「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」戦争、戦場の残虐性と狂気。「フルメタル・ジャケット」と同じく軍隊、戦場が人間を変えてしまうことについて描くだけでなく、少年男性が暴力的な父親を見てエディプスコンプレックスと同時に父権をもった存在をねじ伏せて超えていきたいと思うことがマスキュリニティを強化していく負の連鎖を描いた。戦争というものがそういった男性やマイノリティとされたカラード男性を搾取し別の人種と殺しあわさせる構造。そして兵士であること、戦場で生存することに自分を最適化させて自らの暴力性を肯定できてしまうこと。それこそが戦争の恐ろしさと塚本晋也は描いた。