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読書wanwan

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ひたすら読んでます。好きな文章、気になる文章を「文章収集」という見出しをつけて毎日投稿してます。一日一日を気持ちよく過ごすヒントになる文章をなるたけ載せます。(Threads: www.threads.net/@wanwan65537 で本にまつわる話を投稿中)

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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 12h
【文章収集】 ――マラケシュ 「確かに、ここにはすべてがある。だが、私はここに来るのが遅すぎたのではないだろうか。」 (沢木耕太郎『途上の王国 ―― 一号線を北上せよ モロッコ天涯編』スイッチ・パブリッシング、2026、p.156)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 13/10/2026
【文章収集】 「もしかしたら私の唯一信仰する神かもしれない偶然というもの」 (沢木耕太郎『途上の王国 ―― 一号線を北上せよ モロッコ天涯編』スイッチ・パブリッシング、2026、p.228) ――「深夜特急」の旅でアフリカに渡らず心残りだったモロッコへの旅。  もし ✕✕ で降りていたら、もし ✕✕ で⋯⋯、旅は「もし」の連続。  偶然が重なり、沢木は砂漠のなかの一軒家に泊めてもらう。 「すべてが偶然の連続であり、その偶然に素直につき従った結果、ここでこうして美しい月を眺めながら眠ることができている。」(p.228)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 12/10/2026
【文章収集】 「一たいに坂道というものがどれでも多少人を夢見心地にさせる性質のものである。」 (堀辰雄「あいびき」、『堀辰雄 初期ファンタジー傑作集 羽ばたき』長山靖生編、彩流社、2017、所収、p.66)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 11/10/2026
【文章収集】 「戸外(そと)はどういう不思議なこともよく似合ってしまうようなすばらしいお天気だった。風と光線とがすてきによくまざりあっていた。」 (堀辰雄「ある朝」、『堀辰雄 初期ファンタジー傑作集 羽ばたき』長山靖生編、彩流社、2017、所収、p.40)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 10/10/2026
【文章収集】 「私は一体にまん円いものが好きなんだ。それは可愛いい魂を持ってるからだ。じっと見つめていると、一つの中心点を定めておとなしく上品にくるくると廻転しはじめるからだ。」 (豊島与志雄「蠱惑(こわく)」、『豊島与志雄 メランコリー幻想集 丘の上』長山靖生編、彩流社、2018、所収、p.7)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 09/10/2026
(河野泰弘『視界良好——先天性全盲の私が生活している世界』北大路書房、2007、p.82)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 09/10/2026
【文章収集】 ――嗅覚で天気予報 「私は嗅覚で空模様が判ります。特に、雨が降り出しそうなときはほぼ正確に当たることが多いです。”雨の匂い” があるといわれています。降り出すほんの一瞬前、その匂いが強くなるのが判ります。そうすると、ポツンと雨粒が落ちてくるのです。空が曇っていてもこの香りがしないと、雨が降り始めることはないといってよいでしょう。また、曇り空が晴れたとき、ほこりっぽい匂いがしてきます。この匂いを嗅ぐと、その後はずっと晴れる、という指標にしています。匂いがなければすぐまた曇ってしまうことが多いです。このことを私は5、6歳のころに発見しました。」
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 08/10/2026
【文章収集】 「ピダハンは折にふれて名前を変える。たいていはジャングルで会った精霊と自分の名前を交換するのだ。」 (ダニエル・L・エヴェレット『ピダハン−−「言語本能」を超える文化と世界観』屋代通子訳、みすず書房、2012、pp.19-20) * ピダハン: アマゾン奥地に暮らす少数民族。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 07/10/2026
