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灯禾(TOKA)

@toka-sosaku.bsky.social
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二次創作・妄想用(CP雑多、↑20) ・王国心・pkmn ※腐、NLあり 二次創作をしています。文字を連ねています。 趣味に徹しております。腐ってます。 全く関係のないアカウントからのフォローは全てブロック中 支部: 灯禾 (とうか) www.pixiv.net/users/59956252 マシュマロ: marshmallow-qa.com/gigh1y67i0dqrjk?…

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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 12/10/2026
すっかりXがメインになってしまったけど、こっちをメインにしたい気持ちは変わってない…。この秘密基地みたいな感じが好きなのです。
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Reposted by 灯禾(TOKA)
陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 17/09/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第30回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 30 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『膝枕』 Theme: Lap Pillow 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 13/09/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 鏡越し(Reflections in the Mirror) #rksr_1d1w 1-3p/3p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『鏡越し(Reflections in the Mirror)』、作者名『とうか』と記載されています。

「準備でき……てないな、ソラ」
 支度を終えてソラの部屋を訪ねたリクは、ドアを開けるなり肩をすくめた。めずらしく正装に身を包んだ幼馴染は、鏡の前で蝶ネクタイと格闘していた。
「これ、どうなってんだよ。全っ然結べないんだけど!」ソラは鏡越しにリクを見る。「なんでリクはそんなに綺麗にできるわけ?」
「……器用だから?」
「オレだって器用だし、やったことないだけだし!」やってやる、と意気込むソラだが、できないイライラが指先にまで伝わって一つに結ぶことさえままならない。「もうナシで良くない?」
「ダメだ。ただの誕生日会じゃないんだぞ。一国の王様のパーティなんだからな。招待主に恥をかかせる訳にはいかないだろ」
「それもそうだけどさぁ」
「結んでやるから貸してみろ」
「くっそー」ソラは悔しそうにしぶしぶタイをリクに渡す。「自分でやろうと思ったのに」
「また今度な」「なあ、どんなごちそうが出るんだろうな。ケーキはあるよな。クリームたっぷりのやつ。そういえば王妃様の作ったマフィンがめちゃめちゃ美味しいらしいんだけどさ、それあると思う?」
「ちょっと静かにしろ、動くな」
 なんだよー、と不服そうなソラの声を無視してタイを結ぶ。自分で結ぶのとは勝手が違い少し手間取ったが、なんとか綺麗に結ぶことができた。
「おおー、立派じゃん。よくできました」ソラは鏡を見ながらタイを触っている。
「お褒めにあずかり光栄です」
「どうよ、カッコいいだろ」
 タイを見せつけるようにふんぞり返ってみせるソラに、リクは思わず吹き出してしまう。
「変わんないな、ソラは」
「何がだよ」
「覚えてないか、幼稚園の時。俺が発表会で蝶ネクタイしてたからって、お前も買ってもらってさ。ウチに見せに来ただろ」
「そんなことしてないし」「俺にも一緒に付けろってしつこくせがんできたじゃないか」
「覚えてないってば」
「お揃いにするんだーってさ、あんなに可愛かったのに」
「子供の頃の話だろ」でも、とソラはリクの腕を引いて自分の隣に立たせた。鏡でお互いの姿を確認する。「お揃いは悪くないじゃん、今でも」
「スーツに着られてる奴とお揃いか……」
「うるさいな、本当のこと言わなくてもいいだろ」
 気にしてるんだからな、とそっぽを向くソラの頬にキスを落とす。
「嘘だよ、似合ってる」そう耳元で囁やけば、ソラの顔がみるみる赤く染まっていく。「ああ、あとさっきのは訂正するよ」
「何をっ」
「ソラは今も可愛い」
「嬉しくない!」
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Reposted by 灯禾(TOKA)
ふよみ 𖥔⋱浮遊米 @fuyorice.bsky.social · 06/09/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『金木犀』+ 3h (差分も描いてみたくてやりすぎた🫠) ?̸̡̧̹̜̞͕̑̇́͂͜͝?̴͔̣̹͈͙̗͓̰͊̑̈́͒̄̓͌?̵̨̩̲̻̲͖͖͈͍͛̓̋̂̀̏̓̒͘?̷̨̳̮͉̉͗͠͠͠ͅという光の匂いがした。
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 05/09/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 金木犀(Gold Osmanthus)/+30m #rksr_1d1w 1-3p/5p ※∞煎じ
画像化されたテキストです。付記にタイトル『金木犀(Gold Osmanthus)』、作者名『とうか』と記載されています。

  リクがレイディアントガーデンの拠点に戻ると、ソラがいつものメンバーとソファでくつろいでいた。
「本当に何ともないのかな?」
「へーきへーき。すごい効き目だったな、このポーション。今度、あのモーグリに感想言いに行かないとな」
 それだけの会話で、リクは何となく嫌な予感を覚える。わかりにくいが、こののんびりとした騎士隊長の懸念はよく当たる。
「何のポーションだって?」ソラが持ち上げて見ていたポーションの瓶を取り上げ、リクはソファの背に寄りかかる。
「急にビックリするだろ、リク」
「なんか甘い匂い……この瓶か?」
「モーグリショップで貰ったんだよ。試作品だって」ソラは口を尖らせつつ、キョロキョロとリクの周りを見る。「王様は?」
「レオンに用事があるって、制御室の方に行ったよ」
 それを聞いた護衛隊長たちはソラを置いて制御室へと行ってしまった。
「一緒に行かなくて良いのか?」「うん。お土産を渡しに行ったんだと思うから。今日トワイライトタウンで祭りやっててさ。凄かったぞ、色んな屋台とか出てて」
「それは見てみたかったな」リクはソラの向かいのソファに座る。「それでこの瓶は?」
「なんか敵を寄せ付けなくなるポーションとかって言って『お得意様だけに特別サービスクポ!』って渡された」
「それで飲んだと」
「結構美味かったぞ。あと本当に全然何も出なかった。快適なグミシップの旅だったぞ」
「身体は何ともないのか?」
「皆して心配性だな。何ともないって」ほら、とソラは身を乗り出して自分の瞳を指さす。
「ほらって言われても」確かにいつも通り顔色もいいし、調子が悪そうな様子もない。「何ともないなら良いけど」
「だからヘーキだって」ソラはニッと笑うと、またソファにバフッと身を沈めた。「それよりこれ、いつも売ってるといいのにな。強いのは流石にダメっぽいけど」
「それにしても、凄い匂いだな。嗅いだことがある気がするけど……花か?」
「瓶の底に書いてある。キンモクセイだって」「ああ、そうだ金木犀だ」
「その花を魔除けに植えてる所もあるとかなんとか、それで作ってみたとかなんとか。よく分かんないけど、なんか色々言ってたぞ」
 できればそのよく分からないものを飲まないでほしい。モーグリ製だと言うのだから安全ではあるのだろうが、警戒心の一つくらいは持っていて欲しいものだ。それにしても、この匂いのキツさは。むせ返るほどの甘い香り。この部屋に入ってきた時からだけれど、ますます強くなったような気がする。
「なあ、本当に何ともないのか?」
「うん」
「それなら改良の余地があるな。良い匂いでもこうまで強いと」リクは袖口で鼻を防ぐ。
「え、なんか匂う?」ソラはスンスンと鼻を鳴らす。「何も感じないけど」
「いや、この匂いだよ。もうカラなのにこんなにきついんじゃ商品にならないだろ」持っていた瓶をソラに渡す。
「確かにコレは匂うけど、キツいって程じゃないぞ」
「え?」リクは塞いでいた手をどけて、スゥっと息を吸った。途端に甘く強い香りが鼻を刺激し、思わずむせてしまう。
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Reposted by 灯禾(TOKA)
陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 04/09/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第28回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 28 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『金木犀』 Theme: Gold Osmanthus 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 30/08/2026
彼方と此方 それぞれで頑張ってる陸空 #soriku
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 29/08/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『人魚(Mermaid)』 #rksr_1d1w
画像化されたテキストです。付記にタイトル『人魚(Mermaid)』、作者名『とうか』と記載されています。

