孫が子猫を拾い、母親である冬に内緒で炎宅に連れてくる。貰い手が決まるまでとの約束だったが、子猫は炎によく懐いた。大きな背を追いかけ回す子猫を見て、遊びに来ていたホが笑った。「おまえが世話してやってくれないか」子猫を抱え、炎が言う。「あなたによく懐いているみたいですけど」にゃあ、と小さな鳴き声はホの言葉を肯定するようだった。「…終生の飼育はできない。俺に万が一があった時、こいつはこの家から出られなくなる」それを聞いたホは肩を竦め、炎の手の中にいる子猫の頭を撫でる。「ご主人様はこう言ってるけど、どうする?」「おい」子猫は炎の顔を見上げたが、今度は鳴かなかった。