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たんたかたん

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たんたかたん(x:@cpmbs)の日常、自己セラピー用二次創作BL(1ジャンル1cp相手左右固定)の創作の話など。絵と文字。今のところアップする内容でアカ分けはしていません。過去ログ:(https://www.pixiv.net/users/1962273)

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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 15/08/2025
0132
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 18/01/2025
お題: 晶くんにおねだりするみすらさん ※四つ脚の猫パロ (1/3)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ミス晶♂」、「@cpmbs」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 晶は前に二本脚、後ろに二本脚の計四本脚、尻尾は真っ直ぐに伸び夜空色の毛が少しだけ跳ねた猫である。迷い込んだ家のあるじファウストに飯と寝床を貰い日々を過ごしていた。彼の住まいは人里離れた深い山の奥地、森の中にぽっかりと開いた明るい空間にあった。ささやかな家には絶えず火が焚かれた暖炉があり温かく、露を含んだ草木の香りに包まれて清潔だった。
 そしてファウストは無類の猫好きの魔法使いであった。晶の他にも家のあちこちに猫が住み暮らし、しかし気の優しい猫が多い為に新入りの晶だが比較的窮屈な思いもせずにいる。そして家を囲む森はいにしえの時が流れ、気難しい山猫も数多くいた。彼らは本当に気まぐれに、時折この家の近くまでやってくる。ミスラもそのうちの一匹だ。
「ねえ、晶。俺と喧嘩しましょうよ」
 ファウストお手製の人参を模したぬいぐるみを山猫は前脚の太くて鋭い爪でがっつりと掴み、後ろ脚で激しく蹴り蹴りしながら晶を見上げていた。沢山の落ち葉が積み重なってふっかりとした腐葉土の上で、土汚れも厭わず転がり続ける。山猫の被毛は紅葉して燃える山の色に似て美しく、まるで雨に濡れた葉よりも透き通った瞳を持っていた。その瞳が興味津々に晶を見ている。それから掴んでいた蹴りぐるみへ牙をがぶりと深く食い込ませ、首を捻っただけでいとも容易く引きちぎった。白い綿が溢れて、ミスラはもう用はないとぷっと吐き出す。晶はぶるりと首を振った。ファウストが首に巻いてくれた白い首輪も合わせて揺れる。
「喧嘩は遠慮しときます」
 晶は見るも無惨になった蹴りぐるみを凝視しながら断った。晶がこの姿になるのは想像に容易い。
「俺は喧嘩したいです」
「俺はすぐ負けちゃってつまらないと思うので、他の猫をあたってください」
 晶が断ってもミスラの瞳は逸らされず好戦的に見つめてくる。もこもこの腹を見せ、だらしなく横たわっているもすぐに飛び掛かかれる準備があった。
「確かにあなた見るからに弱そうですけど、ブラッドリーが結構肝があるぜって言ってたんですよ」
 晶は困惑に三角の耳を横に倒した。この一回り大きな山猫にここ数日絡まれているのはブラッドリーが変な風に言いふらしたからか。ブラッドリーというのはミスラと同じ山猫だ。山一つか二つ向こうを縄張りにしていて、時折ファウストの食糧を盗んでいく。ファウストがそれを赦していることを知らずに、かの猫の犯行へ声を掛けたのはしばらく前のことだっけ。まさかこんなことになるとはと森の方を見るも、木々の合間に黒と銀色のぶちの山猫の姿は見えなかった。
 晶は緑の布とオレンジ色の布の間で綺麗に真っ二つ、縫い糸と白い綿を剥き出しにしたおもちゃへ視線を移した。まだここにきて日が浅い晶が外で息をつきたくて持ち出したおもちゃだった。開口一番に楽しそうですね貸してくださいと奪われて、壊されてしまった。ファウストが作ったおもちゃはまだ沢山あるし、たぶんおもちゃを壊しても頭を撫でてくれる人だけれど、なんとなく晶にも責任がある気がする。あるじに謝らないといけない。晶は真っ直ぐに伸びた尻尾をたらりと垂らし眉を下げ、山猫の尻尾がふさふさと左右に揺れているのを眺めた。
「さあ、早く喧嘩しましょう」
「……俺はミスラと喧嘩しないで仲良くしたいです」
 見上げるミスラの額へ晶はペロペロと舐めた。舌先に艶めいた被毛と頭蓋骨の気配を感じ、近づいた鼻先に苔むした水の匂いが触れた。この山猫の普段の寝床は水辺の近くなのかもしれない。これでどうにか彼を宥められただろうか。晶が顔を覗き込むと、ミスラの瞳がまんまるの満月みたいになっていた。ふさふさで太い尻尾までぴんと硬直して、毛が逆立っている。
「ミスラ?」
 晶が顔を覗き込んでも、ミスラは晶を凝視したままだ。夜明けの色とファウストが評した晶の瞳と、ミスラの深緑の瞳が見つめ合う。晶はぱちぱちと瞬きした。やがて山猫はのっそりと起き上がった。そのまま飛びかかられるのかと晶は全身を硬直させ、ぎゅっと目を閉じる。しかしいつまで経っても衝撃は訪れず。恐る恐る開いた視界にはすでに彼の後ろ姿が映っていた。どうも喧嘩はやめにしたらしい。そのまま森の中へゆっくりと戻っていく。
(もう諦めたのかな……?)