 レイディアントガーデンの城でソラを探していると、途中で会った魔導士たちが図書室にいると教えてくれた。珍しいこともあるものだ。リクは魔道士たちに礼を言うと、そのまま図書室に向かった。
 扉を開ければ、天井まである書棚が整然と並んでいる。どの棚にも空きはない。それでもここにある書物はほんの一部らしく、ここ以外にも広い書庫があるらしい。
 部屋の奥に進むと、読書用に設けられた机が見えてくる。そこに目当ての人物はいた。てっきり本を枕にして寝ているものだと思っていたが、そこには真剣に本と向き合う姿があった。
「ソラ?」
「うぉっ……ビックリした、リクか」
「そんなに面白い本があったのか?」
「いや、別に。ちょっと見つけたからさ」言いながらソラは読んでいた本の表紙をリクに見せる。
「絵本、か?」
 タイトルには『人魚姫』と書かれている。子供の頃、カイリがよく読んでいたものに似ているような気がする。「この話の結末が、オレの知ってる人魚姫とはずいぶん違うなって思ってさ」途中までは似てるんだけど、とソラはパラパラと絵本をめくる。「ほらここ、最後。泡になって消えちゃうの」
「どうして?」
「うーん、王子の幸せを想って……みたいな?」ソラは不服そうに眉を寄せている。「いや、こっちはおとぎ話なんだけどさ。リアルにこんな結末だったら、オレ探しに行っちゃうかも」
「泡になった姫を探しに?」
「友達だもん。当然だろ」
 なるほど、言葉通りリアルの知り合いを思い浮かべているらしい。リクはまだ会ったことはないけれど、確かにソラの話とは真逆の人魚像だ。
「なんとかしそうだな、お前は。自分も消えたらどうしようとか考えないのか……考えないよな、ソラだもんな」
「決めつけんなよ。考えないけど」
「ほら」
「だってリクがいるし」「え?」思ってもみなかった言葉に、リクは絵本に落としていた視線をソラに向けた。
「あ、でも帰りはどうするかな。オレとリクだけならなんとか帰れるかもしれないけど、元に戻った彼女ってこの場合だと人魚のままか? 秩序の魔法でなんとかなるかな」
 ソラはそんなリクを知ってか知らずか、ブツブツとその後の展開を考え始める。
「俺が見つける前提なんだな」
「え、何か言った?」
 聞いてなかった、とすっとボケた顔を向けられる。リクは深く溜息を吐きながら、その額を強めに小突いた。
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Reposted by 灯禾(TOKA)
ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 24/08/2026
#soriku しょらが陸のこと忘れてたらヤダな〜 からの能天気陸空🤗 早くプレイしたいね‼️
08425
灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 22/08/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『浮き輪(Swim ring)』/+30m #rksr_1d1w 1-3p/5p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『浮き輪(Swim ring)』、作者名『とうか』と記載されています。

 今日はみんなで海に遊びに来た。トワイライトタウンから電車で数十分。海の家や屋台も立ち並び、夏休み真っ最中のビーチにはたくさんの人が集まっていた。
 リクはアクセルとともにパラソルを持って先にビーチへ。ソラは更衣室の外で一人、持ってきた浮き輪に空気を入れている。
「大丈夫か?」
「うん。コレで最後だから」
 心配して戻ってきてくれたテラに、まだ萎んだままの最後の浮き輪を見せる。
「ここを出て右に行ったところにいるからな。パラソルが立ってるからすぐに分かると思うが」
「ありがとう、テラ」
 膨らまし終えた浮き輪を回収するテラの背中に礼を言いながら、ソラも最後の浮き輪に空気を入れていく。シュウと言う音ともに膨らんでいく浮き輪。色は半分が黒く、半分が赤い。黒い部分の中央には丸くて大きな耳のようなものが二つ付いている。
「なんか王様みたいだな」
 これは昔、ソラの父親が使っていたものだ。子供の頃は気にしたこともなかったけれど、一度似てると思ってしまえばもうそうにしか見えない。 ソラは空気栓をしっかり閉めると、みんなの元に急いで向かった。
 テラに言われた通りに行けば、目印のパラソルがすぐに目に入った。その傍に見慣れた銀色の頭を見つけて駆け寄ろうとする。しかしすぐに足を止めた。
 銀色の頭——リクの周りに他の仲間の姿はなく、代わりに知らない女性が三人。彼女たちはリクに話しかけているようだった。
 道を尋ねている、なんてわけはなく。リクの迷惑そうな表情を見るに、恐らくナンパと言うやつだろう。
「相変わらずだな」
 最近、割と目にするようになった光景だ。どうやらリクはモテるらしい。けれど本人にその気がなく、異性だろうとなんだろうと知らない人には淡泊な対応しか返さないので、大抵は相手もそれで諦める。いつものことだ。
 ——いつものことだけど。
 なぜだろう。なんか、気に入らない。
 今日のリクはいつもよりもなんだか目を引くような気がする。恰好のせいだろうか。
 淡いグレーのサーフパンツに白いタンクトップシャツが映える。パーカーを羽織ってはいるけれど、それがほどよく引き締まった筋肉をよく見せているような。 ソラの目からスッと光が消えた。

 ——しつこいな。
 リクは空を仰ぎながら、どうすればこの場から逃げられるかをひたすら考えていた。一人になった途端に声をかけてきたこの女性たちは、リクがどんなに態度悪く返しても「かわいい」と言うばかりで全く離れてくれる気配がない。リクの一番苦手なタイプだ。
 他のみんなも泳ぎに行ってしまったし、こんなことなら一緒にいようかと言ってくれたテラの申し出を断らなければ良かった。
「ねぇちょっとでいいから、付き合っ……」
 一人の女性の手がリクの腕に触れる。寸前に、リクの身体が何かに拘束されて、女性は咄嗟に手を引っ込めた。
「ソラ?」驚いて振り向けば、そこにはソラが立っていた。俯いていて表情は見えない。
 どうやらリクはソラに浮き輪を被せられたらしい。全員がソラに注目する。
「あの、コイツはオレのなんで!」
「え?」
「だから、すみません!」
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Reposted by 灯禾(TOKA)
陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 20/08/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第26回陸空版ワンドロ・ワンライ、 本日22時より開催します! Challenge 26 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『浮き輪』 Theme: Swim Ring 複数回にご投稿頂いても構いません。 皆様の参加お待ちしております。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 17/08/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『蛍(Firefly)』 #rksr_1d1w
画像化されたテキストです。付記にタイトル『蛍(Firefly)』、作者名『とうか』と記載されています。

 リクは目を開けた。
 終わりの世界からポータルを抜けた先は、真っ暗な空間の中だった。
 失敗したのだろうか。否、手にはしっかりとキーブレードが握られている。失敗などあるはずがない。
 目の端に何かを捉える。小さな光がフワフワと漂う。それが一つ、二つ、三つ……。
「蛍、か?」
 追いかけようと足を踏み出した瞬間に辺りの景色が一変した。草木が生い茂り、道の横を川が流れている。その流れに沿って無数の蛍が同じ方向に飛んでいく。なぜか蛍に背中を押されているような気がして、導かれるままに歩を進める。
 空は無いのに、辺りはまるで月明かりに照らされているように明るい。川のせせらぎが耳にとても心地良い。
 しばらく歩いていると、少しずつ蛍が減っていることに気がついた。最初は気のせいかと思ったけれどそうじゃない。よく目を凝らすと、リクが進むごとに一匹、二匹と泡のように消えていくのが見えた。
 ——ダメだ。
 なぜか、直感的にそう思った。けれどリクの意に反して、足を止めることができない。 一つ、また一つと小さな光が消えていく。
 やがて、道を横切るように流れる大きな川が見えてきた。そこでようやく止まることができて、リクは安堵する。しかしそれも束の間。先頭を飛ぶ蛍が川を渡ると、その光に沿って橋が現れた。
 追いかけていいものなのか、渡っていいものなのか。胸騒ぎが止まずに躊躇していると、先頭を行っていたはずの蛍がリクの目の前まで引き返してきた。なんとなく手のひらを差し出すと、蛍はリクの人差し指の先に止まった。
「……ソラ?」
 まるで手を引かれているみたいだ。そう思った瞬間に浮かんだ人物の名を呼ぶ。
 蛍は再び飛び上がり、リクを誘うように進んでいく。リクはグッと口を引き結んでから、蛍の後ろをついていく。
 蛍の架けた橋は長く、やはり進むごとに少しずつ消えていった。とうとう先頭を行く個体だけになった頃、蛍が一直線に飛び出した。どんどんスピードを上げていき、リクは必死に追いかける。
 見失ってはいけない。見失えば二度と……。
 最悪の考えが頭を過ぎった。 もう少し、あと少し。前を行く蛍に手を伸ばす。
「ソラ!」
 もう少しで届く。その瞬間に、蛍は姿を消した。
 リクの鼻を、自然の風が通り抜ける。気が付けばもう暗闇も橋も無くなっていて、蛍がいたはずの場所には、本物の月が浮かんでいた。
 そこにそびえ立ついくつものビル。初めて居り立つその場所には、何度も夢に見た景色が広がっている。
 月に向かって伸ばしていた手を握り締める。
 もう少し。あと少し。
 逸る鼓動を拳に収め、リクは夜の街を駆け出した。
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 10/08/2026
pixivに投稿しました 陸空まとめ5 www.pixiv.net/novel/show.p...
pixiv.net
#5 陸空まとめ5 | 陸空まとめ - 灯禾 (とうか)の小説シリーズ - pixiv
6、7月分まとめ ※当作品はXおよびBlueskyにて投稿、公開しているものです。その他注意はプロフィールにて
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 08/08/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『西瓜(watermeron)』/+50m #rksr_1d1w 1-3p/6p ※付き合ってるけど進展しない
画像化されたテキストです。付記にタイトル『西瓜(watermeron)』、作者名『とうか』と記載されています。

