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読書感想:さよならアイリスウィッチ2 ~二人の魔女が歩み想い告げる秋~
前巻感想はこちら↓
読書感想:さよならアイリスウィッチ ~二人の魔女が紡いだあの夏の記憶~ - 読樹庵
さて、前巻にてアセビの母、シオンがこの世界を一度滅ぼしたという事が判明、落ちてくる月の欠片を迎撃する為に空を駆ける鳥を犠牲としたアセビとピエリスであるが。現在のピエリスは、アセビと過ごした記憶を失い、シオンと共に過ごした時までの記憶しか保持していない訳で。そう考えると、アセビの方の思いが宙ぶらりん、という中々奇妙な状態になっている、といってもいいかもしれない。
という訳で今巻は改めて二人の思いをすり合わせる巻であり。アセビがシリーズを通して目指す大きな目標を見つける、改めて世界を大きく動かしていく巻である。
「あんた、誰?」
「ティアの名前は、プロティアっていうの。ティアって呼んでね、魔女のお姉ちゃん」
季節は巡り秋、微妙な距離感のまま続く旅の途中、ピエリスが聞き届けたのは助けを求める子供の声。その先へ行ってみたらあったのは、オルク化した軍用の飛行船、空賊の根城。その中にあったのはケートス制御用アイリスリット、の試作機のようなキャニスター。一先ず奪った所で敵に見つかってしまい、急ぎ逃げ出して。そうした所でキャニスターの中にいた魔女の人格、ティアがピエリスの身体を乗っ取って何処かへ去ってしまう。
「お家に帰りたい・・・・・・会わなきゃいけない人が、やらなきゃいけないことが、あるから」
一先ず向かう近くの街、ウドナ。そこへ辿り着いていたティアが言うには、海を挟んで対岸の港湾都市、「魔女の街」のルグニエに帰りたいという願い。それを叶えるには立ち塞がるものがあった。戦略兵器、リヴァイアサン級戦略ミサイル発射母艦を守る為要塞化され、今はオルクの巣窟となった「龍の巣」と呼ばれる空域のせいで迂回するしかなく。更にはアセビたちが絡んだ空賊、「金蓮花」も出没しているらしく。まっすぐ進むため、龍の巣を突っ切る回廊探索の依頼を受け向かう事に。
「アセビとピエリスってさ、何なの?」
「あたしって何?」
街で金蓮花の構成員、首領の少佐と構成員のナーリャとポルカに捕捉されティアの力で退けたり、という局面も切り抜け飛び込んでいく龍の巣。その中、すれ違う二人の思い。アセビの中にシオンを求めてしまうピエリス。それに傷つくも受け入れてしまうアセビ。
「あ~ぁ、思い出しちゃった」
「ぼくは世界中の魔女を殺すつもりなんだ」
だが潜り抜け辿り着いたルグニエの街。そこで待っていたのは残酷な真実。それはかつてこの街で起きた惨劇をティアが引き起こしたという事。更にその場に現れた金蓮花の面々、そして依頼主であるイヴ博士。彼女は世界中の魔女を殺す、という金蓮花の面々にも伏せていた本来の目的を話しティアと共に去っていき。龍の巣の戦略兵器を使おうとする博士を追う為、ピエリスは金蓮花の面々と共同戦線を張る事に。
「ありがとう、ぼくの意図を汲み取ってくれて」
突入する本命の戦艦の中、対峙するイヴの思いを解き明かし、素直ではない愛にキレて説教かました後、ピエリスにも思いを伝えて。
「ママが壊したこの世界を、救いたい」
「わたしはずっと、あなたの隣にいます。アセビ」
飛び立ったティアに追いついて、手を伸ばして助け出して。その先、アセビは願いを抱く。この世界が好きだからこそ、皆がオルクにおびえなくて済む世界にしたいと。その夢にピエリスもついていく事を決め。改めて二人で歩きだしていくのだ。
もう一度思いを突き合わせ大きく歩きだす今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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