やりがい探偵の事件簿
第1話「7億円事件」
ある日のランチタイムのこと。
「お前さ、毎回宝くじ買ってるけど、当たったらどうすんの?」
と、同僚に聞かれ、僕は即答した。
「湘南に家が欲しい」
「で?」
「海を眺めて電動トゥクトゥクに乗って、毎日鎌倉野菜を買いに行く」
そう言うと、同僚は「変な奴」と笑ってくれたけど、
「でもそしたら、仕事辞めるってこと?」
と、続けて聞いてきた。
「だろ? 普通」
「じゃあさ、仮に俺が偏屈な大金持ちとか悪魔的なアレで、今後一切今の仕事に関われない代わりに7億円あげる契約できるよっていったら?」
「する」
僕は即答した。
「それはアレだわ、やりがい見失ってるわ」