 ある夏の日。束の間の休息を楽しむべく、ディスティニーアイランドの浜辺に各地の友人たちが集まっている。
 スイカ割りをしようと言い出したのは、大量のスイカを両手に抱えて持ってきたアクセルだった。最初は普通に楽しんでいたのに、いつの間にかより多くスイカを割ったチームの勝ちというルールが追加されていた。
 今はテラ、アクアが順番を終えてヴェントゥスが立ち位置についていて、その後ろにはソラが控えている。ソラは目隠しをしたヴェントゥスの身体を思いっきり回している。
「勝負はいいけど、全部は食べきれないな」リクは台の上に置かれたスイカを見ながら言った。
「余ったらジュースにしてくれるって」隣にいたカイリが台の横に置かれたミキサーを指差す。「あと今夜はちょうどお祭りがあるでしょう。アイスも作ってみんなに配ろうかって話してた」
「……だからサイクスが不機嫌なのか」
 割られたスイカの処理をするアクセルの横で、眉を寄せながらサイクスが手早くそれを仕分けている。相棒の突飛な提案を無碍にもできず、だからと言って『面倒』という気持ちもどうしようもないという様子だ。「付き合い良いよね、サイクス」
「多分、何を言っても無駄だからだろうな」似たような相棒を持つ身としてはサイクスに同情を覚える。
 ヴェントゥスがスタートした。もっと右、もっと左、ゆっくりなどと周りから声が飛び交う。わざと反対の方向を叫ぶのはハイネとアクセルだ。アクセルはスイカ処理の手を止めずに応戦している。
「ねぇ、リク」カイリが視線をスイカ割りの行方に向けたまま話しかけてきた。「最近ソラとはどう?」
「どうって?」リクは質問の意図が分からず首を傾げる。
「お喋りしたりとか、どこかにお出かけしたりとか……」
「話してるし、昨日は一緒にハートレス退治に行ったけど」
「夜は?」
「二人で報告に行ってから次のワールドについての打ち合わせをしたな」
「その後は?」
「部屋に戻って寝たけど」
「自分の部屋で、それぞれ?」 リクが頷くとカイリは残念そうに溜息を吐いた。
「何だ?」
「うーん……」カイリは答えずに、小さく唸りながらリクとソラを交互に見ている。
 ヴェントゥスの番が終わり、今度はソラが準備を始めている。カイリは何かを思いついたように小さく声を上げると、オレットに何やら耳打ちをした。話を終えたオレットは意味深な笑顔をリクに向けると、ハイネとピンツの元に駆けていった。
「どうしたんだ?」戻ってきたカイリに尋ねるも、オレットと同じ笑顔を向けられるだけだった。
「ね、リク。ソラが目隠したまま海に入っちゃったら危ないからあそこに立っててもらえる?」カイリはスイカから数メートル離れた場所を指差した。
「さすがに大丈夫だろ」野次が飛んでくるとはいえ、ソラも流石に聞き分けられるだろう。
「でもソラだから」
「……分かった」答えになってない答えだが、ありえなくは無いかもしれないと思えてきた。
「何があってもそこから動かないでね」
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Reposted by 灯禾(TOKA)
陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 08/08/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第24回陸空版ワンドロ・ワンライ、 本日22時より開催します! Challenge 24 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『西瓜』 Theme: Watermelon 複数回にご投稿頂いても構いません。 皆様の参加お待ちしております。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 01/08/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『飛行機雲(Contrails)』/+10m #rksr_1d1w 1-4p/4p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『飛行機雲』、作者名『とうか』と記載されています。

「あ」空を見上げたリクが小さく声を上げた。
「おー、ひこうき雲だ。たっかいなー」グミシップに乗り込む準備をしていたソラも手を止めて見上げている。「……なぁ、コレでひこうき雲って作れんのかな」
 また突拍子もないことを言い出した、とリクは思ったが同じくちょっと気になってしまったので黙っておく。
「グミシップって燃料は?」
「面白おかしい気持ちと気合い?」よく分かんないや、とソラはグミシップの機体を撫でる。
 ソラの答えに、整備士たちの抗議の声が聞こえた気がした。彼らは地元の格納庫でリクたちの帰りを待っているはずだ。
「……仮にできたとして、こいつが言うことを聞いてくれるかどうかじゃないか?」普通の飛行機とは原理が異なりそうなので考えるのを止めた。「行き先が定まらなければ動かないし、決まったら即ワープだろう?」
「確かに。あれ、コイツで空の旅とか……」ソラは焦点の合わない目をリクに向ける。記憶を遡っているらしい。「嘘だろ、無いぞ」 地上でできるのは離着陸のみ。ワープホール空間では普通にコントロールして飛べるからできないと言うことは無いのだろうが、恐らく秩序の関係で制限があるのだろう。動かす条件があるのも悪用を防ぐためかもしれない。
「せっかく空を自由に飛べると思ったのに」
「空間の狭間を飛べる方が凄いんだけどな」そう言いつつも、ソラの言わんとすることも分からなくはない。「でもソラはグライドが使えるじゃないか」
「それも気持ちいいんだけどさ、やっぱり憧れっていうの。パイロット気分っていうか」ソラは飛行機のハンドルを握る動作をして見せる。「こうグイーっと引っ張ると上がるんだろ。そんでなんかいっぱい付いたボタン押したりして、無線で連絡取り合ったりとか」
「フワッフワだな」
「そんでもって飛行機雲で空に絵を描いたりとかさ、してみたいじゃん」
 ソラはいつの間に拾っていた木の棒で地面にグミシップの絵を描き始めた。
「……フッ」
「何だよ、何で笑うんだよ」ソラがジトッとした目でリクを見る。「笑ってない笑ってない」
「いやニヤけてるし。どうせ子供っぽいとか思ってるんだろ」
「そうじゃなくて」リクはハァと深く息を吐いた。「思い出したんだよ、紙飛行機」
「紙ヒコーキ?」ソラは繰り返しながら、地面に紙飛行機の絵を描く。「あ……」

 幼い頃、リクが海岸へ行くとソラが大量の紙飛行機を作っていたことがあった。
「そんなに作ってどうするんだ?」リクが尋ねると、ソラは作った飛行機の半分をリクに渡してきた。
「ヒコーキ雲、つくる!」ソラは鼻息荒く自信満々に答えた。「これを高いところから飛ばすの。いっぱい飛ばしたらいっぱいできるでしょ」
「あ、あー……」
「行こう、リク!」
 リクが言葉を探す間もなく、ソラはリクの手を引きグングンと進んでいった。島の一番高台に辿り着き、ソラの合図で次々と紙飛行機を飛ばしていく。方方に飛び交う紙飛行機はそれはそれで綺麗だったが、手元の飛行機が減っていくにつれてソラの元気がなくなっていった。
 とうとう最後の紙ヒコーキを飛ばし終えて、ソラはガックリとしたようにその場に座り込んでしまった。
「ヒコーキ雲できなかった」
「ソラ……」リクが落ち込むソラをどう慰めたものかと考えていると、ゴォーという音が聞こえてきた。「ソラ、上!」リクが叫ぶと、ソラも空を見上げながら立ち上がった。
「ヒコーキ雲!」

