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梨

@nitose.bsky.social
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20↑/文字書き/男女CPと夢/ゲームと洋画/ リットリンク→ lit.link/pearswithpears お題箱→ odaibako.net/u/pearswithpears

PostsRepliesMedia
梨 @nitose.bsky.social · 01/10/2026
いい天気だったからか人多いなり
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梨 @nitose.bsky.social · 01/10/2026
サムゥイ!
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梨 @nitose.bsky.social · 22/09/2026
モ…トロ・ラウンジ風ハウジング、内装リニューアルしました! 家主はほぼ不在ですのでSS撮影や訪問等お気軽にどうぞ 3枚目の場所でジャンプすると2階に行けます🛗 MeteorDC/Ramuh ラベンダーベッド1区6番地
042
梨 @nitose.bsky.social · 17/09/2026
流石に草
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梨 @nitose.bsky.social · 03/09/2026
公開前日に言うなって感じですが、予習・復習したい方にオススメなのが岩波少年文庫より出版されている『ホメーロスのオデュッセイア物語(上下巻)』です。 他にもオデュッセイアを読める本はありますが、こちらは文章がとても読みやすく、イラストや地図もあってわかりやすいのでイチ押しです。
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梨 @nitose.bsky.social · 14/08/2026
経験値フィーバータイムだ乗り込めー!!!!!!!!
000
梨 @nitose.bsky.social · 09/08/2026
ドヨ×3
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梨 @nitose.bsky.social · 15/07/2026
考えたが、泥酔していなかったのなら、そのことは鮮明に思い出せるはずだ。日本号たちが起きていれば聞き出せたが、彼らはまだ起きる気配がない。自分がどうやって自室に戻ったのかは、謎のままだ。
 怠い体を引きずりながらも厨房に着くと、大きな背中が一つあった。洗い終えた大量の食器を、一つ一つ、布巾で拭きとっているようだった。
「日光?」
 審神者は思わずその名を呼んだ。
「起きたのか」
 日光は審神者を横目に見ながら、食器を拭き続けている。
 厨房に立つ日光を見たことがなかった審神者は、呆然としていた。
「腹が減ったか」
「え? あ、ううん……部屋のコーヒーが切れちゃって、取りに来ただけなんだけど」
「俺が持って行こう。部屋に戻っていろ」
 そのくらい自分で淹れるよ、と審神者は言おうとしたが、日光の言葉には、有無を言わさぬ圧のようなものがあった。
「う、うん。ありがとう……」
 審神者は大人しく部屋に戻り、机に突っ伏した。恐らく一人で昨夜の片付けをしたのであろう日光のことを考えようと思うも、頭が回らない。二日酔いが、頭と体だけでなく思考も苛んでいる。
 十分もしないうちに、日光が盆を持って訪ねてきた。盆には淹れたてのコーヒーと、皮を剝いて一口サイズに切られたキウイがあり、日光はそれを審神者の前に置いた。
 コーヒーとキウイ。なんだか妙な組み合わせだ。
 砂糖もミルクもなしのコーヒーは苦く、キウイは酸味があり、二日酔いの味覚と脳にはガツンと効いた。
「だから、飲みすぎるなと言った」
「わかってる、けど……! 年に二回のあの日だけは、ムチャクチャやってもいいって決めてるの」審神者はキウイの最後の一つを口に放り込んだ。「あなただって、気にせずに飲みまくればよかったのよ。それなのに、もう! 一人で片付けなんてしちゃって! 起きたら皆でやることなんだから、気にしなくたっていいのに――」
 日光は黙っている。無言で審神者を見るその表情は、何を考えているか全く読み取れない。けれども、怒っているようでも、呆れているようでもないように審神者には見えた。
「気は済んだか」
 追い打ちの一言をかけられ、審神者は日光に対して八つ当たりのような言葉をぶつけた自分を恥じた。
「……ごめん」
「気にするな」
 日光はそう言い、コーヒーポットから二杯目をカップに注いだ。
「ねえ、日光。あなたはお酒飲まなかったの?」
「ああ」
「昨夜、私がどうやって部屋に戻ったか見てない?」
「覚えていないのか」
「酔ってたから……」
 前後不覚になるまで飲むからだ、というような日光の小言を審神者は覚悟した……の、だが。
「覚えていないのなら、気にすることもないだろう」
 日光は淡々とそう返した。
「覚えてないから気になるの。記憶がないくらい飲んだのに、自力でここまで歩いてこられるはずないし……うーん、でもやっぱり無意識のうちに戻ってきたのかな……ねえ、本当に見てないの、――」
 そこで、審神者は違和感を覚えた。日光は審神者がどうやって自室に戻ったのか、見ていないとは言っていない。
 審神者は日光を見た。顕現したときに、随分と背の高い男士が来たものだと驚いたことを思い出した。なぜ、今、そんなことを思い出すのだろう。
 日光は何も答えず、審神者を見ている。何を思っているのかは相変わらず読み取れない。かといって、無表情ともいえない。コーヒーポットに添えられた日光の手は、審神者の手よりもずっと大きい。なぜ、そんなところに目がいってしまうのだろう。
 審神者は身体が熱くなるのを感じた。その腕と手に触れたことはないはずなのに、確かに触れられたことがあるような気がした。
000
梨 @nitose.bsky.social · 15/07/2026
夏のにこさに(再掲)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

 生ぬるい風が吹いているものの、まだ少し汗ばむような空気の夜だった。
 この本丸では、年に二度、羽目を外して飲み食いする日を設けている。審神者は「お疲れさま会」と名付けていた。出陣や遠征の日程を調整し、属する刀剣男士たち全員が本丸に帰って来て、食事と酒と娯楽を思いっきり楽しむ。今日はまさにその日だった。
 大広間で大皿料理に舌鼓を打つ者、庭で手持ち花火を楽しむ者、縁側で酒を傾ける者など、皆が自由に過ごしている。
 審神者も、この日ばかりは何も気にせず楽しもうと決めている。男士たちと酒を飲み、気づけば大広間の畳で昼頃に目覚めるという堕落した休日を過ごすのがお決まりだった。自分のペースは守っているつもりだが、酒豪の男士たちとだらだら飲んでいると、つい許容量を超えてしまう。