 晶はほっと胸を撫で下ろす。折よく家のドアが開く音がした。それからファウストの呼ぶ声。ちょうど飯時だ。彼が用意する一皿はとても美味しい。外で遊んでいた他の飼い猫たちもどこからともなく現れ、軽やかな足取りで家に戻っていく。落ちる夕陽が木の幹の合間から差し込み、金色の光が下草を照らす。晶は縫
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 08/01/2025
0234
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 08/01/2025
0185
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 06/01/2025
ミス晶♂ お題: ケーキを二人でつくるみすあきくん (1/3)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ミス晶♂」、「@cpmbs」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 無色透明だった卵白と砂糖が彼の手の中で徐々に泡立ち、空気を含んで白くなる。休み無く動き続ける腕、初めはいかにも怠そうでやる気が無かったのだが、手を動かし続けるうちに無心になっていったのだろう。横顔の伏せたまつ毛の長さに何度目かしれない感嘆を抱き、晶は己の手元へ視線を戻す。手間がかかるメレンゲ作りはミスラに任せ、分けておいた卵黄とエバーミルク、植物油を混ぜ合わせ、そこへ銀河麦の粉をふるいに掛けながら投入した。メレンゲはかき混ぜすぎると離水してしまうから、ミスラの動き続ける手元をちらちらと眺め、泡がきめ細かくなりしっかりとツノが立ったのを見計らった。ミスラからメレンゲを譲り受け、晶は手元のボウルへさっくりと含んだ空気を潰さぬように混ぜ合わせる。そしてバターをたっぷり塗った銅板の型へ流し入れた。持ち上げたボウルが重たくてふらついた晶の腕。それに気づいたミスラは自ずとボウルを支え、生地は無事三つの型へ収まった。晶は型をそれぞれとんとんと作業台へ落とし底の気泡を抜き、あらかじめ温めていたオーブンへ手際よく納めた。魔法科学道具であるオーブンに稼働の魔方陣が浮かび上がる。
 晶はふうと息をつく。ケーキ作りは何度もやっているけれど、成功するかどうか、まず焼き上がらないことには確かめようがないのだ。晶は隣に立つミスラを見上げた。彼もちょうど晶を見ていた。
「今度は何すればいいんですか?」
「うーんと……、では次は生クリームを混ぜていただいて……」
「また混ぜるんですか?」
 辟易した表情も隠さず、ミスラは溜息をついた。それならと晶が泡立て器を持つ。しかし横から大きな手に奪い取られて、冷たい生乳が入ったボウルも指を引っ掛け素早く滑らされた。晶はほんの少しだけ微笑んで、もう一回り大きなボウルへ半分ほど水を注ぐ。
「ミスラ、この中に氷を浮かべられますか?」
 ネロは調理に魔法を使わない主義だが、間接的に使うのなら構わないだろう。ミスラは片眉をあげる。それだけでいくつもの氷塊が音を立てて現れた。晶は彼の手元にあるボウルの下へ氷水入りのボウルを重ねる。
「冷やしながら混ぜてください。ツノが立つまで」
「また〝ツノ〟か」
 ミスラは今度こそ魔法を使いたがるかと思いきや、再び腕力でかき混ぜ始めた。千五百歳のうちに魔法を使わずに何か調理したことはあるのだろうか。彼の好物は肉で、単に焼くだけでも食べられないこともない。ふと尋ねると意外な回答が返ってきた。
「ケーキ作りってなんだか呪術や魔法薬作りと似てますね。繊細な工程が必要な物には魔法を使わずにという必須条件は多いです。十四夜、月光の下で延々と荒縄と魔物の毛を編み込み続けるとかね。面倒なんですよ」