「いやぁ、可愛かったよな。あの頃のソラ」リクは思い出しながら声を上げて笑う。
「もう良いだろ、その話は。忘れろってば」ソラはせっかく描いた絵を足で消してしまった。「さぁもう帰ろう。みんなが待ってるから」
「飛行機雲はもういいのか?」
「いいから、帰るの!」
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 25/07/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『花火(Fireworks)』/+30m #rksr_1d1w ※夜空戦の後
画像化されたテキストです。付記にタイトル『花火(Fireworks)』、作者名『とうか』と記載されています。
「何だったんだよ……」
 ソラは、つい今までヨゾラが立っていた場所に向かって溢す。
 いきなり戦闘を挑んできたかと思ったら、何の説明もなく消えるようにいなくなってしまった。
 改めて周りを見渡す。ビルが立ち並び、下を覗けば人がたくさん歩いている。サンフランソウキョウの世界かと思ったけれど、なんとなく空気が違う気もする。
 ビルの屋上から街を眺めるソラの目の端で何かが光った気がした。次いで、バンっと言う短くも大きな音が空に響き渡る。
 ——花火だ!
 少し離れたところで上がる花火。このビルが高いせいか、目線よりも少しだけ下に見える。子供の頃、どうしてどこから見ても丸く見えるのかと尋ねたことがある。球体だからと言う答えが返ってきたけれど、そう言われてもしばらくピンとこなかったことを思い出す。
「リクって何でも知ってるよな」思い出して思わず笑みがこぼれる。「一緒に見たかったな……」
 子供の頃の思い出に浸りながら眺めていると、一際大きく輝く花火が上がった。その眩しさに思わず目をつぶってしまう。
 急に辺りが静かになる。恐る恐る目を開けると、懐かしい海が広がっていた。
「……ソラ、なのか?」
 隣から聞こえてきた声にソラの心臓が跳ねる。たった今会いたいと強く思ったその人が、目の前に立っていた。
「リク、なんで?」
 伸ばされた手に指先が触れると、ソラの視界が一瞬だけグニャリと揺れた。よく見ると身体が透けている。これは夢なのだろうか。
「ホンモノ?」今度は触れないように、リクの頬に手を伸ばす。
「本物だ」リクは泣きそうな笑顔で答えた。
 今どこにいるのか、どうなっているのか、どれくらいの時間が経ったのか……。聞きたいことはたくさんある。けれどそれらを口にしたらこの時間が終わってしまう。そんな気がして何も言えなかった。
「無事なのか?」リクも同じらしく、短くそれだけ尋ねてくる。無事だと頷けば、安心したように優しい眼差しを向けてくれた。
 パッと景色が明るくなる。次いでバンっと言う大きな音。
「花火?」
「今日は祭りだ」
 もうそんな時期なのか。毎年故郷の島で行われている花火大会。旅立つ前はいつも一緒に来ていた。「急に思い出したんだ、この花火のこと」リクは空を見あげている。「それで、何でか来なきゃいけないような気がしたんだ」
「オレもさっきまで別の世界で花火を見てたんだ。そんでリクのことを思い出してたら、ここにいた」
 そうか、と静かに答えるリクの横顔は花火に照らされて綺麗だと思った。
 そのまま二人で花火を眺めた。
 終わらないでほしい、このままずっと続けばいいのに。そんな願いも虚しく、花火はクライマックスに迎っていく。
 ソラはギュッと拳を握った。大丈夫、この繋がりが消えることはない。
 ドーンとゆっくりとした重低音を響かせて大きな花火が打ち上がる。先ほどと同じ強い光。リクと目が合い、ソラはとびっきりの笑顔を向けた。
「またな!」
「またな」
 リクの返事と共に再び光が溢れ出して目を閉じる。次の瞬間には元の場所に戻っていた。
「……またな、か」ソラは自分の身体を確かめるべく掌をグーパーと動かしてみる。「まずは、こっから出る方法でも考えますか」
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 23/07/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第22回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 22 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『花火』 Theme: Fireworks 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 23/07/2026
皆様こんにちは。運営の管理者です。 説明せずにワンドロ・ワンライを突然休止して申し訳ございません。 以後、できる限り事前に予告しております。 とはいえ、今週の土曜日から再開します。 皆様の参加はいつも通りお待ちしております。 #rksr1d1w運営
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 07/07/2026
#陸空アイランド カウントダウンイラストを描きました⭐🍃 x.com/RIKUSORAisla...
x.com
7/10webオンリー「陸空アイランド」専用アカウント (@RIKUSORAisland) on X
【✨カウントダウン企画!✨】 \ 🏝️陸空アイランド開園まであと…6日!✨ / 本日の素敵な陸空イラストは、 ミヅキさん(@_weeping_CLOVER )が描いてくださいました! ありがとうございました!!👏✨
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 05/07/2026
推しポケで勝つってこんなに気持ちいいものなんですかっていう気持ちを味わった。ランカー人気の鷹さんに勝ったんだぜぇ…スパボ級ウロウロ勢はこれだけでもう満足なんだぜぇ
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 28/06/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『鏡(Mirror)』/+1h #rksr_1d1w 1-3p/5p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『鏡』、作者名『とうか』と記載されています。

 ソラとリクは正反対。
 二人を知る者は口を揃えて言う。
 リクもそう思っているし、恐らくソラも同じだろう。

「あら、ソラちゃん。かっこいいネクタイだね」
 日曜のお昼過ぎ。遊びにやってきたソラを出迎えた母が、ソラを見るなりそう言った。
「いーでしょー」ソラは青い蝶ネクタイが見えるように、ふんぞり返って見せている。「母さんが買ってくれたんだ」
 かっこいいよ、かわいいよと言いながら、母はソラを写真におさめる。カメラ好きの母がこうしてことあるごとに撮るので、リクの家にはリク用とソラ用のアルバムがそれぞれ作られている。
「発表会かなんかあるのか?」リクはカメラを構える母の横からソラに話しかける。
「ないよ!」と明るく元気に答えるソラ。「この前、リクがしてたでしょ。あれすっごくカッコよかったからオレもほしいって」
 先週、幼稚園でリクのクラスの発表会があった。その衣装としてリクは蝶ネクタイを身に着けていた。窮屈だし息苦しいし、リクとしてはすぐにでも外したいと思っていたけれど、ソラにはそれがかっこよく見えたらしい。
「あらー、言ってくれればソラちゃんのも作ったのに」「ほんと?!」
「作ろうか」
「うん!」
「いや、二つもいらないだろ。付けていくところもないし」リクの指摘に、母とソラから不服そうな声が同時に上がる。この二人の勢いに流されてはいけない。「せっかくソラの母さんが買ってくれたのに、それはどうするんだよ」
「二つ、つける!」ソラは小さい指を二本立てて見せる。
「ムリ」
「じゃあ、毎日かわりばんこにつける!」
「……遊ぶ時に汚れるぞ。それ付けてたら海にも入れないし。それでもいいのか?」
 ソラは少し考えてから、「それはやだ」と小さく答えた。
 尚も残念がる母を無視して、リクはソラと共に子供部屋へと向かった。机の横に立て掛けておいた大きな画用紙を床に広げる。
「あ、色ぬってくれたのか」ソラは中央に描かれたヒーローを指しながら目を輝かせる。「かっこいい!」
「ソラの絵が上手いからだよ」
「これならティーダたちに負けないな」
「まだ完成してないだろ」「こういうのは気持ちが大事って父さんがいってた。だから勝つ!」
「なんだその自信」リクは思わず吹き出してしまう。「じゃあ勝つために、今度は怪獣だな。強いの描いてくれよ」
「やるぞぉぉぉぉ」ソラは大声を出しながらクレヨンを手に取った。
 リクはうるさいなと思いつつ、自分もクレヨンを手に作業に取り掛かる。

