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ジャッコ

@auto-phi.bsky.social
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気分はメランコリック。

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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 9h
2026/10/08 #140字小説
肌寒さにエアコンの暖房を入れた。家電も完備されていることに改めてありがたさを感じる。洗濯機に洗い物を放り込んでシャワーを浴びた。ここに来てから眠りが浅くなった気がする。洗面台の鏡に映る顔には、うっすらとクマができていた。溜め息を吐いて視線を落とす。白い物が目に入った。錠剤だった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 07/10/2026
2026/10/07 #140字小説
可燃ゴミを出しに外へ出ると、おじいさんが立っていた。じろりとゴミ袋を睨んでから、おじいさんはゴミの出し方について文句を言い始めた。不燃ゴミが混ざっていただの何だのグチグチと言い続けるのを、すみませんと謝りながら我慢する。他人とのトラブルを避けようと平身低頭する自分が情けなかった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 06/10/2026
2026/10/06 #140字小説
マンションに住んで一週間が経った。住み心地については快適と言って良い。他の住人とのトラブルも皆無だ。ただ、酒の量が増えた所為か夢見があまり良くない。少し控えるべきなのだろうけれど、ついアルコールに手が伸びてしまう。そういえば、またプリンを買ってきてしまった。甘い物は苦手なんだが。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 05/10/2026
2026/10/05 #140字小説
今日も職安は空振りだった。あそこに居ると自分が価値の無い人間に思えてくる。求人の条件に合致しない自分が社会に不適合の烙印を押されたようで憂鬱になるのだ。帰宅したところでマンションの住人であろう老人に会った。軽く頭を下げたが、向こうは私を見ると逃げるように廊下の奥へ行ってしまった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 04/10/2026
2026/10/04 #140字小説
ベッドに入って一時間だろうか。眠れない。仕方なくベッドから出た。コーヒーでも飲もうかとリビングに行こうとして、身体が固まる。テレビの音。人の気配。まさか、泥棒。意を決してドアを開ける。目が覚めた。リビングのソファで眠っていたらしい。点けっぱなしのテレビは深夜番組を垂れ流していた。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 03/10/2026
2026/10/03 #140字小説
冷蔵庫に今日の買い物を詰めていく。昨夜は不愉快な夢を見てしまった。確かに私はまだ前の職場に未練が無いとは言えないが、あそこまで無能呼ばわりされたことは無かった。きっと記憶が誇張されて夢に出てきたのだ。気を取り直して夕食の支度にかかろう。あれ、何だこれ。プリンなんていつ買ったんだ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 02/10/2026
2026/10/02 #140字小説
パソコンを立ち上げて資料を確認していると、パソコンの画面が消えた。おいおい、故障なんて勘弁してくれ。再起動しようとスイッチに手をかける。〈用済み〉文字が画面に現われる。〈役立たず〉違う。〈能無し〉俺はちゃんと仕事をしていたじゃないか。〈クビだ〉そこで目が覚めた。なんて、嫌な夢だ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 01/10/2026
2026/10/01 #140字小説
買い物から帰ってくるとテレビを点けた。夕食の支度の前に定期連絡を入れる。雇い主に毎日住み心地を報告するだけで収入がもらえるなんて、いまだに信じられない。だが、預金通帳にはしっかり報酬が記入されていた。思わずにやけそうになるのをこらえながら銀行を出てきたが、不審者に見えただろうか。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 30/09/2026
2026/09/30 #140字小説
マンションのモニターを募集しているという。四週間、マンションの一室で生活して住み心地を調査するらしい。マンションに住むだけでカネが手に入るのだから、応募倍率はかなりのものだったはずだ。だが、運良く私が採用された。リストラでカネに困っていた私にも、ようやくツキが巡ってきたのだろう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 29/09/2026
2026/09/29 #140字小説
