【放サモ/イゴーロナク】
「中でもいっちゃん気を付けな──んぐっんぐっ、アカンのは熱中症や。小まめな水分補給が──んぐっんぐっ、いっちゃんホンマに大事なんやでぇ!」
わざわざ説教を中断してまで、たった数秒のうちに二回も水分補給をしたイゴーロナクが、飲み差しの銀色の水筒を召喚主へと差し出した。乱暴なラッパ飲みの結果、水筒の表面には幾筋もの水の動線が記されていた。それが水筒に入っていた飲料水なのか、イゴーロナク本人の唾液なのか、見た目では判断できないが、まじりあっているのは違いないだろう。召喚主はありがとうと丁寧にに頭を下げ、コップに中身を注ごうとして、止まった。
「アカン、全部飲んでもしたあ」