 そう言いつつも、なんだか楽しそうな声色だ。カシャカシャと一定の速度で鳴らす泡立て器捌きも堂に入ってきて、捲った袖から伸びた腕の筋も力強い。ミスラは今までほとんど一人で生きていても、あれこれと工夫して呪術を極める工程には面白さを見出し、退屈ではなかったのかもしれない。興味に没頭している顔にはどこか少年の面影があり、晶は無意識のうち見惚れているのに気づいた。腰を曲げオーブンを覗き込んで誤魔化した。オレンジ色に染まる空間では、二人で混ぜ合わせた生地がふくふくと静かに沸き立っている。いい雰囲気だ。晶は窓辺の作業台から離れ、ストック棚から果物を物色する。ふわふわに仕上がる予定のシフォンケーキに、添えるフルーツを用意したい。甘酸っぱいルージュベリーに、食感がいいマーメイドアップル、粒が大きくて弾けそうなパイレーツチェリーもある。貯蔵庫にはネロが使っていいと言っていた雪解けチョコチップもあったっけ、溶かしてシフォンケーキの飾りつけに使っても良い。あれもこれもと手にした籠に取り分けて、ずっしり重くなったそれを右手に持ち替えた時だった。
「いてて……」
 右手首へずきっと走った痛みに思わず声が漏れた。途端に手にしていた籠が浮かび上がり、晶は振り返る。ボウルを抱えてこちらを睨んでいるかのようなミスラと目が合った。籠はふわりと流れ、作業台へひとりでに着地した。
「あ、ありがとうございます。ミスラ」
 晶の礼にミスラは素っ気なく背中を向ける。
「……俺が手伝ってる意味ちゃんと分かってます?」
「はい」
 カシャカシャと静かに響く音に、晶は頬を緩ませた。心配を掛けているのに嬉しいなんて、男にあまり見せたくないからこっそり俯いて口角をあげた。この右
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 30/12/2024
お題: みすあきくんがいないところでの、まほたちから匂ってくるみすあき (1/2)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ミス晶♂」、「@cpmbs」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 軽快で高いキー音。左右からもたらされる喋り声は時々不気味なほど重なって頭の中を掻き回す。物心がついた頃からあれこれと世話を焼かれて、幾星霜。自身の城を持ってからは百年単位の交流だったかもしれないが、数奇な事に再び同じ屋根の下とあって、己の師は春の訪れに狂乱する小鳥の囀りに似て騒がしい。
「だからねー! オズちゃん聞いてる?」
 聞いている。聞かされていると言っても過言では無いが、それを伝えるべく唇を緩慢に開こうとして全く同じ声が真逆の耳へ貫く。
「オズは冷たいのう! 我らがこんなにも大変なのに」
 師といっても今ではその二つの唇を願うだけで縫いつけることも弟子には容易いが、あえてしないことに感謝されたし。魔王と謳われても、植え付けられた情のせいでどうにも師には敵わない。オズは垂らした闇色の髪を左右に揺らし、ティーカップへ熱い紅茶を注ぐ。暖炉の炎明かりを映した水面へ、シャイロックから勧められたブランデーを垂らした。香りが一層深く芳醇に漂い、オズの鼻先を温める。双子は勝手に得心して深く頷き合った。
「オズは昔からそうじゃ。知らぬ存ぜぬでのう」
「北の国の生徒たちに手を焼いている我らだとて、哀れだとは思わぬ」
「ひどいよ! オズちゃん!」
「そうじゃ! 我らのことよしよしして!」
 思わず半眼になった弟子へ双子はきゃらきゃらと声を上げて笑った。わざと甘えた素振りをしてふざけているのだ。この場に賢者が同席していれば、(ウザ絡みしてる……)なんて形容するかもしれないが、夜半も過ぎたオズの部屋には今、師と弟子の姿のみ。わざわざ自室に鎮座する絵画から影を伸ばし、寡黙な弟子の性格を利用して愚痴を聞かせている。今日は屋根を吹き飛ばしたのに魔法で直すのをサボられただとか、喧嘩の拍子に食堂の窓を全部割って料理人がカンカンになり更なる騒ぎだっただとか。北の国の生徒たちの飽くなき暴れん坊にはオズも辟易しているが、愚痴に共感はない。この狭い舎に世界で屈指の魔力を誇る魔法使いが粒揃いに揃って、何もないわけがないのだ。それは目の前の肘掛け椅子に腰掛ける双子だとて承知しているも、それを愉しみ、同時に腹立たしげに愚痴を撒き散らかす。全く七面倒なことをする双子の思考がオズには理解できなかった。
「……言いたいことを言い終えたのなら早く帰れ」
 そっけない弟子の返しに双子は小さな膝小僧を四つ揃え、脚をばたばたと揺らした。
「まだ言い足らないんじゃー!」