 先日のこと。きっかけは何だったか忘れたが、ティーダやワッカとどちらが強くかっこいい絵を描けるのか勝負をしようと言う話になった。これはそのためのもので、絵の得意なソラが下絵を描いて、リクがそれに色を乗せていく。ソラにはああ言ったが、かなり迫力のある出来になっていると思う。
「なあ、それ苦しくないのか?」リクはソラの蝶ネクタイを指差す。
「全然。カッコいいから!」
 理由は意味不明だけれど、本当に気にならないらしい。発表会の時、蝶ネクタイを付けたリクを見てリクの母もソラの母も「カッコいい」と言ってくれたけれど、なぜか嫌で嫌で仕方なかった。苦しいのもあったが、なんだか恥ずかしかったのだ。
「オレもリクと同じクラスだったらなぁ。そしたらコレ付けて一緒に歌えたのに」ソラはクレヨンを置くと、ドアの横に掛けてある姿見を見ながら残念そうにネクタイに触れる。
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 23/06/2026
サークルカットです。 webオンリー楽しみ❣️✨✨✨
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 22/06/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『蝶』/+3hくらい #rksr_1d1w 時間制限や細切れに書くなど本来のワンドロの主旨から外れてますが、書き始めたら止まれませんでした。タグに反するようでしたら下げますのでご指摘願います。 1-4p/10p
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 20/06/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第20回陸空版ワンドロ・ワンライ、 本日22時より開催します! Challenge 20 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『蝶』 Theme: Butterfly 複数回にご投稿頂いても構いません。 皆様の参加お待ちしております。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 18/06/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第20回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 20 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『蝶』 Theme: Butterfly 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 17/06/2026
陸空まとめ4 | 灯禾 (とうか) #pixiv www.pixiv.net/novel/show.p... 5月分まとめました。 ワンドロライ作品のみ。 いつも素敵なお題をありがとうございます。
pixiv.net
#4 陸空まとめ4 | 陸空まとめ - 灯禾 (とうか)の小説シリーズ - pixiv
5月分まとめ ※当作品はXまたはBlueskyに投稿、公開しているものです。その他注意はプロフィールにて。
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 13/06/2026
しばらく参加できないので、以前書いた傘関連のお話置いておきます☔
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 09/06/2026
発売されたらこっちに引きこもる…このゲームだけは最初だけは攻略もネタバレも何も見ずに、一人静かに噛み締めたい
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キングダム ハーツ 🤖 @kingdomhearts-jpn.paopu.social · 09/06/2026
◤ Nintendo Switch Cloud Versionをお持ちの方◢ Nintendo Switch Cloud Versionの「キングダム ハーツ」シリーズは、誠に勝手ながら2026年6月9日(火)23:59をもちまして、販売を終了させていただきました。既に購入済のお客様は2027年6月9日(水) 23:59までプレイ頂けます。 Nintendo Switch Cloud Versionをお持ちの方は、当該タイトルのダウンロード(デジタル)版を割引価格でご購入頂けます。また、Cloud Versionからダウンロード(デジタル)版へのセーブデータの引継ぎも可能です。詳し […]
paopu.social
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キングダム ハーツ 🤖 @kingdomhearts-jpn.paopu.social · 09/06/2026
「#キングダムハーツ」シリーズ最新作『キングダム ハーツIV』の最新トレーラーを公開🎥 🎮対応機種も同時に発表! Nintendo Switch™ 2 / PlayStation®5 / Xbox Series X|S / Microsoft Store on Windows / Steam / Epic Games Store 今後の続報をお楽しみに🗝️ youtu.be/_vlKStRH3Oo #KH #KH4
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 30/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『宝石』/1.5h #rksr_1d1w 1-3p/5p ※過去お題『お返し』(引用rp)の続きとして書いてみました
画像化されたテキストです。付記にタイトル『宝石』、作者名『とうか』と記載されています。

「常連さん、このチラシをどうぞクポ!」
 リクがトワイライトタウンのショップの前を通りかかると、店員モーグリに呼び止められた。
 渡されたチラシには『アクセサリー加工承ります。一般の方も大歓迎』とある。何を今更、とリクはチラシを返そうとしたが、その前に「話を聞けクポ」と跳ね除けられてしまった。これは長い宣伝口上の始まりだろう。リクは足を止めたことを後悔した。

「なんだ、それ」拠点に戻ったリクをソラが出迎えた。
 他にメンバーはおらず、聞けば急に王様と三人で故郷に戻ることになったのだという。そういえばメッセージが着ていたなと、話を聞いて思い出す。モーグリの話の長さにうんざりして忘れていた。
 貰ったチラシをソラに渡して、リクはソファに倒れるように身を預けた。
「なんか、疲れてる?」ソラもチラシを見ながらリクの隣に座る。「アクセサリー加工って、いつもしてるよな」
「あー、なんか魔力を持たない石、普通の宝石? でも希望した形のアクセサリーにしてくれるとかなんとか」ソラの肩に頭を預け、チラシの文言を指差す。「『一般のお客様』も呼び込みたいそうだ。一般向けには普通のアクセサリーとして、俺たちみたいに防具として使いたい客には普通の石でもそれなりの魔力を込めてくれるらしい」「あの店って、普通の人にも見えてんの?」
「なんか色々説明されたけどよく分からなかった。とりあえず宣伝してくれの一点張りで……とにかく疲れた」
 見た目の可愛さに反して、言葉の洪水を浴びせてくる商魂たくましいモーグリ。その分きっちりと仕事はこなすし、彼らがいなければ旅も成り立たないので文句も言えない。
 ソラに頭を撫でられる。それに素直に甘えると、ソラは小さく声を上げて笑った。その頬に手を添えて、唇に軽く口付ける。
「何だ?」離れても尚ニヤつくソラを軽く睨みつける。
「いや、よっぽど疲れたんだなって」
「苦手なんだ、ああいうタイプは」
「知ってる」
 リクは座り直して、先程淹れた紅茶に口を付ける。蜂蜜の甘い香りが疲れた心に広がっていく。ようやく一息つけたような気がした。
「あのさ、実はちょうど良さそうなものがあるんだけど」言いながら、ソラは懐から青みがかった緑色の石を取り出した。「『ターコイズ』だったかな。アグラバーで宝物庫の整理の手伝いしたら、お礼にって貰ったんだ」
「綺麗な色だな」
「魔力はないけど、旅のお守り代わりに持つ人も多いって……大事な人にあげてって」しりすぼみになるソラの言葉に顔を上げれば、ソラはそっぽを向いてしまった。
「貰って良いのか?」
 リクの問いに、ソラは顔を背けたまま小さく頷いた。表情は分からないけれど耳が紅くなっている。
 石は手のひらに軽く収まる程の大きさだ。複雑な加工は難しそうだが、小さめのイヤリングならば行けるだろうか。せっかくなら肌見放さず身に付けたい。
 ふと、ソラの左手に目が止まる。その手を取って、薬指を軽くなぞる。
「リク?」
 不思議そうに呼びかけるソラの目を見て、リクは口元に笑みを浮かべながらこう言った。
「今度こそ『お揃い』だ」

 翌日、二人はトワイライトタウンを訪れた。
 モーグリにターコイズの石と色違いのリボンを見せると、「お安い御用クポ!」と加工を快く引き受けてくれた。
「意外と早かったな」ショップを出て、受け取ったアクセサリーの箱を眺めながらソラが言う。
「その分、宣伝しろと煩かったけどな」
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 23/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w 16.『キス』
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 23/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『キス(Kiss)』/+1.5h #rksr_1d1w 1-3p/6p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『キス(Kiss)』、作者名『とうか』と記載されています。

