希と喧嘩すると数日は冷戦状態になる。
どちらが悪くてもその間に互いに頭を整理するのだ。
そうして頭が冷えた頃、大抵しびれを切らして距離を詰めるのは私の方。
すると大体希も歩み寄ってくれるからだ。
たまに素直になれない時は、言葉よりキスで伝える。
そんな私の小狡さを「しゃあないなぁ」と許してくれる時もあるし、「キス一つで何でも許すと思ってるやろ」とさらに機嫌を損ねる時もある。
「…思ってるけど、ダメ?」
「ほんま、そういうとこずるいわ」
結局なし崩しに誤魔化して、根本的には解決しないのだけど。
私がどれだけ狡くても嫌われる事は根本的にないと分かっているから。
この余裕は元よりあなたがくれたもの。