8外🐯🐍
青い空、青い海。白波を立てながら船は進む。
その船を動かす操舵輪の横。いつも通り右側に並んで目だけ向ければ、おかしな格好をした兄弟が慣れた手つきで舵を取っていた。
トレードマークらしい海賊帽から覗く前髪が潮風に揺れ、頬を掠めているのはどうにも見慣れない。日本にいた頃のこいつの前髪はもっとバッツリ切り揃えられてて、こんな風ごときでひらひらするもんじゃなかったと眉間に皺が寄る。
「さっきからじろじろなんやねん。俺の顔にヤドカリでも付いとるかー?」
けっけと楽しげに肩を揺らす兄弟に眉を寄せ、アホかとだけ返す。
「ま、ええわ。なんや知らんけど、お前がそこにおると落ち着くしのう」
続→