 今日の任務を終えてアクセルが拠点に戻ると、リクが一人で読書をしていた。熱中しているらしく、アクセルが戻ったことに気付いていないらしい。何を読んでいるのか気になって後ろから覗き込んだ。
「珍しいもん読んでるな」思わず声に出る。
「びっ……くりした。戻ってたのか、アクセル」リクはアクセルを一瞥すると、再び本に目を落とす。
「どうしたんだ、それ」アクセルはリクの向かいに座る。「お前さんでもそういうの読むんだな」
 リクが読んでいるのは少女向けの漫画だ。以前、シオンがハマっていて「読んで!」と全巻渡された。
「カイリに面白いから読んでくれって言われて」
「そっちもか」女性チームの間で流行っているらしい。「こりゃ、テラも読まされてるな」
「一巻でギブアップしたそうだ。内容というより漫画に馴染みが無かったらしくて」
「ああ、まあそうか」確かにテラが娯楽本を読んでいる姿を見たことがない。小説もあまり読まないと言っていた。「それで、リクの感想は?」
「まあまあ面白い」
「へぇ」「なんだ?」リクが顔を上げて眉を寄せる。
「違う違う、バカにしたんじゃなくて意外の方。お前さんもテラ寄りだと思ってたから」
「元々漫画は好きだし、こういう作品は母さんが好きだったからよく読まされたんだ」リクは冷めきったコーヒーを飲み干した。「そういうアクセルはどうだったんだ?」
「結構面白かったな。恋愛ってよりスポーツ漫画として読んだ感じ」
「同じだ」
 リクが再び漫画に集中し始める。アクセルもリクのそばにあった本を取ってパラパラと捲る。やはり恋愛パートはよく分からないが、スポーツシーンは面白い。
「……なあ、アクセル」しばらくして、リクが口を開いた。どうやら全巻読み終わったらしい。「キスしたいって思ったことあるか?」
 アクセルは飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになった。男同士だし特に珍しい話題でもないのだが、真剣な面持ちで、真剣な声色で、およそそういった話から遠いイメージの人物からされれば驚きもする。
「何をもってその質問だ?」
「いや、この話のラストっていうか……こういう恋愛モノってキスシーンがよく出てくるだろ」
「まあ、『恋愛』だからな」
「好きだとしたくなるものなのか?」リクが首を傾げて問う。 恥じらいや嫌悪といった様子はなく、ただ純粋に、本当にそういう気持ちが分からないらしい。いつもの大人びた表情ではなく、年相応、否、今は少し幼くさえ見える。
「母ちゃんに読まされてたんじゃないのか。そんなシーンいっぱいあったろ」
「あったけど、パターンっていうか。そういうものなのかと」リクは考え込むように該当のページを眺めている。「もう少し成長すればわかるものかと思ってたけど、やっぱりピンと来なくて」
「とりあえず聞く相手を選べ」
「例えば?」
「例えば……」アクセルは言葉を詰まらせる。
 ここに集まっているのは、恋愛どころでは無かった者たちばかり。クラウドやレオンなんかは色々あるようだが、進んでそういう話をするタイプでもないだろう。だからといって異性相手に聞くのも違う気がする。
「質問を変えるぞ」
「質問してるのは俺なんだけど」
「そもそも好きなヤツができたことは?」リクの言葉を無視して続ける。「この子かわいいなとか、付き合いたいとか。そんくらい思ったことあるだろ」
「うーん?」リクは目を閉じながら唸る。
「カイリとかどうなんだよ」
「ああうん、カイリは可愛い。付き合いたい……?」
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 21/05/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第16回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 16 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『キス』 Theme: Kiss 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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ada 🌀 gr13 @witchygredhead.bsky.social · 17/05/2026
🌺🌺🌺 #kingdomhearts #soriku
a digital painting of riku and sora from kingdom hearts series in their kingdom hearts 2 attires in warm tones. they stand deep in various flora, bushes of greenery/flowers and a tropical tree arching above them. a “window” of light is formed by those around their heads reminiscent of form of paopu fruit. there’s also a decorative stained glass-like pattern with a hint of dream eater insignia. sora is smiling wide and puts sea hibiscus behind riku’s ear. riku smiles bashfully looking at sora and holds his other hand
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 17/05/2026
II陸
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 17/05/2026
動きにくい服で難なく動ける。陸はそういう子
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 17/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w 14.『メイド』
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ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 16/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w 15.『海潮』 空の後悔と陸の悪夢
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 16/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『海潮(Ocean wave)』(+1.5h) #rksr_1d1w ※ちょっと空が不安定で弱ってます
画像化されたテキストです。付記にタイトル『海潮(Ocean wave)』、作者名『とうか』と記載されています。

 妙な気配がするので、一緒に来てほしい。
 アトランティカ王に神妙な面持ちでそう頼まれ、ソラはいつものメンバーを連れ立って、かつて悪の女王が根城にしていた穴ぐらを訪れた。
 穴の中はかつてソラたちが封印した時のままだったが、確かに王の言う通り妙な気配がした。すっかり慣れた人魚のヒレを器用に動かしながら、ソラは皆と手分けして気配の正体を探した。
「何だ、コレ」
 元女王の玉座の下に、大きな巻貝を見つけた。手に取り、巻貝から何か音が聞こえた気がして耳に当てた。
 その様子に気付いた王が何かを叫ぶ。いつも威厳のある面差しが青ざめていくのが見えた。
 貝から水が螺旋状に噴き出し、ソラを取り囲んだ。
『次の満月の夜までに、封じた想いに気付き伝えよ』
 水が再び貝に戻ると同時に不思議な声が聞こえ、ソラはそのまま意識を手放した。

「ソラ」リクは海を眺めているソラの背に声をかけた。「ああ、聞こえないんだったか」
 アトランティカから戻ってきたソラの様子がおかしい。リクがその知らせを受け取ったのは、それから四日後のことだった。 一緒にいた友人たちの話によると、アトランティカでソラは元女王の残した呪いにかかってしまったらしい。王曰く、その呪いは貝を手にした者の強い想いを吸い取り聴覚を奪うもので、その貝から出された条件をクリアしなければ永遠に耳が聞こえないままだという。
 その条件はその場にいた全員が聞いていた。ソラになにか心当たりが無いのかと何度尋ねても、本人には全く身に覚えがないらしく首を傾げていたという。心配する周りをよそに、ソラは「へーき、へーき」といつもの調子であっけらかんとしていたと言うが。
「そんな訳無いよな」
 馴染みのヤシの気に腰掛けて、夕日を眺める背中からは到底いつもの調子は感じられない。
 呪いを受けてから二日が経った頃、ソラは突然水を欲しがるようになったという。最初はコップの水を飲むだけで落ち着いていたが、それでは足りないと水をかぶるようになり、その内海水を求めるようになった。それならば故郷に戻った方がソラも落ち着けるかもしれない、とのことでディスティニーアイランドで休養することにした。
 リクが戻るまでの間、ソラの友人二人が付きっきりで傍にいてくれた。一定時間海水を浴びると落ち着くが、夜中であろうと構わず発作を起こすので、二人は交代でソラの看病に当たっていたという。リクと合流した時には、二人とも寝不足と心配で憔悴しきっていた。「リク一人じゃ大変だよ」
「僕たちも残るよ」
 一度拠点に戻るように言ったリクに、二人はこう食い下がったが丁重に断った。これ以上二人に無理はさせられなかった。
 ソラを驚かせないよう、ソラの前に慎重に顔を出してみる。ソラは目を見開くと、口元に笑みを浮かべた。リクが自分の耳を指差して見せると、ソラはモバイルポータルを操作し始めた。
『波の音が聴こえる』
 今度はリクが目を見開く番だった。確か何も聞こえないと言っていたはずだ。リクも自分のモバポを取り出す。
『いつから?』
「つい、さっき」ソラはゆっくりと喋り始めた。聞こえないせいか、音の調節がうまくいかないらしい。「さっきまではなんにも、聞こえなかった。なのに、急に、聞こえ始めた」
『気分は?』
「落ち着いてる。さっきまでめちゃくちゃ不安だったんだけど、なんでかそれも消えた感じ?」ソラは腕を組みながら首を傾げた。「二人は?」
『レイディアントガーデンに戻ったよ』「そっか。二人にも迷惑かけちゃったな。来てくれてありがとな、リク」

 日が沈んでから、浜辺に張られたテントに二人で戻った。三人が眠れる大きなテントを魔導師が出してくれたらしい。二人だと結構広々としている。
 ソラの寝袋の横に空になったボトルを見つけた。周りにも何本か散らばっている。
『海水、汲んでようか』メッセージを打ってソラに見せる。
「あ、そっか、忘れてた……忘れてた?」
 これまで一、二時間に一度は海水に触れないといられなかったのに、リクが来てからそれが無いと言う。それでもまたいつ発作が起きるとも限らない。ソラも疲れているし、テントの中で待つように言ってリクは海水を汲みにテントを出た。
 ソラは寝る前に一度だけ発作を起こしたが、その夜は一度も目を覚ますことなく朝を迎えた。相変わらず耳は聴こえないままだったが、久しぶりにぐっすり眠れたとソラは嬉しそうに笑った。
『家に帰れれば良いんだけどな』リクがメッセージを見せるとソラは肩をすくめた。
「説明できないからなぁ。今落ち着いてるし、リクだけでも帰ったら?」
『ソラといる』
「でも……」ソラはリクの目を見ると言葉を飲み込んだ。「そっか」
『波の音はまだ聴こえてるのか?』
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 09/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『メイド』(+1h) #rksr_1d1w 1-3p/6p
画像化されたテキストです。付記にタイトル『メイド』、作者名『とうか』と記載されています。

