中也は、変わった縁から知り合った男・浦登玄児に誘われ、彼の親族である浦登家の人々が住む暗黒館に滞在することになります。浦登では「ダリアの日」と呼ばれる宴が定期的に催されており、中也もそれに参加します。
1231
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 18/09/2026
紀田順一郎『蔵書一代 なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか』(中公文庫)を読了。 蔵書家としても知られた評論家・作家の著者が、蔵書三万冊を処分した(せざるを得なかった)事情をまとめた本です。 三万冊あった蔵書が、最終的には六〇〇冊のみになってしまったということで、規模は違えど多くの蔵書を持つ人にとっては、身につまされるものがありますね。 蔵書を手放した理由は、主に経済的・健康的な理由が主であるようです。蔵書を置くスペースの問題もさることながら、一番の問題は老いによって、本の管理が難しくなる、というところ。
15714
Reposted by 奇妙な世界
Aoi Fujimoto @aoifujimoto.bsky.social · 18/09/2026
9月イラスト回想日記 19日集英社の石塚正治さんから依頼されクライヴ·バーカー著の血の本シリーズ文庫と書籍のホラーの怖いカバーイラストを描いた。 1987-1989血の本シリーズなど 集英社
12815
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 18/09/2026
ブログを更新しました。 久生十蘭の作品集『黒い手帳 探偵くらぶ』(日下三蔵編 光文社文庫)、『肌色の月 探偵くらぶ』(日下三蔵編 光文社文庫)、『久生十蘭短篇選』(川崎賢子編 岩波文庫)を紹介しています。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
久生十蘭のミステリ・幻想短篇を読む
短篇の名手とされた作家・久生十蘭。近年、彼のミステリ・幻想小説を集めた傑作集が多く出ています。そのうちの一部を紹介していきたいと思います。久生十蘭『黒い手帳 探偵くらぶ』(日下三蔵編 光文社文庫) 十蘭のミステリ・幻想小説を集めた作品集です。「黒い手帳」 巴里の安下宿の五階に住むようになった「自分」は、四階に住む夫婦と六階に住む男と知り合いになります。四階の夫婦はあるパトロンから資金援助を受けて....
0195
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 18/09/2026
乙一『小説家のつくりかた 書くことで生活する方法とは?』(ちくまQブックス)を読了。デビュー後30年を迎えた作家の、創作法を語った本です。 十代で賞を取ってデビューした著者が、作家としての修行が足りない時点でのデビューだったと回想しており(二作投稿したうちの一作が落選、一作が受賞)、作家として安定的に作品を生み出すための方法論の模索をそのまま語ったということで、非常に実用的な内容かつ、作家のプライベートな創作事情がうっすら窺えるという意味でも面白い本になっています。 映画の脚本術でも重要視される「三幕構成」の有用さをたびたび語っているのが印象に残りますね。
1313
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 17/09/2026
大島清昭『最凶の心霊実験』(KADOKAWA)を読了。 オカルトライターの鍋島猫助は、取材中に茨城県T市の九十九大学にまつわる奇妙な噂を耳にします。そこには七不思議のような多くの都市伝説があるというのですが、その中でも飛び抜けて恐ろしい噂がありました。出会うと死んでしまう恐ろしい怨霊がいるというのです。過去には実際に死者が複数出ているともいいます。 さらに32年前、オカルト研究会の学生10名が降霊会を行い、密室状態で謎の死を遂げたという事件もありました。事件以来、その教室は「開かずの教室」として封印されたといいます。
1231
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 16/09/2026
