〈智謀の眼鏡〉
「与太じゃなかったのかよ」
適当に酒をひっかけたアキバの街中で、アイザックは足を止めた。
よくある露店だ。〈眼鏡〉というのはゲーム時代から存在するアイテムで、所謂ファッションアイテムである。
アイザックはちらりと店主を見て頷くのを確認してからその眼鏡を手に取った。
「これ、効果あんのかよ」
返事はない。単に愛想が良くないだけなのか、アイザックに委縮しているのか。
掛けてみても、当然ながら視力に影響はない。ただのファッションアイテムであるからには、特にステータスに変化があるわけでもないようだ。
「ふうん」
アイザックは適当に金貨を取り出した。値札と見比べて、足りることを確認する。