「オレ、アイツ嫌いなんだよね」
「ハートレスに好き嫌いがあるのか」
「あのキノコの、なんとかマッシュルームとかいうやつは割と好き。魔法当てると喜ぶヤツ」
「美味そうとか言うのかと思った」
「それもちょっとある」
 サーチライトがソラとリクの足下を掠めた。ベッドの陰に隠れる二人はできる限り身を伏せる。
 突如現れた巨大なサーチゴーストは、部屋の中をフワフワと漂っている。
「さっきの人は?」
「クローゼットに放り込んでおいたから大丈夫だ。大分憑かれていたみたいだし、しばらくは目を覚まさないだろうが」
「オレたち、変装する必要あったのかな」ソラは自分のスカートをつまみながら言う。
「それは考えないでおこう」リクも片手でイヤリングに触れながら答えた。
 ソラは紺色のロングワンピースに白いエプロンとレースのカチューシャをしていて、リクは淡いグリーンのドレスに金の刺繍の入ったストールを肩に巻き、耳にはダイヤのイヤリングが揺れている。
 なぜこんな姿になっているのか。それは今日の午前中のことだった。 ソラとリクが二人でキングダムオブコロナを訪れると、城内はいつになく慌ただしい様子だった。困り顔のプリンセスに事情を聞けば、数日後に近隣の国賓を招いたパーティがあるのだが、そこに脅迫状が届いたのだと言う。
「うわ、物騒だな」
「よくあることなんだけどね」
「よくあるの!?」
「それはいいの」
「いいの!?」
「ソラ、ちょっと黙って」プリンセスの言葉に逐一驚くソラの口をリクが塞ぐ。「続けてください」
 プリンセスによれば、こういったケースは珍しくなく大抵は城の警備兵と警察で何とかできるものらしい。今回も手紙を送りつけてきた主を突き止め、即刻捉えようとした。しかしその瞬間に忽然と姿を消してしまい、それが何度も続いていると言う。
 相手は一人で、現れる時間帯はバラバラ。国賓の一人に美しい銀色の髪を持つプリンセスがおり、その彼女によく似た背格好の女性を狙ってくるらしい。
「狙いはそのプリンセスということですか?」
「でも、それならパーティ当日に本人に突撃した方が早くない?」 リクとソラの疑問にプリンセスも首を傾げる。手紙の内容もよく理解できない部分が多く、分かっているのは手紙の主がその銀髪のプリンセスに執着を見せていたということだけ。
「なんか大変だな。オレたちも手伝えればいいんだけど」
「ヒトが相手だからな。俺たちじゃ返って邪魔になる……」
 そう言いかけたリクの手を取るプリンセス。彼女に真っ直ぐに見つめられ、リクは嫌な予感を覚えた。何かをお願いするときのソラの眼差しにソックリだったからだ。

「まさかドレスを着ることになるとは……」
 プリンセスのお願いとは、同じ銀色の髪を持つリクに囮になってもらえないかというものだった。危険は承知だが、万全の警備は整えるからと。
「オレもメイド服を着ることになるとは思わなかったよ」
 リクのドレス姿が見られると隣で笑って話を聞いていたソラに、プリンセスは「ソラはお付きのメイドさん役をお願いね」と言った。
 サーチゴーストの光がソラの足を捉えた。ヒュウ、と音を立てて現れたゴーストの攻撃を間一髪で躱す。続く攻撃に身構えていると、ソラの身体がフワリと宙に浮かんだ。いつの間にかリクに横抱きにされていた。
「何でそのドレスでそんな動けんの!」
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Reposted by 灯禾(TOKA)
陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 05/05/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第13回の投稿終了時間となりました。 皆さまご参加ありがとうございました。 次回開催は今週の土曜日に予定いたしております。 木曜日のお題発表まで今しばらくお待ちください。 お題・意見・質問募集 odaibako.net/u/rikusora1d1w
odaibako.net
お題箱 (@rikusora1d1w) | お題箱
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 03/05/2026
陸空まとめ 3 | 灯禾 (とうか) #pixiv www.pixiv.net/novel/show.p... 5月に入ったばかりですが ワンドロワンライ企画参加+その他まとめです #王国心 #soriku
pixiv.net
#3 陸空まとめ 3 | 陸空まとめ - 灯禾 (とうか)の小説シリーズ - pixiv
注意 ・ワンドロワンライ企画『#陸空版深夜の60分一本勝負・#rksr_1d1w』様に参加させていただいたものまとめ ・その他、気まぐれに投稿したSS3本(陸空以外もあり) ・腐向け (2026年4月分) ・2p イメージソング ・3p 初めて ・4p ミニキャラ(不参加・期間外
000
灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 02/05/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 『制服』(+1h) #rksr_1d1w ※陸の母(捏造)がいます ※余計な1hは母に使ってます
画像化されたテキストです。付記にタイトル『制服』、作者名『とうか』と記載されています。

「よかった、ちょうど良さそうね!」
「……うん」リクの母の嬉しそうな声に、ソラは微妙な反応を返す。
 旅が一段落して久しぶりに学校に通うことになったソラとリクは、来たる新学期の準備に追われていた。学業に必要な教科書やノートなどは、カイリの協力もあってスムーズに用意ができた。問題は制服だった。
 ソラもリクも旅の間に成長した。特にリクの成長速度は凄まじく、裾直し程度では到底間に合わない。ソラもリクほどではないものの身長が伸びて、二人とも持っていた制服が着られなくなっていた。
 リク同様に新しく買おうか、なんて話をソラが母と話していると、一緒にいたリク母が「リクのでよかったら」とお下がりを申し出てくれた。その申し出をありがたく受けることにしたので、今日は試着がてらリクの家に制服を受け取りに来たという流れである。
「提案しておいてなんだけど、本当にリクなんかのお下がりでいいの? ソラちゃんのためなら新しいの作るのに。私が」
「何で母さんが作る前提なんだ」廊下で待機していたリクが顔を出す。「制服なんだから手作りはダメだろ」
「あら、既製品より安く立派に遜色ないものを作ってみせるわよ。リクが嫌がるから仕方なく新しいの買ったけど」「やめてくれ」
「あの、オレはこれで充分だから。母さんも助かるって言ってたし」
「そう?」ソラの言葉に、リク母は残念そうに溜息をつく。恐らく彼女の「作る」は本気のものだ。「じゃあ裾上げしちゃおうか。ちょっとジッとしててね。リクはミシン出しておいて」

