ゼノの手は繊細で器用で、少し温度が低くて優しくて心地いい。
つい指を絡めて手を繋ぎたくなるし、唇を寄せたくなる。
「スタンは本当にそれが好きだね」
飽きる事なく手を繋いで、爪の長さやちょっとだけついた傷をなぞったりするのが本当に好きな俺はゼノからの言葉を否定する事なく頷いてすげぇすき、と零した。
「何だか妬けるな」
「ふは、自分の手に嫉妬すんなよ」
ゼノの一部だろと言いながら頰を擦り寄せてやると複雑そうな顔を見せたのちゼノも笑って俺の頰を包み込んだ。
「まぁ、君の気持ちもわからなくもないけれどね」
ゼノはきっと、俺の頰に触るのが好きなんだと思う。
キスをする合図のように、必ず触れてくるから。