「もうちょっと聞いてくれたっていいじゃんー!」
 かしましさにオズの頭蓋がくわんと揺れた。
「うるさい。黙れ」
 強制的に魔法で自室へ飛ばしてしまいそうになって、厄災の傷を思い出した。同じ階だ、寝落ちた自分に嫌がらせしようと素早く戻った双子に何をしでかされるか――。突如、オズの意識へ魔力のさざなみがふっと過ぎった。高等魔法が発動され使役された精霊たちの反動と、魔法舎からふと消えた二つの気配。双子へ伝える前に、金色の瞳が四つ先回りして弟子を見つめていた。
「オズよ、邪魔をしてはならぬぞ」
「そうじゃ。邪魔をしてはならぬ」
「……邪魔とは」
 ホワイトが細い顎を引いてうんうんと頷いている。
「オズちゃんはこういうのには疎そうだもんね」
 スノウも棒切れのような腕を組みうんうんと相槌を打った。
「オズちゃんの不得意分野じゃ。我らが教えてやらねばなるまい」
 未だ幼子扱いに反射的に苛立ちが募る。
「ミスラが賢者を連れ立って何処かへ行ったことに、何か他の理由があるのか」
「理由っていうか、ね~?」
「あるような? ないような?」
 どういうことだと視線で訴えるも、師はわざとらしくやれやれと溜め息をついた。いかにも落胆しているとパフォーマンスする、そんなところは兄弟子フィガロにそっくりだ。オズの眉がひくりと動く。しかし見慣れきったはずの金色の瞳がまるで陽射しに微睡むが如くまろくなり、オズは虚をつかれた。
「『二人きり』になりたい時もあろうよ」
 ひどく優しい響きに、以前オズ自身がかの魔法使いへ向けた言葉が蘇った。
「ミスラは賢者へ心を砕き始めている……」
 独り言に似た呟きへ双子は老獪に笑う。
151
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 30/12/2024
お題:ねこの晶くん 年末年始のひととき ※今までのふんわり続きです (1/2)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ミス晶♂」、「@cpmbs」と記載されています。
以下は本文の内容です。

「雪だ!」
 飛び跳ねて駆け回る様はかの童謡の犬のようだけれど、彼は〝ねこ〟で二足歩行だ。まだ誰も踏み入れていない雪の原へ一目散に目指し、しかし辿り着いては恐る恐るといった雰囲気で下駄の足先を差し入れる。きゅっと縮まるような音がして、ねこはわっと声を上げた。縁側へ腰掛ける主人を振り返って満面の笑みを向ける。鼻先が赤い。
「ミスラ! 音が鳴りました! 雪ってこんな音がするんですね!」
「楽しそうで良かったですね」
「はい!」
 素直な返事。再びゆっくりと雪を踏みしめたり、手のひらに雪を掬ってみたりする様は普段よりも無邪気で、ミスラの目線がぼんやりと追う。同時に、ここへ連れて来たのは正解だったようだと思った。
 モデル業にも年末年始の休みはあった。今年は特にロングバケーションで、双子が晶と共に迎える初めての年越しだからと言って気を遣ったらしい。ミスラとしては特に何も考えては無かったが貰えるものは貰っておくことにした。普段なら暖かい海を望む南の島や諸外国へ渡ってしまって、人目を憚らず羽を伸ばす。いつもの如く旅行会社に適当に見繕ってもらおうとしてスマートフォンを手にしたミスラの隣、壁掛けのテレビに珍しく夢中のねこが視界に映った。普段はミスラへ傾いている耳を画面へ向けて、紫紺色の尻尾も直立不動だ。珍しく前のめりで見ているものがミスラも気になって、テレビへ顔を向けた。なんてこともない天気予報コーナーに映し出された、ただの雪景色。白く染まった藁葺き屋根が並ぶ景観にアナウンサーの声が乗っている。いずれ訪れる大型の寒気は都内にも雪を降らすとの知らせに、晶の三角耳ははたはたとそばだった。
「そんなに珍しいものですか?」
 ミスラの声に我に返った晶は照れた様子で隣へ意識を戻した。やっと主人の存在を思い出したらしい。膝に乗せたサクリフィキウムを手のひらで宥めつつ、自身の鼓動も落ち着かせているようだった。
「……はい。〝雪〟っていうものは知識としては知ってるんですけど、実際に見たことはないんです」
「そうなんですか」