 皆が思い思いに楽しみ騒いでいる中、縁側に腰かけ、酒ではなく茶を飲んでいる日光一文字の姿が視界に入ったのは、始めの一杯であるビールを飲み干してからのことだった。
「日光は飲まないの?」
 日光一文字は顕現してから半年ほどで、この本丸においては新参だった。「お疲れさま会」は二回目の参加。審神者の記憶が正しければ、前回、日光は他の男士たちと酒を酌み交わしていたはずだ。
「疲れてるなら、部屋に戻って寝てもいいのよ。今日は何をしてもいい日だから」
 こういう賑やかな場は、彼が好むものではない可能性がある。この本丸で、福岡一文字に属する刀は南泉一文字と日光一文字だけだ。山鳥毛や姫鶴一文字などがいれば、日光にとっての酒の席もまた違ったものになるのかもしれないが。
 日光は庭に向けていた視線を審神者にやると、短く答えた。
「いや、楽しんでいる」
「……そうなの?」
 気遣いが悟られてしまった。審神者は気まずくなるのをぐっと抑える。
「それならいいんだけど。お酒は飲まないの?」
「ああ」
 日光は必要最低限の答えだけを返す。そこに何の問題もないが、話を続けるのは難しい。
 審神者は、本丸の刀剣男士たち全員と意思の疎通ができるようになっておきたいという考えを抱いている。幸いにも、この本丸に属している男士たちは気さくな者が多く、これまでコミュニケーションに労することはなかった。ところが、日光は違う。審神者にとって、彼は生真面目で何を考えているかわからない男士だった。かといって、無理に話を続けようとすれば、それもまた、彼の迷惑になるかもしれない。審神者は、日光に対して、仕事の時間以外でどう接していいものか困っていた。苦手というわけではないのだが、彼と話すときにあれこれと考えてしまうのは事実だ。
 あまり話しかけるのも迷惑になるかもしれない。日光がこちらに気を遣った返答をしたにせよ、彼の言う通り本心から楽しんでいるにせよ、そっとしておくのがいいだろう。審神者はそう判断した。
 ちょうどそのとき、大広間から、審神者を呼ぶ声がした。日本号だ。既に酒焼けた声をしている。
「燭台切たちが作ってくれた料理が大広間にあるから、お腹が空いたら食べに来てね」
「ああ。あまり飲みすぎるな」
 審神者はどきりとした。必要最低限ではない返答だったために。
 日光は、庭で花火を楽しんでいる短刀や脇差たちを眺めながら茶を啜っている。
「うん、ありがとう」
 ……と、口ではそう言ったものの、審神者は飲む気満々だった。そもそも、日本号たちと飲み始めれば、ただでは済まないことは重々承知で、今日はそれを楽しむ日でもあるのだから。
 大広間に向かうと、大皿料理を肴に、日本号をはじめとした酒豪の男士たちが豪快に酒を楽しんでいる。審神者もその輪の中に腰を下ろし、勧められるがままに猪口を手に取った。

 ふっと意識が浮上する。
 体が怠い。頭が重い。吐き気こそないが、完全な二日酔いだ。
 このまま二度寝してしまおうか、と思った審神者だったが、思わず体を起こした。酒の匂いが残る畳の上ではなく、二度寝したくなるような寝心地の良さだったからだ。周りを見回すと、紛れもなく自室。それも、自分の布団で、掛け布団までしっかりとかぶって寝ていたらしい。
 昨夜の記憶がない。大広間で日本号たちと飲んでいたことは覚えている。途中で寝落ちしたのは間違いない。いつもそうだからだ。それで、決まって大広間の隅で目が覚める。ああ、飲み過ぎてしまったと思いながら、自室に戻って二度寝をする――はずだった。
 日本号たちと飲んだ後、自室に戻り、布団を敷いて、眠ったのかもしれない。いや、果たして泥酔した自分が、そんな理性的な行動ができるだろうか。そんなわけがない。それができないから、「お疲れさま会」の後はいつも酔いに任せて寝落ちていたのではないか。男士の誰かが気を遣って毛布を掛けてくれていることはあるが、大広間で座布団を枕にして寝ることには変わりない。自室で目が覚めるのは、初めてのことだった。
 審神者は重い頭を抱えて唸った。だめだ。寝落ちる前のことを思い出せない。
 もやもやとした気持ちが晴れず、審神者は二度寝を諦めた。コーヒーでも飲んで目を覚まそうかと思ったものの、インスタントコーヒーの瓶は空だった。厨房に行けばストックはあるだろう。審神者は軽く身支度を整え、部屋を出た。審神者の自室は、大広間や男子たちの部屋からは離れたところにある。
 昨夜の賑やかさは去り、本丸は静まり返っている。廊下を歩いていると、酔いつぶれた男士たちや、部屋に戻るのを面倒くさがってそのまま寝てしまった男士たちがところどころに転がっている。大広間には、日本号たちが腹を出して寝転がっていた。
 ……とすると、酒はそこそこに、意識のあるうちに自分の部屋に戻ったのだろうか、と審神者は
100
梨 @nitose.bsky.social · 11/06/2026
新刊通販・新規展示(WEB再録)で参加します。 通販・展示ページは会期外でも閲覧可能です。 本人は終日不在ですが、拍手等残して置いていただけると喜びます。 スペース:B-16 農園直売所 air-boo.jp/738355 よろしくお願いいたします。 #まほうのワルツ2_お品書き
022
梨 @nitose.bsky.social · 01/06/2026
ショップのレジがダネだったし、ドリンクはちょうど私で売り切れだったし、ペットボトルは4種ランダムからダネを一発ツモだったので、昨日の私はダネに愛された女だった
020
梨 @nitose.bsky.social · 01/06/2026
ありとあらゆるダネ
010
梨 @nitose.bsky.social · 31/05/2026
ポケパークいろいろ
020
梨 @nitose.bsky.social · 31/05/2026
念願のポケパークいってきました
050
梨 @nitose.bsky.social · 05/05/2026
本日はよろしくお願いいたします🙇 開幕梨本人は不在ですが、奏多さんがいてくださるのでいつでもお越しください〜
021
梨 @nitose.bsky.social · 04/05/2026
フロマさんに通販分の本が入荷されたようです! お手元に届くまでしばしお待ちくださいませ。 イベントは明日ですね! 合計8作の色々なフロ監♀・ジェイ監♀短編を詰め込んだ楽しい一冊になっています✨ 明日はどうぞよろしくお願いいたします🙇‍♀️ 詳細→ www.pixiv.net/artworks/144... 通販→ www.melonbooks.co.jp/fromagee/det...
012
梨 @nitose.bsky.social · 03/05/2026
見本誌届きました! 表紙にファンタス(ウグイス)を採用しています。 とても綺麗に印刷していただけていました!
030
梨 @nitose.bsky.social · 01/05/2026
5/5のお品書きです。 よろしくお願いいたします。 詳細→ www.pixiv.net/artworks/144...