綾辻行人『黒猫館の殺人〈新装改訂版〉』(講談社文庫)を読了。 稀譚社の編集者である江南孝明のもとに、鮎田冬馬なる人物から一通の郵便物が届きます。それは江南が担当する推理作家・鹿谷門実と会って話をしたい、という内容でした。鮎田は滞在していたホテルで大火災に出逢い、その影響で記憶喪失になっているといいます。自分の名前も、持っていた手記にあった名前から推測しているだけだというのです。 ただ、その手記には、彼が管理人を務めていたという屋敷「黒猫館」での日々が綴られており、そこには殺人の記録までが記されていました。江南と鹿谷は、謎を追うため、札幌、阿寒へ向かいますが…。
1202
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 15/09/2026
篠たまき『箪笥の中』(MPエンタテイメント)を読了。 幼い頃から、雛絵は一緒に暮らす祖母と母親との相性があまり良くありませんでした。手先が器用で美しい祖母と母はまるで姉妹のようで、親族からはいくつになっても桜嬢、華嬢と可愛がられていた一方、雛絵は父方譲りの活発さを持つ性格で、ずっと疎外感を抱いていました。 祖母と母は、所有権を持つ賃貸住宅の建て替えに伴い、立ち退き拒否をする住民に悩んでいましたが、親族に相談した直後に、町に小規模な増水事故が発生します。唯一亡くなった犠牲者は、立ち退き拒否をしていた住民でした…。
1140
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 14/09/2026
10月の新潮文庫の新刊に、ホーソーン『ウェイクフィールド ホーソーン傑作選』(齊藤昇)の予定が。 これは楽しみですね。
1234
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 14/09/2026
綾辻行人『霧越邸殺人事件<完全改訂版>』(角川文庫)を読了。 信州の山中で激しい吹雪に見舞われた劇団「暗色天幕(あんしょくテント)」の一行は、バスの故障で徒歩を余儀なくされていたところ、巨大な洋館「霧越邸」にたどり着きます。館の主人・白須賀秀一郎の好意で宿を貸してもらえることになりますが、白須賀は以前に火事で妻を亡くして以来、館に引きこもって暮らしており、劇団員たちの存在も歓迎していないようなのです。 嵐をやり過ごしているうちに、仲間の一人が突然他殺体で発見されます。しかもとある詩歌の見立てで殺されているようなのです。白須賀から、犯人は劇団関係者の一人に間違いなく、
1190
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 13/09/2026
ジョー・ネッター『ブッカケ・ゾンビ』(風間賢二訳 扶桑社ミステリー)を読了。 美しい娘と妻と幸せに過ごしていた男フォーリー。しかし、憧れのセクシー女優エイジャ・ギアが自分の住んでいる町で撮影を行う予定であり、エキストラ男優を募集していることを知ったフォーリーは衝動的に応募してしまいます。 家族に内緒で出かけたフォーリーが撮影現場の墓地にいるところ、急に現れたゾンビによって現場は地獄絵図となってしまいます…。
1193
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 12/09/2026
クリストファー・プリースト『落ち逝く』(はるこん・SF・シリーズ)を読了。プリーストのSF・幻想小説三篇を収録した短篇集です。 列車事故で死ぬ寸前の男がベルギーでの過去の記憶を体験する「落ち逝く」、本好きの女性の家に何者かが侵入する「波瀾万丈の後始末」、拡張現実で行われるゲームによって多数の死者が出る未来社会を描いた「エピソードを排除せよ」を収録しています。 特に面白く読んだのは「落ち逝く」と「波瀾万丈の後始末」。
1291
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 12/09/2026
ボルヘスの講演集『七つの夜』(岩波文庫)を読んでるのですが、ボルヘスがネットミームみたいなことを言っていて笑ってしまいました。 要約すると「まあ家に帰れば『千一夜物語』十七巻あるしな」という感じです。 原文ではこんな感じ。 「我が家には十七巻から成るバートン版があります。それをすべて読み通せないことは分かっているのですが、その中でいくつもの夜が私を待っていることも分かっている。私の人生は不幸であるかもしれない。けれど家にはその十七巻本がある。」
06314
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 12/09/2026
