夜はね
何も見えない闇のなかで
だからこそ
みんなが目をこらして
こちらをじっと見つめている
おそろしい時間なんだよ
目を閉じても意味が無いの
代わりにこの肌の毛穴が
この部屋の壁が
ありとあらゆるものが目を開いて
私を見つめてくるから
意味が無いんだ
じゃあ何故目を閉じているのかって?
そりゃあ君さ
本能だよ
こわいときは目を閉じてやりすごそうって
本能
だからね迷子の君
私が目を閉じているうちに帰った方がいい
私に見つめられたくなければね
道が分からなくてもひたすらに
走って走って
帰ろうね
そしてベッドに潜り込んで
この薬を飲んで
強引に自分の目と意識を
閉じてしまおうね
「視線」