 晶は高級愛玩動物の〝ねこ〟だ。一目見た相手を主人だと刷り込む性質の為、産まれ育てられたラボは閉ざされた空間。主人が決まってからやっと外界を知る。ミスラはねこについて詳しくもないし、渡された取扱説明書も未だ読んではいない。ただ、なんとなく察するものはあった。人の機微に疎いとよく言われるミスラであっても。
「あの、年末にはこの辺りでも雪が降るかもしれないって今」
 憧れを映した丸い瞳のまま晶は液晶画面を指差す。ミスラはすでにコマーシャルへ移った画面をちらと見て、手元のスマートフォンを見下ろした。きらきらと輝いた顔がまだ網膜に残って、指先がうまく動かなかった。
 ロングバケーションの行き先を国内の豪雪地帯にある秘湯に決めたのは旅行会社の勧めだ。ごく限られた客層しか受け付けない旅館で全室離れ、内庭と源泉掛け流しの露天風呂付き。所詮有名人のミスラ自身にも都合がよかった。決してねこの為だけじゃない。そう言いたかったけれど、行き先を報告した双子にはわけ知り顔でにやにやと見つめられてミスラはそっぽを向くしか無かった。
 目の前の内庭は真っ白に染め上がり、もみじの赤も松の青も雪を丸く背負って色を隠し、その先には山間が覗く。ねこは庭石に高く積もった雪を集めて雪玉を作っていた。彼が着ているダウンコートはねこ専用の為、腰に開いた穴から尻尾がすらりと出て、ゆらゆら左右に揺れいかにもご機嫌そうだ。散策用の備品の下駄をつっかけた足元だけが少し寒々しい。頬を切るような寒さでも清らかな空気。呼吸と共に吐く白い息が視野に入って、ミスラは記憶の底にあった気配が浮かび上がるのを感じていた。
(久々に思い出すな……)
 ミスラは孤児で、自分が産まれ落ちた場所の名も知らず。ただ雪が降り積もる景色だけは覚えている。真っ白な辺り一面に、無数の雪粒が音も無く乱れ舞った視界。時々、真夜中に一人きりで居る時にその景色は浮かんだ。孤独という言葉にミスラは何も感情を感じない。好きでも嫌いでもない。でも、世界に一人きりという感覚は誰とも繋がっていない自由と、自分の枠を不意に失うようだとは思う。現実を映しながら虚空を見ていたミスラの視界へ影が覆った。
「ミスラ、見てください!」
 いつの間にか近づいた晶が両手を差し出した。その手には小さな雪だるまらし
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 29/12/2024
0203
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 29/12/2024
落書きまんがもやりたいけど、ひらめきはバカンスしてるな〜😀
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 29/12/2024
久々にまとまった休み取れてる年末年始…描きたくても余力がなくて歯痒かったのを巻き返すみたいに毎日打ち込んでる…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 28/12/2024
0356
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 27/12/2024
0285
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 26/12/2024
0309
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 25/12/2024
070
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 24/12/2024
0274
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 11/12/2024
ポストカードにはちょっとサイズ大きかったな…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 11/12/2024
余暇…
0100
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 09/12/2024
癒し🌸 www.instagram.com/1995le_jardi...
