個人的に『オデュッセイア』を押さえての今年の暫定ベスト映画『歓迎来龍飯店/龍飯店へようこそ』をぜひ多くの人に観てもらいたい。ただ、中国の外交的なナラティブとしてではなく、戦争を乗り越えるためにこの映画は何を与えてくれるかという視点で観てもらいたい。
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戦争から料理へ──『歓迎来龍餐館』における愚かさの宇宙論|楊駿驍
※本文には映画の結末も含むネタバレがある。ただ、ネタバレぐらいでこの映画の面白さは少しも減じないと筆者は思っている。 歴史に残るであろう(残ってほしい)中国映画が今年の夏に中国で上映された。『歓迎来龍餐館』だ。9月18日に日本でも中国語と英語の字幕で上映される。監督は『薬の神じゃない!』で一躍脚光を浴び、「小人物」を描くことに定評のある文牧野である。 中国を代表するコメディー俳優である沈騰と、...