部屋の鍵を開ける。荷物を床に置いて、部屋の中を確認する。リビングにありそうな家具が揃っていた。とりあえず椅子に座って、テレビを点けた。昼のニュースが流れる。本当にここで生活するのか。支給されたスマホを手に取り、メッセージアプリを開く。部屋に着いた旨を送信すると、少し緊張が緩んだ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 28/09/2026
2026/09/28 #140字小説
いやぁ、驚いたのなんの。坊やが海に落ちたもんだから、あたしは直ぐに通報したんですよ。そしたら男性の方も海に飛び込んで。ええ、二人とも助かって何よりですよ。じゃあ、あたしはこれで。いやいや、まったく。やっと戻ってきたねぇ。どんな人間の悪果を見てきたんだい。あたしに聞かせてごらんよ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 27/09/2026
2026/09/27 #140字小説
泡の音が聞こえる。海って、青くないんだね。底が見えない。けど、君を落とした人はここにいる。僕も、ついていっていいかな。僕ね、ずっと思ってたんだ。遠くに行きたい。お母さんも、誰もいない遠くに。だから、このまま海の底まで行きたい。待って。僕を置いてかないで。離して。僕も君とそっちに。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 26/09/2026
2026/09/26 #140字小説
海に着いた。コンクリートの防波堤を二人で歩く。昔よくここで妻とデートをした。あの頃から浮気ははじまっていたのか。止そう、考えるのは。今はただ波音を聞こう。何だ、ノイズが聞こえるような。ああ、君の持っているそれ。私のと同じだね。もっとよく見せてほしいな。あ、待って。そっちはダメだ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 25/09/2026
2026/09/25 #140字小説
テレビでやってたヒッチハイクで車に乗せてもらった。運転手のおじさんはなんだか悲しくてさみしそう。でも、同じ場所に行くって言ったら少し喜んでくれたみたい。君も元の持ち主さんのところに戻れたら嬉しいかな。そうなんだ、良かった。あ、ほら。見て。青くてキラキラしてる。あれがきっと海だよ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 24/09/2026
2026/09/24 #140字小説
おじさんはね、これから生まれ変わるつもりなんだ。まさか君も同じ場所に行こうとしてるなんて、もしかしたら運命かもしれないね。僕はさ、妻を愛していたんだ。でも、妻はそうじゃなかった。火事で入院しているところに別の男が来て、それで。いや、やめよう。もういいんだ。何もかも、どうでもいい。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 23/09/2026
2026/09/23 #140字小説
病院からの連絡で駆け付けると、担当の看護師が出迎えた。目を離した隙に非常口から外に出たらしい。着替えもしていったというから、また誘拐という訳ではなさそうだ。子供の足ならまだそう遠くへは行っていないはず。警察にも連絡して手分けして捜すことになった。一体あの子は何処へ行ったのだろう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 22/09/2026
2026/09/22 #140字小説
施設の先生がお見舞いに来てくれた。こわかったよね、そう言って手をにぎってくれた。大丈夫だよ。こわくても、我慢できるよ。先生は泣きそうな顔になった。先生が帰ると、また一人になった。とても静か。君の声がよく聞こえる。君を落とした人はどんな人なの。そうなんだ。じゃあ明日、行ってみよう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 21/09/2026
2026/09/21 #140字小説
消毒液が引火したらしい。スプリンクラーが作動して軽度の火傷で済んだのだが、問題はその後だ。火傷を負った看護師はその日勤務ではなかった。しかも、ポケットからは注射器が出てきた。中身は農薬だという。すぐに警察が呼ばれ、看護師は引き渡された。天使がどうとか言っていたけれど、意味不明だ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 20/09/2026
2026/09/20 #140字小説
私は天使。天国へ魂を見送る天使。最初に見送ったのはペットの犬。重い病気で苦しんでいたから見送った。それから、この仕事に就いて何人も見送ってきた。みんな病気や怪我で苦しんで、可哀想だった。でも大丈夫。天国は良いところだから。あら、まだ起きていたの。そんなものは消して、早く寝なさい。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 19/09/2026
2026/09/19 #140字小説