032
梨 @nitose.bsky.social · 28/04/2026
新刊『LOML』ジェイ監♀・フロ監♀(🐬🌸・🦈🦐) R18 さわらさん(@ uoha_ruru)との合同誌です。 文庫・126P 詳細: www.pixiv.net/novel/show.p... 通販: www.melonbooks.co.jp/fromagee/det... お互いに好きなテーマを2つずつ挙げました。 4つのお題に沿って書き上げた短編(梨とさわらさんで4作品ずつ、計8作品)を収録しています。 素敵な表紙は篠沙とれ様にデザインしていただきました。
053
梨 @nitose.bsky.social · 27/04/2026
サムゥイ!
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梨 @nitose.bsky.social · 05/04/2026
ぽこポケもストーリーズもデススト2もやれていない原因
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梨 @nitose.bsky.social · 03/04/2026
そろそろ新しいver欲しいね
110
梨 @nitose.bsky.social · 01/04/2026
2/2
い。口蓋を舐められ、それが擽ったかった。出て行こうとする先輩の舌を引き留めるように、自分の舌を絡める。でも、先輩はキスをやめてしまった。
「ん……積極的ですね。してほしいですか」
 こくりと頷く。
 ジェイド先輩は「何をしてほしいですか」と歯を見せながら言った。
「キス、してください」私は躊躇うことなく言った。
 私がすぐに答えたのは、先輩にとっては予想外だったらしい。きょとんとした先輩の顔は、私が時々見たくなる表情だ。でも、ジェイド先輩はすぐにいつもの表情に戻る。
 強く唇が重なって、すぐに離れていく。先輩は追いかけさせたいのだと、私はすぐに気づいた。目の前にある先輩の口に吸いつくと、強く吸われてから、また離れていく。数ミリにも満たない追いかけっこ。それを何度か繰り返した。
「先輩、意地悪しないで」
「ふふ、すみません。積極的な貴女は珍しくて、つい」
「だって、先輩とのキスは好きなんです」
 枕に頭を預けながら、ジェイド先輩は首を傾げた。
「もう四月一日ではありませんよ」
「嘘じゃないのに……ひどいです。私、もう寝ます」
 少しだけ悲しい気持ちになって、俯いた。寝返りを打って先輩に背を向けようとすると、腰を抱く手の力が強くなる。
「……私だって、言いたくなるときはあるんです」
 拗ねたふうに言ってみせる。ちょっとだけ、先輩が焦ってくれるのを期待していた。けれど、ジェイド先輩は何も答えを返してくれなくて、私は不思議に思って先輩の顔を見上げた。暗い部屋の中、色違いの瞳が私を見つめていて、心なしか、その耳が赤いように見える。……気のせいだろうか。
「ジェイド先輩のキスが好きだから、もっとしてほしいです。ダメですか」
 追い打ちをかけるように、そう言ってみた。
 ジェイド先輩が目を丸くする。今夜、二回目。豆鉄砲を食った鳩のような、ぽかん、きょとん――そんな表現が似合う顔。
「悪い人ですね。折角眠らせて差し上げようと思っていたのに」
 私の腰をぐっと引き寄せたジェイド先輩は、いつもの意地の悪い笑みに戻っていた。
 一瞬だけ見せてくれる、ちょっとだけ幼く見える表情が好き。私の小さな何かが先輩の予想を外れたところで弾けたときの、あの表情。その代償として、次の朝まともに動けなくなるのだけど、まあ、それもいいかな。そんなふうに思ってしまう。
 私、この人のこと、こんなにも好きなんだ。好きで好きで仕方なくて、それが時々溢れてしまう。きっと、今夜がそのタイミング。
 隣で横になっていたジェイド先輩が毛布を捲り、私に覆い被さる。逃がさないとばかりに両手で頭を捕まえられる。降ってきた重たいキスを、私は先輩の首に手を回しながら受けとめた。
030
梨 @nitose.bsky.social · 01/04/2026
ジェイ監♀(🐬🦐) 1/2
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「監督生! 好きだ! 付き合ってくれ!」
 教室に着いてすぐ、あまり話したことのないクラスメイトからそう言われた。隣でオレンジジュースを手にしていたエースはズズッと音を立ててそれを啜り、デュースはフリーズしていて、グリムは「何なんだゾ」と首を傾げている。教室の奥、窓際では何名かのクラスメイトたちがニヤニヤと笑っている。私は、ああ、この世界にもあれがあるのかと思いながら口を開いた。
「ごめんね、私、好きな人がいるの」
 ざわついていた教室は、一瞬にして静まり返った。
「え……マジで?」
 目の前に立っているクラスメイトは、口をあんぐりと開け、まるで電柱のように立ち尽くしている。
「うん。背が高くて、優秀で、笑顔が素敵で、優しい人なの」
 きっとクラスメイトたちは、唐突に告白された私が、恥ずかしがったり驚いて慌てる反応を期待していたのだろう。私が返した予想外の答えに教室は再びざわめき始め、「一体誰だ」、「B組のアイツか?」、「え、ウソ、マジ?」、「二年とか三年の人じゃね?」といった言葉が飛び交った。
「なんてね、今日がどういう日なのかは私も知っているの」
 嘘の告白をした彼は「畜生」と悪態を吐いて、エースに何かを渡し、すごすごと戻っていった。
「やるじゃん、ユウ」
 エースはそう言って、私の肩をぽんぽんと叩いた。時折見せる、悪戯っ子のような笑みを浮かべている。
「ねえ、エース。ドッキリのこと知ってた?」
「まァね」エースは悪びれずに言った。「ユウが動じないのに賭けてた。総取りだ、サンキュー」
「意地が悪いんだから。後で何か奢ってよね」
 固まったままのデュースを引っ張り、私たちは席に着いた。すぐにクルーウェル先生が来て、朝の連絡が始まった。


「教室で熱烈な告白を受けたそうですね」
 汗ばんだ肌が、一気に乾いて冷えていく心地がした。
「ど、どうして」
 ベッドに沈められる前の私なら、もう少しとぼけた反応を返せたかもしれない。けれど、散々啼かされぼうっとした頭ではそれができず、反射的に正直な反応を返してしまった。ジェイド先輩は初めからそのつもりだったと思う。今夜は前戯がねちっこくて、挿入されてからも焦らされてばかりだった。
「何と答えたのか、教えてください」
「……知っているくせに」
 寝返りを打ってシーツを掴み、枕に顔を押しつけた。にこにこと楽しそうに笑うジェイド先輩を見ていられなかったのと、自分の表情を見せたくなかったから。
「おや、次は後ろからをご希望ですか」
「ち、違います」
「ふふ、いいですよ。この後たくさん可愛がって差し上げます。ですが、その前に教えていただかないと。……ね?」
 ジェイド先輩はそう言って、私の背中をゆるりと撫でた。声が出そうになるのを堪える。でも、我慢していることだって、きっと、先輩にはお見通しだ。
 私とジェイド先輩との関係のことを何も知らないクラスメイトの前では胸を張って言えたのに、本人を前にすると言えなくなってしまう。頬が熱くなって、言葉に詰まる。今朝は四月一日というお祭りの雰囲気と建前があったから、堂々と口にできたのだろうか。好きな人に素直に話すというのは、こんなにももどかしくて、心臓を絞られるようなことだったんだ。先輩を好きになるまでは、私はこんな気持ちを知らなかった。
「だって、先輩は全部知っているんでしょう」
 言いたくないのではなく、言うのが恥ずかしい。それを伝えたら、ジェイド先輩はもっと面白がって、私に言わせようとするのだろう。
「クラスメイトには言えて、僕には言えないのですか」
