体の至る所から軋む音と共に、すべての感情が大波のように頭の中を駆け巡り硬直して動けなくなった。
白い狼獣人の彼が異変に気がつき、体を支えるように向かい立つと、いきなり口に舌を入れてきた。
なぜか、頭の中に彼の声が聞こえてくる。
「友を失いたくなかった。これしか方法がなかった。すまない。」
確信した。
あの狩りの時に、獲物に隙をつかれ死にかけていたのに
次に、気が付いた時にはなぜかかすり傷だけだったことを。
「ありがとう」
彼に向けて心からつぶやくと、それが聞き取れたかのように、彼の表情が穏やかになる。
痛みを伴いながら彼へと変わる自分に言い表せない興奮が大きな脈を打って全身を駆け巡る。