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【なぜ今世界でモンベルが爆発的人気なのか?】インバウンド狂騒曲とULハイカー絶賛の背景にある2つの側面
## なぜ今世界でモンベルが爆発的人気なのか?
今、モンベル(mont-bell)が世界中で爆発的な人気を集めています。
都心部の店舗がインバウンドの客で賑わっているという噂は聞いていましたが、先日大阪のモンベル直営店を訪れて本当に驚きました。
店内は外国人で溢れかえっており、体感的には9割方がアジア系を中心としたインバウンド客。YouTubeを開けば海外のクリエイターによるモンベル絶賛動画が溢れており、海外におけるモンベル人気はまさに過去最高と言っても過言ではありません。
なぜこれほどまでに世界で評価されているのか? 紐解いていくと、どうやら2つの大きな側面があるようです。
## 1. ファッションウェアとしての人気:K-POP・ゴープコア・トレンドの変遷
まず1つ目は、純粋なファッションアイテムとしての人気です。
世界的なトレンドである「ゴープコア(Gorpcore)」の一環なのでしょうが、爆発の火付け役となったのはBLACKPINKのジェニーをはじめとする韓流アイドルやインフルエンサーたち。
彼女たちがプライベートやSNSでモンベルを着用し始めたことがきっかけでした。
韓国のトレンドは瞬く間にアジア全域へ波及するため、そのままアジア規模の人気へと直結しています。
これは約10年前にコム・デ・ギャルソン(特にロゴ入りの「PLAY」ライン)がインバウンド客の間で爆発的にヒットした現象と非常によく似ています。
では、なぜ彼らの琴線に触れたのでしょうか?
ミニマルなデザイン:海外の若者の間では、主張の強い巨大なロゴ(ロゴドン)の服が急速に敬遠されるようになっています。
モンベルの控えめなロゴとシンプルなデザインは、アークテリクスのシェルのように洗練されたスタイリングに落とし込みやすいのです。
「もっさりシルエット」の逆転現象:これまで日本の若者やスタイリッシュな層は、パタゴニアやアークテリクスのタイトで綺麗なシルエットを好んできました。
しかし現在のトレンドは「大きめサイズ×ショート丈」。インフルエンサーたちは、あえてオーバーサイズのシェルジャケットを着て裾のドローコードをギュッと絞り、ショート丈風にアレンジして着こなしています。
そうなると、従来のモンベルが持っていた少し余裕のあるシルエットが、今の街着トレンドに完璧にフィットするわけです。
海外の若者たちから見れば、モンベルはまさに「今着たいリアルなストリートギア」になっています。
## 2. ガチなアウトドアギアとしての評価:UL志向と圧巻のコスパ
もう1つの側面が、純粋な登山用品メーカーとしての世界的な評価です。
海外のYouTubeでアウトドアギアの検索をすると、英語圏のハイカーやUL(ウルトラライト)フリークたちがモンベルを大絶賛している動画に多数出遭います。
「コスパ最強のアウトドアブランド」を格付けする動画では、ほぼ間違いなくトップに君臨(※次点にはフランスの【デカトロン】 などが並びます)。
もちろん歴史的な円安による価格競争力も背景にありますが、人気の真因はそこだけではありません。
モンベルが長年培ってきた防水性・速乾性・耐久性、そして徹底的な軽量化技術が、世界的なULハイキングブームと完全に合致したのです。
例えば、レインジャケット、ウィンドシェル、ダウンジャケットといった定番カテゴリーにおいて、モンベルは世界トップクラスの「軽さと機能性のバランス」を誇ります。
海外の超高額なガレージブランド(UL系ギア)を見て「高いな……」とためらった後にモンベルのスペックを見ると、「ULブランドよりさらに軽いのに、価格は3分の1」という現象が頻繁に起こります。
テント、シュラフ(寝袋)、ゲイターに至るまで、あらゆるギアが世界基準の高品質でありながら、圧倒的なコストパフォーマンスで手に入ります。
日本の登山初心者はまずモンベルで揃えるのが王道でしたが、最近の国内トレンドはガレージブランドやおしゃれなガチ系ULブランドから入る人も増えています。そのため、灯台下暗しで「実はモンベルのギアが世界トップクラスに軽くて優秀」という事実を知らない日本人ハイカーも意外と多いかもしれません。
## なぜ日本人からのブランドイメージは上がりにくいのか?
ファッションとギア、この2つの相乗効果で世界的な知名度が跳ね上がっているモンベルですが、面白いのは日本人自身のブランドイメージがそこまで急上昇していない点です。
何度もこのブログで触れている通り、モンベルというブランド自体に問題があるわけではありません。最大の理由は「日本国内でモンベルを着ている層に、おじいちゃん・おばあちゃん・中高年世代が多い」という点にあります。
つまり、ぶっちゃけて言ってしまうと「日常着として身につけている人のダサさ(生活感)」がイメージとして刷り込まれているのです。
似たような現象は韓国でのノースフェイスにも起きています。
韓国では過去20年間ノースフェイスが爆発的に流行し、ほぼ「国民服」レベルまで普及しました。
その結果、街中のおじさんやおばあちゃんまでノースフェイスを着るようになり、若い世代からは「親世代が着る服」として敬遠されるフェイズに入っているそうです。
日本においてノースフェイスはいまでこそまだ「イケてるブランド」の位置をキープしていますが、30年ほど前の大ブーム直後、一時期ダサい扱いされていた時代もありましたし、いずれイメージの落ち着く時期が来るのかもしれません。
そして、我々トレイルランナーが大好きなパタゴニア(Patagonia)。
「パタゴニアを着てモンベルを少し見下しているおじさん」は、今の世界的なトレンドの流れからすると逆にダサく見えてしまうリスクがあるので、しばらく静観していた方が賢明かもしれません……(笑)。
モンベル人気には、そういった「パタゴニアやノースフェイスを着てドヤ顔をしている層」への反発も少なからず含まれている気がします。
面白いことに、「モンベルってダサいよね」と言ってもモンベル愛用者はそれほど怒りませんが、「パタゴニアってダサいよね」と言うとパタゴニア愛用者はめちゃくちゃ腹を立てます(※これは以前ブログでバズった記事で身をもって経験しました)。
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## おわりに
というわけで中高年ハイカーの皆さん。これからは「モンベルを着ていることが世界的にカッコいい時代」です!
胸を張って、あの「紫×黄色」のようなド派手なウインドブレーカーを街着として羽織り、堂々とインバウンド客で賑わう店舗へ繰り出しましょう!
出店:モンベル公式