 その声色がやや拗ねているように思えて、先輩の顔を見たくなった。けれど、私は振り向かない。自分の顔を見られたくないという気持ちのほうが強かった。それでも、ジェイド先輩が可愛く思えて、言ってもいいかなと思ってしまうくらいには、私はこの人に甘い。例え先輩の演技だったとしても。
「背が高くて」
「はい」
「優秀で」
「はい」
「笑顔が、素敵で」
「照れますね」
「……優しくは、ない……」
「おやおや、ふふふ」
 笑いながら、ジェイド先輩は私の腰を引き上げた。シーツに手をついたほうが体勢は楽になるけれど、抱え込んだ枕を手放したくない。
「……先輩の好きな人は、どんな人ですか」
「聞きたいですか」
「私にだけ言わせるなんて、狡いです」
 ジェイド先輩は答えてくれなかった。妙な沈黙に振り返ろうとすると、「振り向かないで」と言われる。少し待ってみても、先輩は私の腰を撫でたまま、何も言ってくれない。私は、自分の何気ない質問が空気を壊してしまったことに気づいた。
「……ごめんなさい、変なことを聞いちゃった」
「違います、そうではありません」焦りを含んだ声だった。「いざとなると、何を言えばいいのかわからない。情けないですね」
「先輩、――」
「外見だけなら何とでも言えますが、貴女は捉えどころのない人ですから」
 言いながら、ジェイド先輩は私に熱を突きたてた。
「あ、待って、」
「いえ、それが答えなのかもしれませんね」

 四月になって、だいぶ暖かくなったように思う。夜になっても暖炉に火を灯すことはなくなったし、お風呂上がりに湯冷めを気にせずにいられるようになった。
 もう一つある。冬の間は冷たいと感じていた隣の体温が、心地好く感じられること。
 くたくただった。あの後はずっと後ろから攻めたてられて、反っていた腰が鈍く痛み、脹脛が痺れている。腰を抱き込まれ、脚は巻きつくように絡めとられているから、きっと明日の朝は起き上がれない。そんな私を介抱するのが先輩は好きらしく、朝のシャワーから着替え、朝食まで一通りをお世話になることになってしまう。それだけで済めばいいのだけれど、そういうときは必ず悪戯つき。明日の朝の私、頑張ってほしい。
 散々声を上げた喉は、すっかり嗄れてしまっている。先輩に口移しで飲まされた水のおかげで少しはマシになったけれど、まだ声は掠れたまま。それでも、私はジェイド先輩に「寝る前にキスしたいです」と言った。
 ジェイド先輩は何度か瞬きをしてから、「いいですよ」と言ってキスをくれた。目を閉じて、口を開く。ぬるりと入り込んでくる舌は、私の舌よりも温度が低
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梨 @nitose.bsky.social · 24/03/2026
きた!ドヨきた❣!!❣!❣!❣!
000
梨 @nitose.bsky.social · 05/03/2026
ちゃんと画像出るようになったのでやってみた
030
梨 @nitose.bsky.social · 13/02/2026
どよさに♀(どよ→→さに♀)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ワン・アワー・ミッション」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 ある日、彼女が差し出してきたのは、白いリボンが巻かれた黒い箱だった。ワイングラスがあしらわれた絵に、金色の箔が貼られている。
「ム、これは何かな」
「今日は二月十四日、バレンタインといって、お世話になっている人にチョコレートを渡す日なのだそうです」
「アメージング! これはこれは」
 道誉一文字は驚きとともに満面の笑顔で箱を受け取った。
 バレンタイン。顕現した際に付与された知識だけはある。しかし、主である彼女は仕事人間であるから、こういった行事には興味がないか、疎いものだとばかり思っていた。それがまさか、こうしてチョコレートを頂戴できるとは。道誉にとっては、飛び上がって喜びたいほどのサプライズだった。
「ワインに合うチョコレートだそうです」
「実に素晴らしい。後で堪能させてもらうとしよう」
 バレンタインには、「世話になっている人」以外にも渡す意味があるのだ。果たして、彼女はそれを知っているのだろうか。
 ――いや、知っているにしろ、知らないにしろ、彼女から渡されたチョコレートに、その意味はない。
 とはいえ、これは一歩前進である。手作りか既製品かは問題ではない。彼女が道誉のために幾らかの時間をかけ、チョコレートを選んだという過程こそが喜ばしいことなのだ。
 浮かれている道誉を差し置き、彼女はケースからタブレットを取り出して目を通し始めた。今日の業務を確認しようとしているのだろう。
「ところで、君はチョコレートを買わなかったのかな?」
「私は買っていませんよ」
「昨今はご褒美チョコレートといって、自分のために買う女性も多いと聞いたよ」
「そうなんですか」
「君も普段から仕事に励んでいる。自分を甘やかしてもいいんじゃないか?」
「仕事をするのは当然のことです」
 道誉に話を合わせるためか答えは返してくるが、彼女は全く興味がないという様子だ。次に口を開くときは、今日の仕事の話だろう。
 彼女はチョコレートを買ったが、あくまで道誉のためにということだ。彼女自身のために買ってはいない。道誉一文字という刀はチャンスを逃さない男士である。
「それはよくない。今から万屋街に行こうじゃないか」
「今からですか? ですが、今日の仕事が」
「君が今タブレットを見ているということは、急ぎの仕事はないのだろう?」
「そうですが……」
 タブレットを抱え込んだ彼女に、道誉は手を差し出した。
「何、そう時間はとらせまいよ。世話になっている人間にチョコレートを渡す日というなら、俺もそうしたいというだけさ。レディだけの特権でもあるまい」
 困った、という眼差しで彼女は道誉を見上げる。もし、最優先にしなければならない業務があるのなら、そもそも彼女は困らず、迷わない。道誉の提案を突っぱねるのみである。つまり、これは押せば通るのだ。
「そうさな、三十分……いや、一時間! ワン・アワーでいい。俺が君にプレゼントをしたいから、一緒に来てくれないか」
 彼女は再度タブレットに目を通し、それから肩を竦めた。
「……一時間だけです。いいですね?」
「ハッハァ! いいとも、さあ行くとしよう」
 道誉は彼女の手を取り、事は急げと歩き出した。
 たかが一時間、されど一時間。バレンタインということは、万屋街でもポップアップショップや特設コーナーが出ているだろう。それらをいかに効率よく回るか、彼女が気に留めそうなものをチェックできるか。彼女の視線や僅かな感情の動きを見逃さないようにしなければならない。最も重要なミッションは、彼女が好むチョコレートがどんなものなのかを知ることだ。
 チョコレートをプレゼントしたとき、彼女はどんな顔をするのだろう。事務的に「ありがとうございます」というのは目に見えるようだ。だが、と道誉は思う。その表情や、眼差しや、声色のどこか一点に、感情の揺らぎが見えればいい――一時間後の、ほんの僅かな一瞬のために、道誉は胸を躍らせた。
021
梨 @nitose.bsky.social · 08/02/2026
本日はよろしくお願いいたします🙇‍♀️
011
梨 @nitose.bsky.social · 07/02/2026
見本誌届きました! パール紙により明るい月夜が綺麗に映っています〜✨ 明日はよろしくお願いいたします🙇
152
梨 @nitose.bsky.social · 01/02/2026
2/8のお品書きです。 全て成人向けです。年齢確認ができる証明書等をご提示ください。 よろしくお願いいたします。 詳細→ www.pixiv.net/artworks/140...