綾辻行人『時計館の殺人<新装改訂版>』(講談社文庫)を読了。 かって友人たちを十角館の殺人事件で失った江南孝明(かわみなみたかあき)は、出版社・稀譚社の新米編集者となっていました。超常現象を扱う雑誌『CHAOS』の取材のため、上司の編集者とカメラマンと共に、中村青司の建築した通称「時計館」を訪れることになります。 「時計館」は、故人である大手時計メーカーの前会長・古峨倫典が建てたものでした。古峨の娘は若くして亡くなっており、館にはその少女の霊が出るという噂もありました。江南たちは、霊能力者・光明寺美琴とW**大学の超常現象研究会のメンバーらとチームを組むことになります。
1141
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 12/09/2026
横川淳『家電は物理学である』(ベレ出版)を読了。 日常で使う様々な家電が科学的にどういう原理で動いているのか、その仕組みを簡単にまとめて解説した本です。電子レンジ、電球、LED、圧力鍋、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機など、身近な家電が登場しますが、普段全然意識しない家電の仕組みの中に、人類の叡智がつまっている…ということを感じさせてくれます。 単純な知識の羅列ではなく、具体的な機械や用途を例にして物理学的知識が解説されるので、非常に分かりやすいですね。
1469
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 11/09/2026
#日本怪奇幻想読者クラブ ブログを更新しました。 リサ・タトルの長篇『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』(金井真弓訳 新紀元社)と短篇「贖罪物の奇妙な事件」を紹介しています。ヴィクトリア朝、男女のコンビ探偵が奇怪な事件を追うことになる怪奇ミステリです。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
幽霊よりも恐ろしいもの  リサ・タトル『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』
リサ・タトルの長篇『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』(金井真弓訳 新紀元社)は、ヴィクトリア朝を舞台に、男女のコンビ探偵が奇怪な事件を追うことになるという怪奇ミステリです。 時代はヴィクトリア朝、心霊現象研究協会の職員として働いていたミス・レーンは、雇い主ガブリエルのある事情を知り、仕事を捨ててロンドンへ逃げ出します。諮問探偵の助手応募の広告を見て訪れた先で出会ったのは、無邪気でありながら博....
0152
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 11/09/2026
ドロシー・パーカー『なんていじましい光景なの』(Purple Panic訳 ※同人出版)より短篇二篇を読了。 「なんていじましい光景なの」 有能で働き者の妻、病弱ながら聞き分けの良い娘、表面的には幸福そのもののウィーロック氏は、しかし自分が妻に対して何かを成せていないことに劣等感を感じていました。衝動的に蒸発してしまった男の話を聞いていたウィーロック氏は、自分も失踪してしまうことを夢見ますが…。 多少の不満はあるものの、ある種の幸せな環境にある男の「もやもや」を描いた短篇です。夫側の不満や劣等感の描写が非常にリアルで読みごたえがあります。
1130
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 10/09/2026
綾辻行人『人形館の殺人 <新装改訂版>』(講談社文庫)を読了。館シリーズの第4作です。 画家である「私」こと飛龍想一は、育ての母である叔母・沙和子とともに、著名な彫刻家だった実父・飛龍高洋が残した屋敷「緑影荘」に引っ越すために京都を訪れます。想一は、幼い頃に実母の実和子が事故死してから、ほとんど父親とは会っていなかったのです。「緑影荘」は、改築時に伝説的な建築家・中村青司が携わったという噂もある変わった建物で、本邸の日本家屋にはパーツの一部が欠落したマネキンがあちこちに配置され、離れの洋館はアパートとして貸し出されていました。
1161
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 09/09/2026
