弓弦があっという間に注文を済ませると、また沈黙が訪れる。ファーストドリンクが運ばれるまでの少しの間すら茨は気まずさで口が乾いてしょうがなかった。それを感じ取ったのか、普段はあまり自らは喋らず、たまに口を開いたかと思えば嫌味や説教ばかりの弓弦が、まるで茨の緊張を解そうとするかのように自分の仕事の話や最近あった面白かったことなどを話す。弓弦なんかに気を使われるのは悔しいけど、弓弦とこんなふうに穏やかに会話することなんて再会してからはなかったことだから、楽しくて。いつの間にか警戒心も解けてしまい、普通に楽しく食事をしてしまった。ちなみに料理は弓弦の言う通り、茨の好みド真ん中の味であった。