突発的レオジャク
実家に呼び出されて仕方なく政務をする事になって数日。
漸く本日の政務を終わらせて自室のベッドへと倒れ込むように寝転がる。
誰も居ない静かな部屋で聞こえるのは自分の呼吸の音だけ。嫌われ者の第二王子には近付きたくないのか王族を守る筈の護衛の気配さえ程遠く。それでいい。それでいいのだ。己は静寂を好むのだから。
けれども何故か今夜はその静かさが嫌に癪に触ってきた。
苛々と髪を掻き毟りながら寝返りを打って、何となしに窓の外を見やる。外に見えるは満月の夜空。
そのままジッと満月を見つめた。思い浮かぶは満月の瞳を持つ狼の男。
彼奴は自分が居ない間もトレーニングに明け暮れているのだろうか。