夏来健次編訳『ロンドン幽霊譚傑作集』(創元推理文庫)を読了。19世紀ヴィクトリア朝ロンドンを舞台にした幽霊譚を集めたアンソロジーです。収録作全13篇のうち、12篇が本邦初訳と、貴重な作品が多く収録されています。 ウィルキー・コリンズ「ザント夫人と幽霊」 やもめのレイバーン氏は幼い娘ルーシーとの散歩の最中、ケンジントン・ガーデンズで精神に問題を抱えているらしい女性を見かけ、話しかけます。その女性ザント夫人の義兄だというジョンを訊ねると、ザント夫人は最愛の夫を失って以来、塞ぎこんでいるといいます。夫人から手紙を受け取ったレイバーン氏は、彼女が体験した不思議な出来事を知りますが…。
1435
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 08/09/2026
綾辻行人『迷路館の殺人<新装改訂版>』(講談社文庫)を読了。 推理小説の分野で巨匠とされる宮垣葉太郎は、還暦になるにあたって何人かの知り合いを祝賀パーティーに招いていました。客たちは、宮垣の弟子筋にあたる作家の清村淳一、須崎昌輔、舟丘まどか、林宏也、評論家の鮫嶋智生、編集者の宇多山とその妻桂子、そして推理小説マニアの島田潔でした。 宮垣の家は地下が迷路になった形で構成されていました。客たちが集まった直後、主の宮垣が亡くなっているのが発見されますが、秘書の井野によれば、宮垣は自殺であり、彼の残したテープには、五日後まで警察には通報してはならない、
1152
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 07/09/2026
タニス・リー『月と太陽の魔道師』(汀奈津子訳 ハヤカワ文庫FT)を読了。 奴隷として酷使されていながら、生まれつきの反骨精神を持っていた屈強な青年デクテオンは、主人であるフレン卿の逆鱗に触れて、ほぼ死が確実な鉱山労働に追いやられることになってしまいます。老奴隷の手引きで逃げ出したデクテオンは、とある岩板の下の穴に潜り込み、目が覚めると、見知らぬ場所に来ていました。 そこで出会った領主のような人物ザイスタアは、デクテオンそっくりでした。彼は魔術師であり、魔術によって別の世界にいる自分デクテオンを呼び出したというのです。この世界は女性の支配する世界であり、
1210
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 05/09/2026
マイケル・シャンクス監督の映画『トゥギャザー』(2025年 アメリカ・オーストラリア)を観ました。 パートナー同士のミュージシャン志望のティムと小学校教師のミリーは、住み慣れた町を離れて田舎の一軒家に移り住むことになります。近くの森で道に迷って地下に落下してしまった二人は、その地下の洞窟で一夜を過ごします。洞窟に湧き出ていた水を飲んだ後、地上に脱出しますが、それ以来二人の体には異常が起こるようになっていました…。
1152
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 05/09/2026
草野唯雄『甦った脳髄』(角川文庫)を読了。様々なシチュエーションが描かれた怪奇ミステリ作品集です。 殺された女性の頭蓋骨から生前の顔を復元しようとする「復顔」、怪我で遭難した男が現地の親子に助けられるがその恐ろしい真意を知るという「根絶やし」、幽体となった男が人妻に忍び寄るという「死霊の家」、発達に問題のあった少年に天才物理学者の脳の一部を投与した結果、その知能が上がっていくという「甦った脳髄」、心霊現象のようなものが頻発する家をめぐる「死の家の挿話」、事故死した夫の声をコックリさんによって聞こうとする妻を描いた「闇の怨霊祓い」、
1150
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 05/09/2026
ブログを更新しました。 星来香文子『そこに、君の死体が埋まっている』(星雲社)を紹介しています。殺したはずの同級生がいつの間にか生き返っているという、不気味なシチュエーションで始まるホラーサスペンス作品です。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
秘められた情念  星来香文子『そこに、君の死体が埋まっている』
星来香文子『そこに、君の死体が埋まっている』(星雲社)は、不気味なホラーサスペンス作品。 中学一年生の夏休みに、山中理は、自分に執着して執拗にいじめてくる同級生の堀龍起を衝動的に殺してしまいます。裏山の森に死体を埋めますが、家の事情からそのまま町を離れることになります。 高校二年生になった理は、両親の離婚を機に再び町に戻ってきますが、そこには殺したはずの龍起が何事もなかったかのように暮らしていま....