真っ白なベッドからお薬のにおいがする。はじめての入院で昨日の夜はなかなか眠れなかった。何度も違う病院に行った。ケガを見せたお医者さんが変な顔をすると、お母さんは怒り出してすぐに病院を出た。行ける病院がなくなったら、もうケガをしても行かなくなった。だから、痛くても我慢した。ずっと。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 18/09/2026
2026/09/18 #140字小説
台所から離れた子供部屋にいた児童は爆発を免れた。一方、被疑者と思しき女性は重傷を負って治療中である。誘拐と、死体遺棄。子供部屋の隣室で児童と見られる複数の白骨化した遺体が発見された。確認できたのは三人分。警察は歯の治療痕などから行方不明者のデータと照合して身元の特定を進めている。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 17/09/2026
2026/09/17 #140字小説
もうビックリしましたよ、爆発。大きな音で、ウチなんて窓ガラスが割れたんですよ。まあ、粉塵が原因で。あそこの家、前から怪しかったんですよ。ゴミ屋敷だし、人付き合いなんて全然。それが子供の誘拐と殺人でしょう。やっぱりって思いましたよ。さらわれた子、無事だったみたいでホントに良かった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 16/09/2026
2026/09/16 #140字小説
もうすぐクッキーが焼き上がる。ケンちゃんの大好きなココア味だからね。またケンちゃんに会えて、お母さんとっても嬉しい。今度のケンちゃんは動物が好きなのかな。でも、ケンちゃんは犬が嫌いだもの。ちゃんとケンちゃんになろうね。あら、テレビの音がする。ダメよ、ケンちゃん。テレビは消そうね。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 15/09/2026
2026/09/15 #140字小説
あれは、キリン。あれは、ゴリラ。絵本で見るより、みんなずっと大きい。それに、変なにおいがする。先生と他の子たちはどこだろう。あっちなの。うん、わかった。あ、サルだ。いっぱいいる。ちょっとこわい。どうしたの、おばさん。落とし物、さがしてほしいんだ。うん、いいよ。いっしょにさがそう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 14/09/2026
2026/09/14 #140字小説
確かに変ではあった。夜の見回りを買って出る事も多かったし、園長先生を極端に避ける子もいた。でも、同僚が卒園生で復讐を狙っていたなんて。一命を取り留めた園長先生は警察病院で治療を受けている。それにしても、親と児相に続いて今度は園長先生。偶然なのか。それとも、何かあるのか。あの子に。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 13/09/2026
2026/09/13 #140字小説
穏やかな寝息が聞こえる。昨日入園したばかりで、まだ他の子供達ともなじめていない様子だった。可哀想に。母親の事もあったし、児童相談所では感電事故を間近で見てしまったという。私が守ってあげるからね。可哀想な君を、心から愛してあげよう。なんだ、耳障りな。この子が起きてしまうじゃないか。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 12/09/2026
2026/09/12 #140字小説
車の窓から知らない外の景色をじっと見る。これから行くところは優しい人がたくさんいるって言われた。だからもう怯えなくても大丈夫だと思う。お皿を割る音も、怒る声も聞こえないところだといいなぁ。うん、そうだね。楽しみだね。君を落とした人はどこにいるのかな。見つけてあげられたらいいのに。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 11/09/2026
2026/09/11 #140字小説
老朽化しているから建て替えようという話が出ていた矢先の事故だった。それだけならまだしも、事故に遭った職員の横領が発覚して所長は今朝から頭を抱えている。職員も警察やらマスコミやらの対応で大混乱だ。そんな中、あの子の養護施設への入園が決まった。ここよりは落ち着ける場所だと良いのだが。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 10/09/2026
2026/09/10 #140字小説
母親が元旦那に襲われて入院とか不幸だよなぁ。まぁ、俺には関係無いけど。それにしても、児童相談所ってカネ無いのな。こうして俺が横領してるのもあるけどさぁ、もうちょっと行政もカネを回してくれてもいいのになぁ。さて、帳簿も書いたし帰るか。ああ、テレビか何か点けっぱなしかよ。面倒くせぇ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 09/09/2026
2026/09/09 #140字小説
落とし物なの。大事そうに抱えながら、この子は言った。児童相談所のロビーで警察の方と話している間、この子は泣きもせずにじっと座っていた。お母さんがあんな事になっても、この子は泣かなかったという。問題のある家庭という通報もあって近く訪問する予定だったけれど、まさかこんな事になるとは。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 08/09/2026
