「この記事を書く前に、とあるアメリカの雑誌で、数多くの英米の物理学者たちが、原子爆弾がどのように使われるであろうかよく知っていたがゆえに、その開発につながる研究を当初から拒んだという記事を目にした。……その人たちの名前は公表されていないけれども、おそらくはこう推測しても間違いはないだろう。彼らはある種の広く文化的な素養を持ち、歴史や文学や芸術に通じていたはずだ。つまりは、彼らの興味は、昨今の使われ方での単なる「科学的」なものではなかったのである」
(「科学とは何か?」。ジョージ・オーウェル『あなたと原爆 オーウェル評論集』秋元孝文訳、光文社古典新訳文庫、2019年、p. 27)