053
梨 @nitose.bsky.social · 14/01/2026
やばいな普通に好みの男きたな…
020
梨 @nitose.bsky.social · 14/01/2026
壮観だね
010
梨 @nitose.bsky.social · 13/01/2026
普段ミュートでやってるからあわてて音声onにした
010
梨 @nitose.bsky.social · 11/01/2026
毎回寿命と健康を削って、もうそろそろ最後にしようと思いつつ、他の全てのことを犠牲にしてでもやってしまうんだ
000
梨 @nitose.bsky.social · 05/01/2026
この冬私を癒してくれるアイスたち こしあんバー:なめらかな舌触りが最高、こしあん待ってました井村屋さんありがとう あいすまんじゅうフォンダンショコラ:濃厚ねっとりチョコに溺れたい時に食べる ソルティマスカルポーネ:オーケーストアのPB商品。くどすぎずさっぱりした味わいでスッキリできる
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梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『カービィのエアライダー』 もはや説明不要かもしれない。ニンダイの度にリメイクの報せを期待していたが、まさか本当に出るとは思っていなかった。 20年越しに遊んだシティトライアルは昔の楽しさそのままに、多くのイベントやアイテムやスタジアムが追加され、オンライン要素も加わったことでよりやり応えがある。 一人用のロードトリップもやりこみ甲斐があり、ストーリーも楽しめた。 ライダーにワドルディやスターマンといったキャラクターも追加されて嬉しい。 ずっとこの時を待っていた。桜井さんはじめこのゲームにかかわったスタッフの方々に、本当にありがとうと言いたいです。
010
梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『デジモンストーリー タイムストレンジャー』 今年最も楽しみにしていたRPG。 前作(サイスル/ハカメモ)があまりにも良すぎたので不安もあったが、濃厚なストーリーに50時間どっぷりのめり込んだ。 勿論気になる点や不満はある。けれど、令和の時代にデジモンをPCで遊べるというだけでお釣りがくるくらいだ。デジモンたちのグラフィックの作りこみや、デジモンワールドの賑やかさは楽しくて、ついつい歩いてしまう。 私の推しであるアルファモンとベルゼブモンもかっこよくて嬉しい。 次回作ではもっと手持ちデジモンたちと仲を深められたらいいな。
010
梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『SANABI』 フレンドから勧められてはいたが、難易度が高めということで敬遠していた。 しかしプレイした結果、今年最も印象に残る傑作だった。steam評価「圧倒的に好評」は伊達ではない。 確かにアクションの難易度は高めだが、リトライしているうちにコツを掴めてくるし、上手く動けた時の達成感は他では味わえない。 ピクセルアートが本当に素晴らしく、背景の描き方にはしばしば目を奪われた。 特筆すべきはストーリー。演出も素晴らしく、終盤は涙が止まらなかった。 クリアするまでの9時間、私は確かに、妻と娘を愛する一人の男だった。
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梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『ファンタジーライフi グルグルの竜と時をぬすむ少女』 DSソフトはとにかくやりこんだ大好きな作品。 延期に延期された今作には不安もあったが、見事に払拭してくれた。 過去作で不便だった部分は大きく改善され、遊びやすさもやりこみやすさもパワーアップ。まさに正統進化。 素材を取りに行く→製作する→装備する→また素材を…というゲームが好きならオススメの一作。製作職も採取職もボス戦があり、とにかく楽しい。 DLCが楽しみ。
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梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』 昨今ありがちな後付けストーリー等がなく、元のMGS3に忠実に作られた丁寧なリメイク作品。そのぶん動きももっさりしており、古さを感じるシステムもあるが、それでもヘタに今風にアレンジしなかったことに感謝したい。 推しのオセロットは両親の面影を思わせるモデリングになっており、更に愛すべき男になってくれているのも嬉しかった。 最新のグラフィックになったことでキャラクターたちの表情や動きにより「生」を感じられ、何度もプレイした作品なのに改めて感情移入し、感動した。 この方向性で、是非ともPWや4をリメイクしてほしい。
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梨 @nitose.bsky.social · 08/12/2025
『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』 続編が出るということでフレンドから勧められた。 死の雨によって滅んだ国を、記録を失くした少女と、謎の黒衣の騎士が旅していくストーリー。旅の目的は、なぜ国が滅んだのかを解き明かすこと、そして少女の記憶を取り戻すこと。 アクションの難易度が高く、特にボス戦は何度もリトライした。グラフィックは絵画のようで美しく、音楽も印象に残る。 ストーリークリアまでは15時間ほど。 苦労して辿り着いた真ENDは希望に満ちていて、全てが報われた。 ※画像はBAD END
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梨 @nitose.bsky.social · 27/11/2025
今日DLCきてたからやったけど改めて本当に面白いしキャラもいいしストーリーもいいし世界観もいい やって本当によかった
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梨 @nitose.bsky.social · 25/11/2025
山崎さんも置鮎さんと同じで刀出たいと何年か前におっしゃっていたはずだから、叶ってよかった~!の気持ち
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梨 @nitose.bsky.social · 22/11/2025
ジェイ監♀ 2/2
して。次の年からは、その花瓶に生けられる程度の花束を贈るようになったのですよ。