【文章収集】 ――秋日和。縁側で横になる 「宗助は先刻(さっき)から縁側へ坐蒲団を持ち出して日当りの好さそうな所へ気楽に胡座(あぐら)をかいて見たが、やがて手に持っている雑誌を放り出すと共に、ごろりと横になった。秋日和と名のつくほどの上天気なので、往来を行く人の下駄の響が、静かな町だけに、朗らかに聞えて来る。」 (夏目漱石『門』岩波文庫、1938、1990(改版)、p.7)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 06/10/2026
【文章収集】 「「⋯⋯何(ど)うしませう、私、何(ど)うしたら可(い)いでせう。」   「半分づゝ食べませう。あなたと…⋯」」 (⋯⋯ も原文通り) ――旅人が菓子屋に入る。綺麗な女が店番をしている。旅人は胡桃(くるみ)のお菓子を頼む。女は菓子を箱に入れるとき1粒、畳に落としてしまう。女は菓子を捨てようとしたとき、旅人は半分ずつ食べましょうと言う。 (泉鏡花「胡桃」、『鏡花全集 巻二十二』岩波書店、1940、所収、p.377)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 05/10/2026
【文章収集】 「サンマを買った店のおばさんが、砂糖のついた小さいおせんべいを手に一杯つかんで、くれるという。紙もないので断わったが、上衣のポケットにじかにおしこんで入れてくれた。」 (武田百合子『富士日記(上)新版』中公文庫、2019、p.162) * 昭和40年10月6日の日記より。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 04/10/2026
――「わたし」は平行して走る列車に乗る女性に恋をする。その列車は先に行ったか遅れているのか、何日も姿を見せないこともある。 「わたしが現れると、彼女はネックレスをつける。いつも同じものだ。秋の光で、それはきらきら輝く。それから足早に冬が来て、霧氷が窓ガラスを曇らせると、一時間か二時間か、彼女をちらりと見ることのできる隙間を探しに行かなければならない。」(p.20)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 04/10/2026
【文章収集】 ――列車の中で生まれ、育つ 「仲間たちと同じように、わたしはこの列車の中で生まれ、育った。わたしの人生はこの列車にある。それがどんな姿をしているのかはわからない。だが、同じ方向に平行して走るもう一つ別の列車を観察することで、その姿を想像することはできる。」 (エリック・ファーユ「列車が走っている間に」、『わたしは灯台守』松⽥浩則訳、⽔声社、2014、所収、 p.15)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 03/10/2026
【文章収集】 「女の人に物をおくるということは、たいへん嬉しいものである。ほれているとか、ほれていないとかいうことは問題ではない。ちょっとした好ましい人とか、きれいな人であれば何かのお礼心に物をおくる機会があって、その品物をえらんだりする気分は、なかなか得難いおんがく的なものである。」 (室生犀星『随筆 女ひと』岩波文庫、2009、p.9)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 02/10/2026
【文書収集】 「一瞬のうちに、太陽が雲に隠れて世界の見え方が変わった。いま歩いている道も、あたりの樹木も、やわらかみを帯びた。」 (エリザベス・ストラウト『海辺のルーシー』小川高義、早川書房、2026、p.144)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 01/10/2026
書誌情報 (ダウエ・ドラーイスマ『なぜ人は見えないものを見るのか――脳と心の不思議』小林朋子訳、原書房、2026、p.79) ――「死んでいると認識したうえで生きる」は引用した章のタイトル。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 01/10/2026
【文章収集】 ――死んでいると認識したうえで生きる 「一六八六年、ジュネーブの医師家系の三代目にあたるテオフィル・ボネは驚くべき話を語った。舞台はコペンハーゲンである。  ある高齢の女性が脳卒中に見舞われて半身不随となり、言葉を話せなくなった。四日後には容体がいくらか回復し、みな安堵した。しかし、話す力を取り戻した女性は、娘と使用人に奇妙な頼みごとをする。戸棚に用意してある死に装束を自分に着せて、棺に納めてほしい。彼女が言うには、なぜなら、自分は「もうすでに死んでいる」から。」
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 30/09/2026
【文章収集】 「傍から見たら、ベンヤミンはただ B・N の閲覧室で、借りた本の一節をノートに「書き写して」いるだけのように見えても、本当のところは、彼は、そうすることで「興味深い表題をもつ作品を、購う金がないために、全部自分の手で書くという方法によってつぎつぎと手に入れ」ていたのである。」 (鹿島茂『『パサージュ論』熟読玩味』青土社、1996、p.43) * B・Nとはビブリオティック・ナシオナル(パリ国立図書館)のこと。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 29/09/2026
