縁切りで有名な神社は、参拝に順路がある。
本殿をぐるっと一周回って外れたところにある石の穴をくぐるのだが、穴のあいた石などお飾りにすぎない。
本当に怖くて力があって土中にじっとうずくまる本体はその順路の途中にある。
そこを通りかかると踏んだ足から全身をセンシングされる。その感触は極細の毛が生えたねこじゃらしを体の皮一枚下を這い回るようで、とてもじゃないが平静ではいられない。
お前どこのもんじゃい、縁切りとか言うとるけどそれに見合うもん持ってきたんか…と値踏みをされる。そして何か持っていかれるのだ。
何かは分からない。だが確実に、切りたいものと共になにかを持ち去られ、おもいだせなくなるのだ。