※父水
雪が降った日の夜というのは殊更冷え込む。
今年三歳になる鬼太郎の羽毛布団の中に、手ぬぐいで厳重に包んだ湯たんぽを仕込んでいると、側で見ていたゲゲ郎が不思議そうに言った。
「のう水木。幽霊族はどんなに寒い所でも生きていけるのじゃぞ」
「そうなのか? じゃあこんなにしたら暑いだろうか」
眉根を寄せて心配しながら言うと、ゲゲ郎は穏やかに笑って首を横に振った。
「暑さも感じぬが……温かい、心地良いとは感じるじゃろう」
「そうか。それなら良かった」
すやすやと寝息を立てる鬼太郎の柔らかい毛を撫で、ようやく寝かしつけを終えると、水木はかじかむ手を擦り合わせながら隣の部屋の火鉢に当たりに行った。