【文章収集】 「もし、念仏ものうく、読経まめならぬ時は、みづから休み、みづから怠る。さまたぐる人もなく、また、恥づべき人もなし。」 現代語訳は 「もし念仏をするのが億劫で、読経にも身が入らぬときは、自分で勝手に休み、勝手に怠る。それをいけないといって妨げる人もいないし、また恥ねばならぬ人もいない。」 (中野孝次『すらすら読める方丈記』講談社文庫、2012、pp.119-120) ――鴨長明は五十代半ばを過ぎて、山奥に3メートル四方の小屋をつくり一人住む。誰にも気兼ねしなくてよい生活をやっとのことで得た。ここに引用した部分を読むと、長明はぜんぜん修行者じゃないが、そこに親しみを感じる。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 28/09/2026
【文章収集】 「私はずっと、役立たずに見えてじつは役に立っている、居候のような、回送電車のような存在に、そこはかとない憧れを抱いてきた。」 (堀江敏幸『もののはずみ』(白水Uブックス・堀江敏幸コレクション)、白水社、2026、p.293)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 27/09/2026
【文章収集】 ――冗談を使った哲学論文 「真面目で立派な哲学の論文が、はじめから終りまで冗談をつかって(もちろん、ふざけた態度ではなくて)書けると、いちどウィトゲンシュタインが言った〔中略〕また、別な折に、哲学の業績をまったく質問文ばかりで(答えを書かないで)書けるともいったことがある。彼の書いたものには、この二つをふんだんに使っている。たとえば「犬は、なぜ、痛そうなふりができないか。犬は正直すぎるのか」(『哲学探究』二五〇節)というのがそれである。」 (N. マルコム『ウィトゲンシュタイン――天才哲学者の思い出』板坂元訳、平凡社ライブラリー、1998、pp.21-22)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 26/09/2026
【文書収集】 「しかし、思い出を持つだけでは十分ではない。思い出が多くなったら、それを忘れることができなければならない。再び思い出がよみがえるまで気長に静かに待つ辛抱がなくてはならない。」 (リルケ『マルテの手記』望月市恵訳、岩波文庫、1946、1973改版、p.24)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 25/09/2026
【文章収集】 「自伝や伝記など、時間が経ってから書かれたものは当てにならず、結局一番役に立ったのは出来事とほぼ同時に、さしあたり他人に見せるつもりはなく書かれた日記」 (アニエス・ポワリエ『パリ左岸 1940-50』木下哲夫訳、白水社、2019、より「訳者あとがき」p.424) ――著者がこの本を書くときのための調査について、訳者が紹介している。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 24/09/2026
――著者は『コン・ティキ号探検記』で有名な人類学者・探検家。 「近代と文化と文明を棄て、何千年を一足とびにして過去にもどり、原始人の生活様式と、もっとも充実したもっとも単純な形の生活そのものに帰る」(p.28)ために、南太平洋の文明から隔絶された島、ファツ・ヒバ島に1年間暮らす。 「赤道にこんなに近いところでは、夜明けは突然、だが静かに訪れる。あたかも私たちを急に目覚めさせないようにタイミングがとられているようだった。だんだん明るくなる光が、最後の一陣の肌寒い夜風とともに竹枠の窓のすき間からこっそりとはいってくる。完全に明るくなると肌寒い気温は気持ちの良い温度に変わる。」(p.92)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 24/09/2026
【文章収集】 「分とか時間にこまかく切りきざまれないで、太陽や小鳥や食欲で計られると、時の長さもちがってくる。たぶんそれは時計がないということによるのかもしれないし、あるいはまた、私たちが、まったく新しい環境のなかで一瞬一瞬を生き、感じ、そして確かめたことによるのかもしれない。」 (トール・ヘイエルダール『ファツ・ヒバ――楽園を求めて(上)』(現代教養文庫)、山田晃訳、社会思想社、1976、p.91)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 23/09/2026
【文章収集】 「人に対するのとおなじように、街にも第一印象というものがある。」 (堀江敏幸『時計まわりで迂回すること 回送電車Ⅴ』中央公論新社、2012、p.170)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 23/09/2026
毎回 読んでます! そして、もちろん読みます!
