とても明晰で説得力のある整理。このテーマについては労働を専門にされている研究者の方たちから学んで考えることが最近多いです。
個人的には、日本で「性労働」の観点の重要性が伝わりにくいのはそもそも「労働」を権利や保障と繋げる発想が貧弱なのも理由では、と疑っています。労働だから正当な対価を、あるいは収奪のない安全な労働環境や就業・離業に際してのさまざまな保障を、ではなく、好きで仕事に選んでお金までもらっている以上、あれこれ要求したり文句を言ったりせず喜んで働け、になだれこむ感じ。間接的ではあるけれど「労働」の理解自体を変えることもセットでやっていく必要があるような気がする。
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エッセイ > 買春処罰という争点の陰で見えにくくなる課題――法務省検討会報告書を読む 伊田久美子
3月から開催されてきた法務省「売買春に係る規制の在り方検討会」は、9月17日の会合で報告書案を了承した。8月に公表されていた案に修正を加えたものである(取りまとめ報告書(案)〔改訂版〕)。主要メディアは、「買う側」の勧誘行為にも規制を設けるべきだとする点を中心に報じ、法務省はこれを踏まえて売春防止法改正に向けた検討を進めるとされている。実際、報告書は「売買春」そのものの処罰については慎重な議論を記...