 彼女は特殊な事情のある女性で、紆余曲折あって恋仲になったのはいいのですが、僕は彼女のことを殆ど知ることができなかった。今でもそう――僕は、彼女の好きな花ひとつさえ知らないのですよ。一度、好きな花は何かと訊いたことがあるのですが、僕から贈られるのであれば何でも、と。彼女は、そういう女性(ひと)なのです。だから、僕は毎年違う花を、彼女の持つ小さな花瓶に生けられる程度の本数で贈るのですよ。そうして、彼女が本当に好きな花はどれなのだろうと思いを巡らせるのです。ですが、僕はそれを探り当てられないまま、次の年も、その次の年も彼女に花を贈る――それが、学生の頃から変わらない習わしのようなものなのです」
 納得していただけましたか、と言ってリーチさんは再び私を見た。
 私は頷いた。聞きたいことは他にもあったはずなのに、それ以上の質問はできなかったのだ。
「ご実家のペンション、繁盛されるといいですね」
 それでは、また。
 リーチさんはそう言って、一礼してからショップを出て行った。
 私は彼に実家がペンションを営んでいると話したことはあっただろうか。もしかしたら、幾つかの世間話をしている際にぽろっと口にしたのかもしれない。
 リーチさんは変わらず白い手袋をしていた。あの手袋の下には、銀色の結婚指輪があったのだろう。彼と奥様との絆を示す証が。私は結局、それを見ることも、彼の奥様と会うことも叶わなかったけれど。
 それから半年ほどアルバイトをしたものの、リーチさんに会うことはなかった。たまたま私のシフトが入っていたときにリーチさんが来なかっただけかもしれない。多分、そうだろう。
 大学を卒業した私は、実家を手伝い、結婚してペンションを継いだ。今では一年先まで予約が埋まっているほどの人気となっている。なぜかはわからないけれど、私が手伝い始めてから一年ほどした頃に、マジカメで一気に話題になったらしい。フラワーショップでの経験を活かしてペンションを彩ったのは確かだけれど。
 バースデーなどの記念日に花束を用意するというサービスも好評で、この日も私はこれから来る宿泊客のために花を選んでいた。夫婦での予約で、ご主人からのリクエストは、奥様のバースデーのための花束を用意しておいてほしいとのことだった。豪華なものではなく、控えめな花束を、と。だから余計に、あの十年前の出来事が思い出されたのかもしれない。きっと今年も、リーチさんは奥様へ花を贈るのだろう。三・四種類の花を束ねただけの、あのシンプルな花の束を。
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梨 @nitose.bsky.social · 22/11/2025
ジェイ監♀ 1/2
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「花の束」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 ウィンター・ホリデーを控える時分にバースデーのための花束を見繕っていると、思い出すことがある。十年前のことだ。大学生だった私は、フラワーショップでアルバイトをしていた。アパートから近いというのもあったし、実家が経営しているペンションを手伝うときに役に立つかもしれないというのも理由の一つだった。店長は気のいい壮年の男性で、とてもよくしてくれたし、花について色々と教えてくれた。
 私にとって印象深い来客があったのは、まだアルバイトを始めて一ヶ月経った頃、年末のことだ。年末年始のホリデーは家族で過ごす人が多く、その飾りつけのための花を買い求める客で店は繁忙期を迎えていた。まだ仕事に慣れない私は目の前のことを一つ一つこなしていくので精一杯で、客の顔と名前を一致させることができなかった。だというのに、あの男性はたった一度で私に存在を刻みつけた。閉店間際にやって来たその男性は、ターコイズブルーの短髪、黒いひと房の長いメッシュが特徴的で、背がとても高く、金色とオリーブ色のオッドアイという人目を惹く容姿をしていた。
「おや、新しい方ですか」とその男性は言った。「閉店近い時間に申し訳ありません。頼んでおいた品を引き取りに伺ったのですが」
「は、はい、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
「ジェイド・リーチと申します」
 私は予約客のリストが書かれたノートを捲った。けれど、該当する名前は見当たらない。
「そちらには、恐らく載っていないと思いますよ」
「え? それってどういう、――」
「ああ、リーチさん!」奥から店長が顔を出す。「すまんね、今持って行くから!」
 何だかよくわからないことになってしまった、としどろもどろになる私をよそに、リーチさんはニコニコと笑っているし、店長は親しげだった。数分もしないうちに店長は三・四種類ほどの花を纏めた花束を持って出て来て、それをリーチさんに手渡した。とてもシンプルな花束で、バースデーカードが添えられていた。花束というよりは、「花の束」だ。
「我儘を聞いてくださってありがとうございます」
「いいんだよ。なあ、たまには奥さんを連れて来てくれないか。俺は一度も会ったことがないんだぞ」
「ふふ、申し訳ありません。妻は恥ずかしがり屋でして」
 リーチさんは店長と幾つかの話をしてから、丁寧なお辞儀を一つして、ショップを出て行った。
 店長によれば、リーチさんは取引先への花の注文などをよくしてくれる上客なのだという。加えて、ウィンター・ホリデーが近くなると、奥様へのバースデーの花束を引き取りに来るのだそうだ。その花束は決まって三・四種類の花をシンプルに纏めただけのもので、それまでに贈ったことのないもの。だから、リーチさん専用のノートがあるのだとか。来年は、花のチョイスは君に任せることになるかもしれないな――と、店長は笑って言った。
 店長の言った通り、リーチさんは仕事のための花束をよく注文した。店に来るとき、彼は決まってスーツをしっかりと着こなしていて、白い手袋を嵌めていた(だから、私は一度もリーチさんが結婚指輪をしているのを見たことがなかった)。
 アルバイトを始めてから一年、私はリーチさんの奥様への花を選ぶ大役を任された。これまでに贈られた花のリストを見ながら、今年は何をしようかと頭を悩ませたのは一週間ほど。店長からは、念を押されていた。花束は豪勢なものにしないこと。使うのは三・四種類の花。去年とも、その前のものとも違う花を使うこと。変わった注文だと思った。奥様へのバースデー・プレゼントとして花を贈る客は他にもいたし、珍しいことではない。だけど、普通はもっと豪華な花束が多い。両手で抱えきれないほどの大きなものだったり、赤いバラの花束だったり。それに、結婚記念日も。リーチさんが奥様へ花束を贈るのは、奥様のバースデーだというときだけで、結婚記念日の注文はなかった。店長に一度聞いてみたことがあるけれど、一度も受けたことはないというし、記念日がいつかも知らないらしかった。リーチさんは、プライベートのことはあまり語らないのだと。記念日の花束は別のショップへ注文しているのだろうかと考えたけれど、何となく、それはないだろうなと思った。
「今年は貴女が見繕ってくださったのですね。ありがとうございます、妻も喜びます」