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 22/09/2026
改版だけでなく、重版のときに誤植を直すだけでなく、訳を直したりとか、ありそうですね。というか、ありますね。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 22/09/2026
【文章収集】 「その道のりのほんの一部なりとも想像するだけで、もう疲れはててしまうほどで」 (フランツ・カフカ『カフカ・セレクション 1 時空/認知』平野嘉彦編訳、ちくま文庫、2008、p.78)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 21/09/2026
【文章収集】   「門番は守衛室のドアの鍵をひどく入念に閉めた。そのうえ、闖入者に成りきってドアをこじ開けようとし、びくともしないのを確認すると」   (エマニュエル・ボーヴ『ぼくのともだち』渋谷豊 訳、白水社、2005、p.172)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 20/09/2026
【文章収集】 「何を読むかではなく、どこで、どんな時間に、どんな姿勢、どんな気分で読むか。」 (長田弘『なつかしい時間』岩波新書、2013、p.168)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 19/09/2026
【文章収集】 ――ノートに索引をつける 「これまでに書いたノートを机に積んで、索引をつけたところを読み返す。これは重要だぞ、と思ったところを整理して、ノートにまとめる。これがぼくの研究のやり方である。そういうふうにするといろいろなことがわかってくる。索引は「スズキ君帝国」や「プロジェクト・アマゾン」「お姉さん」「妹わがまま記録」などたくさんある。」 (森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』角川文庫、2012、p.24)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 18/09/2026
【文章収集】 「長く移動する旅行のときは、あれもこれも読める気がして、つい何冊も本を鞄に入れてしまいます。 でも、実際には、窓の外をずっと見てるか寝てるかで、 鞄が重くなっただけやった、と思うけど、でもやっぱり、どの本にしようか選ぶのが楽しいです。」 (柴崎友香、田雜芳一『いつか、僕らの途中で』ポプラ社、2006、p.87)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 17/09/2026
* 『方丈記に学ぶ』企画展パンフレットから引用した。 この草庵(「螺庵」と命名されている)は、東京・六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」企画展・会場内にある。会期は2027年1月11日まで。 21_21 DESIGN SIGHTの設計は安藤忠雄。建物自体も見どころである。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 17/09/2026
【文章収集】 ――画家・山口晃が現代版の方丈庵を建てた。寝るところが棺桶のようになっていて、「毎夜の死と毎朝の再生も体感できる」。 「寝所だけは就寝中の安全の為に頑丈な寝棺様とした。毎夜の死と毎朝の再生も体感でき、起きて来ない時は本当に棺になり、根本が腐って下に落ちれば自然と埋葬され周囲の栄養となるだろう。」 (山口晃「《螺庵》《庵案1》《庵案3》《庵案5》」、 『方丈記に学ぶ――生きるを編み直す小さな建築』21_21 DESIGN SIGHT、2026、所収、p.16)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 16/09/2026
あと二つ引用。 「わたしは、何々風に見える服が大嫌いである。何風でもない、いかがわしい服のほうがよい。(p.122) 「人間が生きて歳をとるように、布地も生きて歳をとる。布地は、1、2年寝かせて、自然収縮してからのほうが魅力的になる。四季を何度か越える。その間も糸はずっと生き続け、歳をとる。その過程を経てのち、ようやく布地のもっている本来の魅力が現れ出てくるのである。」 (p.68)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 16/09/2026
【文章収集】 「ボタンには成仏する位置がある。ジャケットを着て、前のボタンを一つかけると、そこにジャケットの重心がすっとかかる。その瞬間、服が生命(いのち)を得て、ボタンは役目を終える。」 (山本耀司、満田愛『MY DEAR BOMB』岩波書店、2011、p.140) * 山本耀司はファッションデザイナー
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 15/09/2026
【文章収集】 「深緑色の水をたたえる濠の向こう岸には中央線と総武線が走っていて、オレンジ色と黄色のラインの電車がすれ違ったり追い抜いたり追い抜かれたりしている。ヤマネはこの外濠沿いの風景がとても好きだった。初めて東京に来た日に「自分は今、東京にいる」と思った風景でもあった。」 (柴崎友香『遠くまで歩く』中央公論新社、2025、p.16)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 14/09/2026
(江戸川乱歩「人間椅子」、『江戸川乱歩短篇集』(千葉俊二編)、岩波文庫、2008、所収、pp.201-202) * (!)のところも原文通り。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 14/09/2026
【文章収集】 ――椅子をつくっている職人が、その中に入り込む。最初は盗みのために考えた方法であったが、椅子に座った女に恋してしまう。 「その不思議な感触の世界に、惑溺(わくでき)してしまったのでございます。私は考えました。これこそ、この椅子の中の世界こそ、私に与えられた、本当のすみかではないかと。〔中略〕  椅子の中の恋(!) それがまあ、どんなに不可思議な、陶酔的な魅力を持つか、実際に椅子の中へ這入ってみた人でなくては、分るものではありません。それは、ただ、触覚と、聴覚と、そして僅かの嗅覚のみの恋でございます。暗闇の世界の恋でございます。」 書誌データはスレッドで。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 13/09/2026