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権田 眞理子 (@1995le_jardin_secret) • Instagram photos and videos
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020
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 01/12/2024
文庫メーカーさんがぶるすかに自動投稿出来るようになっててびっくりした…出来ている…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 01/12/2024
ミス晶♂ 蜜月
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ミス晶♂」、「@usmgs」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 甘さをはらむ声色で名を呼ばれ、晶は振り返った。空は暮れ、昼間の賑やかさは少し落ち着き、魔法舎はゆっくりと夜の静けさに包まれる。北の魔法使いの喧嘩も西の魔法使いのサプライズも今晩は予感もなく、晶は風呂上がりの湯気を纏いながら自室への階段を登ろうといったところだった。磨かれた手すりへ添えていた手に、大きな手のひらが重なる。振り返った矢先に白面が目の前にあって晶は面食らった。思わず微かに息を吐く。日頃ある身長差は階段のステップ違いで消え、ミスラの顔を真っ向からまともに浴びるのは心臓に悪い。彼の貌は美しい。普段は薄暗い寝具の中、夜の帳越しにはやっと見慣れるようになったものの。発光する二つの宝玉、左右に等しくカーブを描く整った眉からすうっと伸びた鼻筋、あわく緩んだ唇の山、無駄のない輪郭。鮮血の如く艶やかな赤毛。すらりと伸びた首に隆起した喉仏の影が、甘い響きと合わせて上下する。
「晶、」
 再び名を呼ばれて晶は視線を惑わせた。彼の顔でいっぱいの視界の隙間、内緒の恋人の他に魔法使いは居ない。しかし各々の自室がある居住エリアに誰かがふと姿を見せるのはおかしくなかった。今の二人の親密な距離感をとがめられては困る。晶が少しのけぞろうとすると、重ねられたままの手をやわく包まれる。強引に引き止めるような強さよりも、遠慮がちな優しさに動けなくなる。晶の名残りの水気が彼の手のひらの膚へじわりと吸い付く。
「っ、」
 ミスラの高い鼻先が晶から立ち上った匂いを追いかけて思い切り吸った。反射的に晶の肩が縮まる。晶は染まる頬を止められず、せめてと出来るだけ小声で静止を求めた。
「誰かに見られたら困ります」
「誰も居ませんよ。気配はありません」
 風呂上がりの匂いが辺りへ馴染んで消えていくのがもったいないと言わんばかりに、ミスラは晶の耳元の辺りで左右に深く吸った。触れずとも何故かくすぐったく、晶は更に肩をすぼめる。
「ミスラ」
 密やかな制止は秘め事の気配を醸し出す。深手を負いつつも暴れる獲物へ、爪を更に立てたくなるような気分が身のうちに這い上がってきて、ミスラは眼前にある上気した頬にかぶりつきたくなった。どれぐらいの弾力で唇や歯を跳ね返すのかも知っている。幾夜の記憶が蘇り、知らずと唾液が舌へ溜まった。ミスラの瞳の奥へ灯った熱に晶も気づく。眉尻が下がる。恋人にその気になられて嬉しくないわけがない。まだ、二人はつい最近想いを遂げあったばかりの蜜月だった。
 晶は俯く。
(こんなに止められなくて、どうしよう)
 今や両頬は林檎のように赤かった。風呂上がり由来ではない火照り、それから心臓の鼓動がとくとくとはやってくる。内側から色づいた耳へ男の唇が近づいて、吐息が掠った。鼻先に冷たい雪の匂いが触れて、その身を抱きしめて温めてしまいたい衝動が晶の内へ駆け巡る。
「晶、二人だけの場所に行きましょう?」
 懇願に似た囁き。見下ろした視界には晶のガウンの紐をそっと握った黒い爪。晶は小さく、確かに顎を引いた。
 その瞬間、二人の姿はまぼろしとなって消えていた。
0100
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 29/11/2024
0243
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 28/11/2024
なんだかすごく綺麗なお顔してるみすぬい
090
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 26/11/2024
ミス晶♂ (1/2)
1354
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 24/11/2024
ミス晶♂
0355
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 23/11/2024
0253
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 23/11/2024
0245
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 22/11/2024
落書き調子悪くて実は何度も何度も描いては消してを繰り返していた…そしてまたここにあげるの忘れてた〜
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 22/11/2024
夏ぐらいから詰めに入ってた仕事がひと段落してからガクッと疲れ出て、今は最後のひと踏ん張り中…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 14/11/2024
コメダのお抹茶あずきのケーキ、中のこし餡にやや塩気が感じられてかなり美味しかった