 リーチさんはそう言って嬉しそうに笑い、その前の年と同じように、ショップを出て行った。
 なぜ、豪華な花束にしないのですか。なぜ、結婚記念日には花を贈らないのですか。
 気になって仕方なかったけれど、そんな質問をするのは失礼に思えた。聞けないまま一年、また一年と過ぎ、大学を卒業する年になった。フラワーショップでのアルバイトも辞めて、大学を卒業すると同時に実家のペンションを手伝うことを決めていた。だから、その年がリーチさんの奥様への花を見繕う最後の機会だった。花束を引き取りに来たリーチさんに、私は今回が最後であること、大学を卒業するからこのフラワーショップでのアルバイトも辞めることを告げた。
「そうですか。では、来年からはまた店長にお願いすることになりそうですね」リーチさんは片腕で花束を抱えて言った。「ところで、僕に何か訊きたいことがあるのではありませんか」
「え?」
「ずっと、そういう顔をされていましたから。もうお会いすることはないかもしれませんし、僕に答えられることであれば構いませんよ」
 常に笑顔を絶やさない。けれど、そのぶんどこか底知れないものも感じさせる。そういう人だった。人の心を読むのが得意で、仕事のできる有能な人なのだろう。隠しているつもりはなかったけれど、どうせなら聞いてしまおう。私はそう思って、訊ねた。「奥様への花束は、どうしてシンプルなものなんですか」――と。
「ああ、やはりそのことですか」
 それから、少しの間があった。リーチさんは何かを懐かしむように、視線を上へ向けた。
「そうですね、他の方であればもっと豪華な花束を贈るでしょう。僕も一度、そうしたことがあったのです。僕は学生のときに彼女と出会いました。学生だった僕は、彼女が両腕で抱えきれないほどの大きな花束を贈りました。ですが、彼女が持っていた花瓶は小さく、全ての花を生けきることができなかったのです。僕はもっと大きな花瓶を贈ると言ったのですが、首を横に振られてしまいま
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梨 @nitose.bsky.social · 19/11/2025
プレイする時間は全くないが買おうかどうか最高に迷っている (シリーズは全部プレイ済)
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梨 @nitose.bsky.social · 04/11/2025
ネットトラブルで続きが吹き飛んだジェイ監♀です。
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

 机の上にある時計を見ると、二十三時五十分だった。
 欠伸をひとつして、部屋の電気を消す。スマートフォンを持って、ベッドに潜り込んだ。本当はもっと早くに寝たかったけれど、課題をこなして、本を読んで、マジカメのメッセージに適当に返信をして、時間をつぶしていた。二十四時まで起きていたかったから。
 五十八分、五十九分。
 暗い部屋で、スマートフォンの時計を見つめる。あと少し、あと少し。
 零時。
 すぐにメッセージアプリを開いて、あらかじめ用意しておいた「お誕生日おめでとうございます」の言葉と、近況を訊くメッセージを送る。
 既読がつかなかったから、寝ているのかもしれない。通知のライトで起こしてしまうかもしれないけれど、きっと、先輩は笑って許してくれるだろう。
 ジェイド先輩が四年生になり、学外にインターンに出てから一度も会っていない。先輩が学園にいる頃は一週間に一度は会っていたから、二か月も顔を合わせていないのは初めてのことだった。時々ビデオ通話をしたり、メッセージのやりとりはしているけれど。
 少し迷って、「ウィンターホリデーになったら会いたいです」と追加でメッセージを送った。送ってしまったから、もう消すこともできない。すぐにスマートフォンをスリープモードにして、ベッド横のチェストに置く。
 会いたい、と思う気持ちに蓋をしてきたけれど、いざメッセージを送ったら、その気持ちが強くなってしまった。次にビデオ通話をするときは、「おやおや、寂しくなってしまいましたか?」って、笑われるのかも。「そうです、会いたくなっちゃいました」って素直に言ったら、ジェイド先輩はどんな顔をするだろう。
 そんなことを考えていたら眠気がやってきて、私は素直に目を閉じた。

 ふと目が覚めた。なんだか身体が重い気がしたから。部屋はまだ暗くて、カーテンの隙間から月明かりが差し込んでいる。
 寝返りをうとうとしたけれどできず、やっぱり身体が重い……重いというより、何かに乗っかられている感じだった。グリムは別の部屋で寝ているし、何だろう。
「ああ、起こしてしまいましたね」
「きっ……」
「シーッ……」
 悲鳴を上げそうになった口が、大きな手で塞がれる。暗い部屋でも光って見える、金色の眼。僅かな月の光でも、きらりとしているターコイズブルーの髪。
「ジェイド……先輩……?」
「はい、僕ですよ」
 毛布ごとジェイド先輩に抱きしめられていると気づくまでに、少しの時間が必要だった。
 まさか、そんな。先輩がここにいるはずがない。だとしたら、これは夢? でも、大きな冷たい手も、抱きしめられている感覚も、夢だなんて思えない。
「起こすつもりはなかったんです。さあ、眠って」
「あ……」
 軽いキスの後に、目を手で塞がれた。心地よい低い歌声に、耳をくすぐられる。魔力が混ぜられた歌。ベッドで、先輩が私を眠らせるときに歌う歌だった。
「……せん、ぱい……」
 魔力耐性なんて欠片もない私は、すぐに眠りに落ちていく。

 目覚ましの音で目が覚める。部屋を見回しても、当然のことだけれど、ジェイド先輩はいない。いた痕跡もない。
 昨夜の夢は、ひどくリアルだった。まるで、ジェイド先輩が本当に私のベッドにいたみたいに。
 ――あんな夢を見てしまうなんて、私、重傷だ。
 会いたいとは思った。思ったけれど、だからって、ジェイド先輩が私に会いに来る夢を見るなんて。
 スマートフォンを手に取って見てみると、私が昨夜送ったメッセージには既読がついていなかった。ジェイド先輩がインターン先でどう過ごしているのか、詳しくは知らない。今は、メッセージを見る暇もないくらい忙しいのかもしれない。
 既読もついていないのは、少し寂しくもあるけれど。
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梨 @nitose.bsky.social · 29/10/2025
wikiのここがもうイカれてるジェイ監に見えてしゃーない
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梨 @nitose.bsky.social · 26/10/2025
アズ監♀(🐙🌸)2/2
しているかもしれない。それについてはほくそ笑むのだが、アズールにとって気に入らないのは、彼女にキスの仕方を教えた男のことだった。その男は、何度彼女とキスをしたのだろう。