0112
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 05/09/2026
ブログを更新しました。 A・M・バレイジ『誰かがいる部屋 A・M・バレイジ怪談傑作集』(植草昌実訳 新紀元社)を紹介しています。イギリス怪奇小説の名匠バレイジ(1889-1956)による怪談集で、滋味豊かな語り口が魅力です。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
幽霊の真実  A・M・バレイジ『誰かがいる部屋 A・M・バレイジ怪談傑作集』
アルフレッド・マクレランド・バレイジ『誰かがいる部屋 A・M・バレイジ怪談傑作集』(植草昌実訳 新紀元社)は、イギリス怪奇小説の名匠バレイジ(1889-1956)の怪談集です。怪奇小説の様々なバリエーションが、滋味豊かな語り口で語られています。人間の情愛や人情が感じられる味わい深い作品が多いのですが、登場する幽霊や怪異はしっかり怖い…という、イギリス怪奇小説の良いところを煮詰めたような作品揃いです...
0152
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 05/09/2026
ブログを更新しました。 H・R・ウェイクフィールド『幸運の木立』(渦巻栗編訳 国書刊行会)を紹介しています。英国怪奇小説黄金時代の最後の巨匠ウェイクフィールド(1888-1964)の作品14篇を収録した傑作集です。 kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-2...
kimyo.blog50.fc2.com
闇の力   H・R・ウェイクフィールド『幸運の木立』
H・R・ウェイクフィールド『幸運の木立』(渦巻栗編訳 国書刊行会)は、英国怪奇小説黄金時代の最後の巨匠ウェイクフィールド(1888-1964)の作品14篇を収録した傑作集です。「ジャスパー・サラセンの納体堂」 独身の有閑紳士サー・レジナルドは、鳥に惹かれてふと入り込んだ霊園の中で、「ジャスパー・サラセンの納体堂」の文言のある小屋を見つけます。戦争の被害で崩れたその場所には、同じ日に亡くなったらしい...
0234
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 04/09/2026
斉砂波人『縁結び』(KADOKAWA)を読了。 怪談師ミナトは、各地で怪談を聞き集め、様々な怪談会でそれを披露していました。 バラバラに集めていたはずの怪談はやがて、過去に実際に起きた凄惨な殺人事件「ホテル・赤門親子殺人事件」へとつながっていました…。 怪談師の主人公が集めた怪談が、実際に起きた殺人事件と繋がりがあることが分かってくると同時に、身の回りで怪異現象が頻発するようになる…というホラー小説です。 メインとなる事件「ホテル・赤門親子殺人事件」は、父親が妻と娘を殺害し、死体を遺棄したという事件なのですが、その動機も曖昧で、犯人の供述はずっと第三者の関与を疑わせるのですが、
1171
Reposted by 奇妙な世界
ちびあんすも @apricotplum131.bsky.social · 03/09/2026
結晶世界/J・G・バラード すべてが結晶化の道を歩んでいく、滅びゆく世界の生命体。命の限りをどこで迎えるか。安息、解放、その基準が曖昧に溶けていく。結晶化の意味は、深く、遠い。その距離を、しんしんと見詰めながら受け止める。
1223
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 03/09/2026
探し回っていた『るるぶ■■版 蓋ヶ瀬』をようやく入手。まさか旅行ガイドのコーナーに並んでるとは思いませんでした…。
1191
奇妙な世界 @kimyonasekai.bsky.social · 03/09/2026
辻行人『水車館の殺人 <新装改訂版>』(講談社文庫)を読了。 水車のある巨大な館「水車館」。そこは天才建築家・中村青司によって建てられた屋敷で、藤沼紀一がその家族と住んでいました。紀一の父親は、「幻視者」と言われた画家・藤沼一成で、紀一が集めた父親の絵が屋敷中に飾られていたのです。紀一は過去の事故で顔と手足に重症を負ったため、日常的に仮面をつけ、車椅子で生活していました。 紀一が屋敷に秘匿してしまった藤沼一成の絵画を、一年に一度だけ来客を招き公開することになっていましたが、一年前のその日、使用人の根岸文江が墜落死し、
1233