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 14/11/2024
ふぉろーありがとうございます🙇‍♂️こちらは今のところオススメ非表示と広告なしに惹かれてしばらく前に作った場所で、日常と創作の話で妄想呟き無しで使ってます。現状ではしばらく様子見するつもりなので、気が楽な方で見てくださいね…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 13/11/2024
生活とぬい…
0110
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 04/11/2024
0358
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 02/11/2024
サンタ服は今が一番買い時と去年学んだので、今年は買い逃さなかった
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 02/11/2024
おニュー耳と服
080
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 30/10/2024
ミス晶♂SS notes.underxheaven.com/preview/5942...
notes.underxheaven.com
お題:みすらさんがあきらくんのためになにかを作る(キッチン)
真夜中のキッチンは何の匂いもしないはずだった。 ファウストは足元が浮つく気配にやや酔いが回っている...
050
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 30/10/2024
息切れたからちょっと休憩…。人間の集中力って30分ぐらいしか持たないってネットで見た通り…
020
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 30/10/2024
今から文字打つ!
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 28/10/2024
ケーキの箱持って歩いてると戦闘能力値ゼロ…て感じがする😃
030
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 27/10/2024
0297
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 24/10/2024
そういえば暑さが多少過ぎたのでコメダ通い再開出来てるよ〜店員さん二人ぐらいに「久々…☺️」て言われて、ありがとうね…☺️💦ってなった
010
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 23/10/2024
明日の朝ごはんにチーズ蒸しパンがあって嬉しい😊
010
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 23/10/2024
0304
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 22/10/2024
ミス晶♂SS notes.underxheaven.com/preview/0b68...
notes.underxheaven.com
お題: 中央の市場にお買い物に行く2人
晶の全身を淡い風が撫でていく。昨晩の雨で濡れた石畳を滑った風はどこかしっとりと水気を含んでいて、陽...
040
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 22/10/2024
ミス晶♂SS notes.underxheaven.com/preview/c612...
notes.underxheaven.com
慰め
晶の手のひらの下には赤い毛並みがあった。晶の世界には存在しない紅蓮の色合いは艶々とし、繊細な毛足は...
030
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 21/10/2024
打ってた文字の校正したー!あと一回ぐらい精読…
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 20/10/2024
めっちゃ秋来てる…🍂
000
たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 19/10/2024
文字の校正の続きしたい気持ちとざわざわ落ち着かない気持ちが自分の中でぶつかり合ってる…
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 18/10/2024
アニバの前に前年度に間に合わなかった看板がもう一枚来るのではと思って、ほぼ毎日指折り数えて予測立てて、今回のイベのチラ見せが来た時はイエーイめっちゃホリディ!!ってなった…我ながらこのゲーム大好きだね…てなった
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 18/10/2024
最近おやつに味付け海苔食べてる、とっても美味しい
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たんたかたん @cpmbs.bsky.social · 17/10/2024
なんだかんだ時々稼働してます。今やってる文字の進捗は校正です!どういう話の構成かスタート時点で見極めが甘くて沢山文字を打たなきゃいけなかった…まだまだ練習することいっぱいある
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