「先輩、もう、無理……」と、彼女が浅く何度も息を吐きながら言った。瞳が潤み、頬を赤くして、自分の腕の支えがなければその場にへたり込んでしまうような身体で。
「ほら、頑張ってくださいよ。僕よりも慣れているんですから。僕とするまでに、何回キスの経験があるんですか? 教えてください」
「そ、そんなの、わからな……っ」
 無理と言いながらも、アズールがキスをすれば彼女は受け入れる。そういうふうに教え込まれたのか、或いは自分が彼女をそういう身体にしたのか。
「まあ、覚えていたとしても無駄なことです。これから先、千回目も、一万回目も、百万回目も僕がするんですから」
「……百万回目で、終わりでいいんですか」
 彼女は挑発するように笑った。今の状況は彼女が圧倒的に不利であるのに、腕を離してしまえばすぐ後ろのドアを開けることすらままならなくなっているのに、アズールを下から見下ろしている。
 彼女を抱えたまま、寮のドアを開けた。下に落ちていたハットがふわりと浮かび、主の頭へと戻る。腕が使えずとも、全て容易いことだ。
「部屋まで送りますよ。あなた、歩けないでしょう」と、彼女の膝裏に手を回しながらアズールは言った。
「歩けます。先輩が歩かせてくれないだけです」
 ここで手を離し、彼女が床に崩れ落ちるのを見るのも一興だ。が、彼女がアズールに必死でしがみつきながらそう言うものだから、笑いがこみ上げるのを抑えきれなかった。そうして笑いながら、カウント『2』のキスを落とした。
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梨 @nitose.bsky.social · 26/10/2025
お題箱に『831の人生』の感想をいただきました、ありがとうございます。 嬉しかったのでその後のイチャイチャしている二人の話を書きました。 アズ監♀(🐙🌸)1/2
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「この先数えきれないほどの」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 冬の気温、とりわけ夜が好きだった。故郷の水温に近い冷たさを肌で感じられるからだ。
 だが、隣を歩く彼女には堪える気温らしい。マフラーとコートとで身体を覆い、隠せない耳と顔は寒さで痛々しい赤になっている。アズールは寮服のハットを取って彼女の頭にかぶせた。彼女の耳の上半分ほどが隠れて見えなくなる。モストロ・ラウンジでの仕事終わり。冷え込むようになってから、校舎を出てオンボロ寮までの道を歩くときに、いつもしていることだった。
「日曜日に映画を観に行くと聞きましたが」
「はい、タイトルが思い出せないんですけど……竜巻からサメが降ってくる映画みたいで」
「何ですか、それは」
 彼女は肩を竦めて「コメディだかパニックだかわからないですよね」と言った。「てっきり『百回目のファースト・キス』を観に行くのかと思ってたんですけど、よく考えたらエースとデュースと映画に行くのに、恋愛映画はありえないなって」
「『百回目のファースト・キス』、観たいんですか」
「ちょっと気になります」
 彼女が口にしたタイトルは、今流行りの映画で、ここ二週間にわたって観客動員数ランキング一位を獲り続け、顧客満足度では連日トップだ。ナイトレイブンカレッジは男子校だが、流行に敏感な生徒たちがこぞって観に行くほど話題になっていた。ヒロインの女性が一晩ごとに記憶を失くしてしまう病で、ヒーローの男性は毎日愛を告白し続け、二人は毎日恋に落ちてキスをする……という物語らしい。
「意外ですね。あなたは恋愛映画にはあまり興味がないのだと思っていましたが」
「……それって、私が冷めているってことですか?」
「そうは言っていませんよ。読んでいる小説も、ミステリーや時代ものが多いじゃありませんか」
「ここの図書館にはあまり恋愛小説がないから、読みたくても読めないんですよ」
「それは確かに」とアズールは笑った。「読みたいのなら、僕が何冊か取り寄せましょうか」
「いいんですか」と彼女は目を輝かせた。
 アズールはその後に「ただし、給料から差し引いておきます」と付け加えるつもりだった。……のだが、彼女の顔を見てなおそれを口にはできず、「安くしておきますよ」と言うにとどめた。
「タダじゃないんですね……」
「当然です」
 オンボロ寮の門を押し開ける。鉄の棒は氷よりも冷たい。
「来週にでも行きますか」
 彼女は首を傾げた。
「映画ですよ。観たいのですよね?」
「観たいです……だって、何だか素敵なタイトルですし、ストーリーも気になるし。けど、――」と彼女は遠慮がちに言った。「先輩こそ、恋愛映画には興味がないのでは」
「ないわけではありませんよ。特に流行しているものであれば、話のネタになりますから」
「ああ、そういう理由で……」
 風が吹き、飛ばされそうになった帽子を彼女は手で押さえた。そうしている間に寮舎の扉の前まで来て、二人は向かい合った。
「先輩、送っていただいてありがとうございます」
 送り届けると、彼女はいつもそうして礼を言う。それにアズールが「お疲れさまでした。おやすみなさい」と労いの言葉をかける。そして、オンボロ寮のドアを開けて、中に入って扉を閉める。
 今日はそうではなかった。アズールはいつもの言葉を口にせず、ただじっと彼女を見つめていた。彼女の吐く息が、白く生温い水滴となって鼻先を掠めていく。「アズール先輩、」と彼女が口にしたところで、ぐ、とその息を自らの口へと迎え入れた。
「……んっ」
 何度も角度を変えながら唇を吸う。鈍い音がして、彼女の背がドアに凭れ掛かったことに気づいた。後頭部と背中に手を回して引き寄せ、後ろの逃げ道を失くさせる。彼女の頭にかぶせていた寮服のハットが、音もなく下に落ちた。それに構わず、額や頬にもキスを落とし、彼女が何かを言おうとすれば唇を吸うのを繰り返した。
「急に……」
 わざと与えた隙に、彼女はそう口にした。
「すみませんね。急にキスしたくなったもので」
「……ここで、百回するつもりですか」
「まさか。今のはカウント『1』です」
 そう言って再び唇を重ね、今度は舌を潜り込ませて彼女の舌先を舐めた。腕にかかる負荷が重くなり、彼女の身体から力が抜けかけているのを感じた。彼女の吐く息が、瞳が、次第に濡れていく。気分がいい。アズールにとっては彼女がファースト・キスの相手だったが、彼女はそうではなかった。アズールは唇を触れ合わせるだけのキスしかできなかったのに、彼女は舌を絡めるキスができた。
「少し前までは、あなたのほうがキスが巧かったのですがね」
「い、今だって先輩よりは、ッん」
 口答えする彼女の口を塞ぎ、ざらりとした舌の表面を舐め上げる。どう唇を吸い、舌をどう動かせばいいかは全て彼女から教えられたものだ。彼女自身は教えているつもりなどなかっただろうが、主導権をアズールに明け渡した今、するんじゃなかったと後悔
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