一時間ほど待ち合わせに遅刻してきたバソ。
「君の隣にいて似合う服を、とあれこれ選んでたら…浮かれてる事を自覚して恥ずかしくなって悶えてたら遅れてしまった」
「そういえば今日は十六夜だったね。十六夜の月は十五夜に比べて登るのが一時間ほど遅いそうだよ」
「なるほど、遅刻した私にはピッタリだ」
「昔の人はそれを『月が恥ずかしがって躊躇いながら登ってくるからだ』と言ったとか」
「!」
「月が綺麗ですね」
「それ昨日も聞いた。…けど、昨日とは違う意味で言ってない?」
「ええ。『私の』十六夜の月に言っているので。私のための服、とてもよく似合ってる」
「え、あ、ありがと…」
お付き合い二日目パーバソの話。