2026/09/08 #140字小説
こんなゴミ拾ってきて、馬鹿じゃないの。服まで汚して、洗濯する私の身にもなってよ。その顔は何。アンタを迎えに行ってあげたのは誰なの。ふざけんじゃないわよ。ああ、もう。さっきからうるさいわね、このゴミ。これを捨てるのだって私なのよ。余計なことばっかりして。次はアンタを捨ててやるから。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 07/09/2026
2026/09/07 #140字小説
道の向こうが騒がしい。人が集まってる。事故みたいだ。パトカーと救急車が来てる。近くに行ってみたいけど、お母さん怒るだろうな。お母さん。悲しくなって、足元を見る。あれ、何だろう。草むらに何か落ちてる。わぁ、かわいい。落とし物かな。割れたガラスも落ちてる。交番に届けた方がいいかもだ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 06/09/2026
2026/09/06 #140字小説
慌ただしい現場のドサクサに紛れて持ってきてしまった。カネだけを取るつもりだったのだが、何故か気になったのだ。換金する訳にもいかず持ち帰ったけれど、壊れているのかウンともスンとも言わない。まあ、何かの役には立つだろう。明日は非番だ。パチか競馬か、それとも。あ、なんだ動くじゃないか。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 05/09/2026
2026/09/05 #140字小説
隣人トラブルと通報を受けて駆け付けると、アパートのドア周りは血塗れだった。慌てて応援を呼び、苦しむ被害者を救急車に乗せた。加害者の方は存外大人しく、黙り込んだまま連行されていった。赤黒い血溜まりを見る。出血の割りに傷が浅かったのは幸いだった。視線が止まる。血溜まりの端に何かある。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 04/09/2026
2026/09/04 #140字小説
今日も上司に怒られた。鬱陶しい。あんなミスくらいでグチグチ言うなよな。ビールを飲み干して、新しい缶を開ける。そういえば、昨日の侵入はスリルがあったな。後で確認した戦利品も、なかなか面白い代物だった。ストレスが溜まるとついやりたくなるんだよなぁ。ん、あれ。スイッチなんて入れたっけ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 03/09/2026
2026/09/03 #140字小説
危ないですから近づかないで下さい。警察官が野次馬を必死になって抑えている。その向こうではマンションの一室が黒煙を上げていた。まさか盗みに入った部屋が火事になるとは思わなかった。混乱に乗じて逃げられたのは良かったが、成果はあまり良くない。手当たり次第に持ってきたが、これは何だろう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 02/09/2026
2026/09/02 #140字小説
夕食を作っていると電話が鳴った。今夜は遅くなるという。もう作ってしまったのに。早めに言ってほしかった。夫の分を皿に取り分けてラップをかけていると、音が聞こえてきた。ノイズ。テレビは消えている。寝室からだ。ドアを開けると音の正体がわかった。スイッチを切ろうと近づく。ノイズは消えた。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 01/09/2026
2026/09/01 #140字小説
リサイクルショップに来ると、つい要らない物まで買ってしまう。今日は壊れてしまった椅子を買いに来たのだが、気付けばまったく違う商品のコーナーを見て回っていた。食器、スポーツ用品、家電。お、これなんかインテリアに良さそうだ。災害時にも役立つだろう。必要な買い物だと、妻に言い訳しよう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 31/08/2026
2026/08/31 #140字小説
あれ、先輩どうしたんですか。ええ、会ってお礼を言いたい人がいるのだけど。放課後の教室に残っている生徒は少ない。もう、いないみたい。そうですか。じゃあ、さようなら。そう言って、教室を離れる。そのまま学校を出ると、顔を脱いだ。ありがとう、カナちゃん。まだひだるいけれど、ごちそうさま。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 30/08/2026
2026/08/30 #140字小説
目を覚ますと病院だった。警察官に簡単な質問をされた後、診察を受けた。頭がまだ混乱している。どうして襲われたのか。どうして私たちが狙われたのか。わからない。そういえば、変な事を警察官が聞いてきた。娘がどうとか。私たち夫婦に娘はいない。いない、はず。何故だろう。何か忘れているような。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 29/08/2026