【文章収集】 ――江戸時代、虫の声を楽しむための名所があった。『江戸名所図会』の道灌山(どうかんやま)の項から引用します。 「この地薬草多く、採薬の輩(ともがら)つねにここに来(きた)れり。ことに秋の頃は松虫・鈴虫、露にふりいでて清音をあらはす。よつて雅客・幽人ここに来り、風に詠じ月に歌ふてその声を愛せり。」 (『新訂 江戸名所図会 5』市古夏生、鈴木健一 校訂、ちくま学芸文庫、1997、p.117) * 道灌山: 荒川区西日暮里にある高台。江戸時代、虫の音を楽しむための名所として知られていた。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 12/09/2026
【文章収集】 ――休日の電車。宗介(主人公)は車内のすべての広告を読み満足をおぼえる。 「宗介は約十分も掛かって凡(すべ)ての広告を丁寧に三返ほど読み直した。別に行って見ようと思うものも、買って見たいと思うものもなかったが、ただこれらの広告が判然(はっきり)と自分の頭に映って、そうしてそれを一々読み終(おお)せた時間のあった事と、それを悉(ことごと)く理解し得たという心の余裕が、宗助には少なからぬ満足を与えた。」 (夏目漱石『門』岩波文庫、1938、1990改版、p.16) ――電車とは、市電(路面電車)のこと。宗介は役所勤めのサラリーマン。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 11/09/2026
【文章収集】 「おとこの子は、ベッドにもどり、  おかあさんは、そのそばに すわりました。  「かぜは やんだら、どこへ いくの?」  「とおくへ ふいていって、  どこかで また、木を ゆらすのよ。」 (シャーロット・ゾロトウ 文、ハワード・ノッツ 絵『かぜは どこへいくの』松岡享子訳、偕成社、1981、pp.10-11)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 11/09/2026
日常を旅のときのように新鮮な目で見れば、日記は旅行記になる。ただ、アミエルはそういう文脈では書いてはいないようだが。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 10/09/2026
【文章収集】 「これ〔日記〕は私の旅行記である。」 (アンリ=フレデリック・アミエル『人生について 日記抄』(白水Uブックス 思想の地平線)、土居寛之 編訳、白水社、2026、p.45) * 1852年3月3日(31歳)の日記から。〔 〕は引用者注。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 09/09/2026
【文章収集】 「パリ。わたしは街を歩く。あなたがわたしの頭を街や街の名でいっぱいにしてしまったのよ〔中略〕今ではものを考えるかわりに、新しくおぼえた通りの名がいつも念頭にあるのよ。街のことを考えるの。バスに乗っていてもわたしは街を見ているわ。何も考えないのよ。ただ見て、眺めて、耳をすますだけ。」 (アナイス・ニン『アナイス・ニンの日記 1931-34 ――ヘンリー・ミラーとパリで』原麗衣訳、ちくま文庫、1991、p.577)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 08/09/2026
【文章収集】   「前川建築では、食事をしたりお茶を楽しむところは、人々が行き交う姿が見えるところに設けることが多い。」   (中川凖一『前川さん、すべて自邸でやっていたんですね――前川國男のアイデンティティー』彰国社、2015、p.86)   前川=前川國男(1905-1986)。建築家。東京帝国大学建築学科を卒業したその晩にパリのコルビジェのもとへ出発した。代表作に、国際文化会館、東京文化会館、国立国会図書館本館・新館、東京都美術館ほか。 書名は、前川建築の本質は、旧前川邸(現在、江戸東京たてもの園に移築)ですでに盛り込まれていたという意味。著者は前川國男建築設計事務所に48年間勤務。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 07/09/2026
【文章収集】 「雲  不定形であること、透明であること、光を映し出すこと、不断に変化すること、境界がさだかでないこと、密度の分布があること。そうしたことどもを、雲は教えてくれる。  また、ひとつとして同じ雲はない。ときに、集落は、雲に例えられる。」 (原 広司『集落の教え100』彰国社、1998、p.124) ――建築家・原広司が世界の集落調査から得た「教え」が100載っている。そのうちの一つがこれ。
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 06/09/2026
【文章収集】 「ただの一度も存在しなかったものがある。法律、権威、税金、規制である。それらは、ここには不要だった。〔中略〕それらは本来、必要とされるものではなかったのだ。九龍城の人々は、それらなしで十分にやっていけた。」 (グレッグ・ジラード、イアン・ランボット『九龍城探訪 完全版―神話と現実、そして消滅後の記憶』尾原美保 訳、吉田一郎 監修、イースト・プレス、2026、p.9)
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読書wanwan @wanwan65537.bsky.social · 05/09/2026
【文章収集】 ――ほんとうの名作 「中学のときも、高校のときも、本の感想を書くことができなかった。どんなことを書けばいいのか、わからない。そこに不安があるのだと思う。  特に感想を求めないような小説もある。こちらに負担をかけないのだ。それでいて何かを感じさせるのだ。ほんとうの名作とはそういうものかもしれない。」 (荒川洋治『過去をもつ人』みすず書房、2016、p.9)
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