 リク母の手によって裾上げされた制服を改めて身につける。綺麗な縫製でソラにピッタリと合わせられている。不器用なソラの母ではこうはいかない。礼を言おうと顔を上げると、リク母は満面の笑みを浮かべてカメラをソラに向けていた。ソラ母に見せなくちゃと、前から後ろから余すことなくソラを撮影する。途中で新しい制服に身を包んだリクが、不機嫌そうに部屋に入ってきた。
「何でリクも着てるんだ?」
「母さんが一緒に写真撮るからって聞かなくて。悪いがしばらく付き合ってくれ」
 ポーズや構図にこだわるリク母と、カメラを向けられればノリよくポーズを決めるソラとのタッグにより撮影会は数十分にも及んだ。いい加減にしてくれ、と言うリクの言葉に二人とも我に返り、リク母は「また撮らせてね」と満足そうに言い残すと夕飯の買い物に出かけていった。「あー、楽しかった」
 リクの部屋に戻ると、ソラはリクのベッドにドカッと腰掛けた。
「俺は疲れたよ……」リクはネクタイを緩めながら、ベッドの向かいにある椅子に座る。「母さんとソラが組んだらああなるって分かってたのに」
「なあ、本当にオレが貰って良いのか?」ソラは自分の制服とリクの制服を交互に見ながら言う。「入学式はこれ着たんだろ。なんか思い入れ的なさ」
「大丈夫だよ。肥やしにしとくよりずっと良い。母さんはあの通りだし、俺も同じ。ソラに着てもらえるならこれ以上のことはないよ」
「そっか」ソラはホッとして頬を緩める。「じゃあ、ありがたく貰っとく」
「まあ、ただ……」
「ただ?」
「少ししか袖を通してないとは言え、俺のお下がりをソラは着ている」
「うん。そうだな」そう答えれば、盛大に長い溜息を吐かれた。呆れた様子なのは分かるが、その原因が分からない。
 リクは立ち上がると、そのままソラを押し倒した。押し返そうとした両手はあっさり取られ、ベッドに縫い留められる。そしてリクの唇に口を塞がれた。
 触れるだけの軽いキス。すぐに離れたリクと目が合い、ソラは全身の熱が顔に集まるのを感じた。「思い出したか、俺達のカンケイ」リクはニッコリと綺麗な笑顔を見せる。
「わす……わすれてない、し……」
「それは良かった。じゃあ、この制服も俺が着てたっていうのを忘れないでくれ」
「忘れるわけないだろ。これは元々リクの……」そこまで言って、ようやくソラはリクの言わんとしていることを理解した。「ヘンタイかよ」
「何とでも言え。俺は独占欲が強いんだ」
「自分で言うことか?」
 縫い留められた手が解放された。その手で離れようとするリクのネクタイを掴む。バランスを崩しかけたリクを支えて、その唇に口付けた。
「これで満足か」
 驚いて目を見開くリクに、してやったりと思った。しかしすぐに羞恥に襲われ、掴んでいた手をぱっと離す。
 リクは力が抜けたようにその場に座り込み、ソラの膝に頭を乗せる。
「何だよ」手持ち無沙汰になった手でリクの頭を撫でる。
「お前は本当に……もうすぐ母さんが帰ってくるっていうのに。あとで責任取ってもらうからな」
 言いながら恨めしそうに睨みつけられ、撫でていた手にキスを落とされた。
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 30/04/2026
王国心SS 陸と🦏に相棒談義して欲しかった。 CPなし。年齢設定、🦏が成人済み。 初🦏掘り下げ。🦏はシゴデキすぎて大人びて見えるけど、シゴデキなだけで中身は悪と変わらないと思ってる。そうじゃなきゃあんなに楽しそうにフリスビーで遊ばない。
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陸空版深夜の60分一本勝負(ワンドロワンライ One Draw One Write) @rikusora1d1w.bsky.social · 29/04/2026
↠♔ お知らせ ♔↞ 第13回陸空版ワンドロ・ワンライ、 今週の土曜日に開催します! Challenge 13 begins Sat 22:00 JST! #陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w お題:『制服』 Theme: Uniform 複数回にご投稿頂いても構いません。 ぜひ皆様ご参加ください。 Multiple entries are ok. Looking forward to your participation!
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 28/04/2026
影化した空の小話 向こうで影バン貰った時にした妄想 #陸空
画像化されたテキストです。付記にタイトル『シャドウライフ』、作者名『とうか』と記載されています。

「本当にお前は……」リクは溜め息を吐きながら、足元でいたずらを試みる小さな生き物を抱きかかえた。「状況分かってるのか?」
 生き物はキョロキョロと周りを見渡してから、嬉しそうに短い両手を上げた。そしてリクに訴えるように、人差し指で更に上を指す。もっと高く上げろと言いたいらしい。
「わかった、望み通りにしてやる」
 リクは生き物を片手に掴み、ボールを投げるような体勢をとる。生き物は慌てたようにリクの指にしがみつくと、ペコペコと頭を下げる。改めて抱き直すと、生き物は観念したのか大人しくなった。
 この生き物、見た目はシャドウと呼ばれる黒くて小さなハートレス。中身はそのハートレスと戦う勇者、ソラだ。
 なぜこんな姿になったのか。ソラと一緒にいた仲間によれば、大型のハートレス討伐でソラはグラビガの魔法を使った。魔法でハートレスは消失したが、そのハートレスは消失の際に直前の攻撃を跳ね返してくるタイプだったらしい。不意を突かれたソラは、それを一身に受けた。咄嗟に放った魔導士の魔法で消失は免れたけれど、次に見た時にはこのシャドウの姿になっていたらしい。魔法を相殺した影響だと言う。
 魔法の大師匠によれば、今回は心を無くしたわけではないので魔力量が戻れば元に戻るだろうとのこと。より魔力に満ちた場所にいるのが手っ取り早いということで、ソラは妖精たちの加護もあるミステリアスタワーで数日を過ごすことになった。 シャドウ化中はキーブレードも魔法も使えない。完全な無力状態だ。けれど魔導師も騎士隊長も他のワールドに行かなければならない。そこで一緒に話を聞いていたリクがソラの護衛をすることになった。
「ごめんね」と魔導師はいつになく落ち込んだ様子で言った。自分の魔法のせいでと悔いているのだろう。
 むしろ彼がいなければ今頃どうなっていたことか。考えるだけでゾッとする。そう思って感謝を述べれば、魔導師はキリッとした眼差しを取り戻して、「ソラの分まで頑張るから」と言って騎士隊長と共に出かけていった。
 いつも勝ち気な魔導師でさえ肝を冷やす出来事だったというのに。当の本人ときたら景色を見るのにも飽きたのか、自分の触覚を引っ張って遊んでいる。
「まぁ、確かに暇だな」
 護衛とは言っても、タワー内にも外にもハートレスやノーバディの類は出現しなくなった。ソラを狙う敵の気配も今は無い。警戒の必要があるとは言え、正直他にすることが無い。
「そういえば、寒くないのか?」
 ふと、何も着てないことが気になった。普通の動物のような感覚でいたけれど、ハートレスは暑さや寒さを感じるのだろうか。
 ソラはいつの間に持っていたのか、モバイルポータルを器用に操作してメッセージ画面画面を見せてきた。
『きゃー、リクのえっち!』
「……久しぶりにキャッチボールがしたい気分だな」
『冗談だって!』ソラは慌ててメッセージを打ち直す。『寒くないから! どんだけオレを投げたいの』
「どこまで飛ぶのかはちょっと興味がある」
『やめろ』
 冗談はさておき。特に何も感じないというが、この姿では他と見分けがつかない。誤って攻撃されないとも限らない。
「妖精たちに頼んで服を……」
 リクが言い終わらない内に、三人の妖精がどこからともなく現れた。みんなで一斉にソラに魔法をかけると、その出来栄えを見て満足そうに微笑みながら、後はよろしくねと言って再びどこかへ飛び去っていった。
「懐かしいな」
 旅立った頃の服のミニサイズ版だ。加えて触覚部分にはクラウンのアクセサリーが付いている。
『キーブレードだ!』
 ベルトに付いていたミニサイズのキーブレードを、ソラは嬉しそうに掲げる。そして前方にかざして静止した。
「何してるんだ?」
『魔法が出ないかと思って。ハートレス状態で使えたら最強じゃね?』
「出なくて良かったよ」そんな珍しい力が備わったら、また誰に狙われるか分からない。「それで遊んでていいから、大人しくしててくれ」
 大魔法使いの弟子用の部屋が並ぶ階に着く。その内の誰も使っていないという部屋のドアを開けると、中からバケツを担いだ魔法のほうきが出てきた。一時的に使うだけなのに掃除をしてくれたらしい。
 リクがホウキに気を取られていると、ソラがペシペシとリクの腕を叩いて中を見るように促す。見れば、部屋の中央に置かれた丸テーブルにお菓子やお茶が用意されていた。
 ソラを椅子に座らせると、ジトッとした目を向けられた。ソラ用に用意されたと思われる子供用の椅子がお気に召さないらしい。
「仕方ないだろう、普通の椅子じゃ届かないんだから……フッ」
 堪えきれずに吹き出したリクを、ソラは小さなキーブレードで威嚇する。
「笑ってない笑ってない……フッ、うん。ムリだ」
 リクは声を上げて笑い出した。ソラには悪いと思いつつ、ツボに入ってしまって中々止められなかった。
 ひとしきり笑った後で謝ったけれど、ソラの機嫌はしばらく直らなかった。
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灯禾(TOKA) @toka-sosaku.bsky.social · 26/04/2026
怖が陸さん……すごくいいかも
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Reposted by 灯禾(TOKA)
ミヅキ🍉 @weeping-clover.bsky.social · 25/04/2026
#陸空版深夜の60分一本勝負 #rksr_1d1w 12.『恐れるもの』
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