2026/08/29 #140字小説
アキちゃんのお父さんが事件を起こして捕まった。ホームルームで新しい担任の先生が話をするよりも前に、その事はみんなが知っていた。アキちゃんの失踪で思い詰めていたらしい。無関係な人の家まで押しかけて襲うなんて、よっぽど錯乱していたのだろう。襲われたのが私の家じゃなくて本当に良かった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 28/08/2026
2026/08/28 #140字小説
どうしよう。どうしよう。わからない。何をしたらいいかわからない。このままだと食べられちゃう。嫌だ。死にたくない。どうしよう。どうしたら。ああ、そうだ。先輩なら、何か知ってるかも。神様に食べられないようにする方法を。電話。電話しなきゃ。番号はスマホに、あれ。違う。どうして。なんで。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 27/08/2026
2026/08/27 #140字小説
取材メモ。ザクロ電話。三叉路にある公衆電話に十円玉を入れて396と四回押すと電話がつながる。つながったら自分にとって都合の悪いものを言うと電話の向こうの神様がそれを食べてくれる。ただし、何も言わずに電話を切ると自分が食べられてしまう。該当する公衆電話あり。近くに神社。稲荷を祀る。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 26/08/2026
2026/08/26 #140字小説
少女の顔は蒼白だった。彼女の両親は集中治療室にいる。幸い、致命傷は免れたという。だが、目の前で両親が襲われて自身も襲われかけた少女の受けた心の傷は計り知れない。警察官の私にできるのは、声をかけて安心させること。怖かったよね。もう大丈夫だよ。少女が小さく呟いた。電話、切っちゃった。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 25/08/2026
2026/08/25 #140字小説
息が切れるまで走った。でたらめに道を走って、着いたのはあの公衆電話だった。あれは、アキちゃんのお父さんだった。なんで、どうして。何か喚いていたのは憶えているけれど、後はもう何もわからない。とにかく、神様に食べてもらわなくちゃ。汗で滑る指でボタンを押す。あ。アキちゃんの、お父さん。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 24/08/2026
2026/08/24 #140字小説
妻が泣いている。娘の部屋で泣いている。私はそんな妻を慰め、そして家を出た。いなくなった娘を、私達はずっと捜している。自分の部屋に居たはずの娘がどこへ消えたのか。警察は私達を疑っている。娘の靴がそのままになっていたからだ。馬鹿な事を。娘は、さらわれたのだ。犯人も、もうわかっている。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 23/08/2026
2026/08/23 #140字小説
体育の授業が休講になった。先生が来ていないらしい。クラスメイトのほとんどは教室を出て行ったけれど、私は次の授業の準備のために残った。ふと、後ろを振り返る。誰だっけ、あの子。思い出せない。頭の中に黒いもやがかかったみたいだ。黒い、黒い何か。ああ、そうだ。次の授業の準備をしなくちゃ。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 22/08/2026
2026/08/22 #140字小説
今日はどの子にしよう。クラスメイトが続いたから、先生にしようかな。担任の先生の他にもいじめを知ってて黙ってた先生はいたはずだし。神様は誰がいいんだろう。何でも食べるから好き嫌いは無いのかも。そういえば、あの子。鬱陶しかったなぁ。あの子って、誰だっけ。まあいいか。この先生にしよう。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 21/08/2026
2026/08/21 #140字小説
遠い親戚の訃報が届き、その遺産が転がり込んだ。妻はこれで借金が返せると泣いて喜んでいた。けれど、私は手放しで喜ぶ気にはなれなかった。人が死んだ事を嬉しいとは思えないからだ。それに、気味が悪いのだ。最近、娘が夜中に出かけているのもそう。何か、良くない事が起きている気がしてならない。
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ジャッコ @auto-phi.bsky.social · 20/08/2026
2026/08/20 #140字小説
どうしてこんな事してるんだろう。夜中に出歩くんじゃなかった。カナちゃんを見かけた私は後を付けている。何となく、カナちゃんがしていることがわかりそうな気がしたから。どんどん人気のない道へ入っていく。街灯も無い。どこに向かっているのだろう。この先に何があるのだろう。角を曲がって、あ。
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